Q.327
18世紀半ばに日本に帰着し、濃彩で細密な描写によって日本の画家に大きな影響を与えた中国清代の画家は?

① 沈南蘋

② 宋紫石

③ 鶴亭

④ 熊斐

 

沈南蘋  松、梅、鶴

《松、梅、鶴》 1759年

 

 

 

 

答え ① 沈南蘋

 

 

沈南蘋(しんなんぴん/1682~?)は

中国清代 浙江省出身の画家ビックリマーク

 

詳しい経歴はわかっていませんが

1731~33年に長崎を訪れ滞在します音譜

 

江戸時代

海外との交流が制限される中での来日です目

 

沈南蘋の描く

写実的精緻 華麗な彩色

立体感のある花鳥画

 

当時の人々に衝撃をあたえましたキラキラ

 

 

唯一 直接学んだ

熊斐(ゆうひ/1712~72)

 

熊斐  仙鶴遐齢図

《仙鶴遐齢図》 

絹本着色 江戸時代中期

 

その他

宋紫石(そうしせき/1715~1786)や

鶴亭(かくてい)らへ画風を伝え

南蘋派を形成

 

その画風は日本全体へと伝播していきました音譜

 

 

今年6月 2級Q.243の問題にも

出てきましたよウインクキラキラ

 

 

 

さらに

円山応挙伊藤若冲

与謝蕪村司馬江漢 ほか

 

江戸中期から後期の画壇に

大きな影響を与えていますビックリマーク

 

伊藤若冲  動植綵絵 南天雄鶏図

伊藤若冲 《動植綵絵 南天雄鶏図》

1765年以前 宮内庁三の丸尚蔵館

 

 

 

出題:知る、わかる、みえる 美術検定2級問題[応用編 intermediate] 美術出版社 2021 

参考図書

続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2018

芸術教養シリーズ2 飾りと遊びの豊かなかたち 日本の芸術史 造形篇II  栗本徳子編 幻冬舎 2013