《松、梅、鶴》 1759年
沈南蘋(しんなんぴん/1682~?)は
中国清代 浙江省出身の画家
詳しい経歴はわかっていませんが
1731~33年に長崎を訪れ滞在します
江戸時代
海外との交流が制限される中での来日です
沈南蘋の描く
写実的で精緻 華麗な彩色で
立体感のある「花鳥画」は
当時の人々に衝撃をあたえました
唯一 直接学んだ
熊斐(ゆうひ/1712~72)
《仙鶴遐齢図》
絹本着色 江戸時代中期
その他
宋紫石(そうしせき/1715~1786)や
鶴亭(かくてい)らへ画風を伝え
南蘋派を形成
その画風は日本全体へと伝播していきました
今年6月 2級Q.243の問題にも
出てきましたよ
さらに
円山応挙や伊藤若冲
与謝蕪村や司馬江漢 ほか
江戸中期から後期の画壇に
大きな影響を与えています
伊藤若冲 《動植綵絵 南天雄鶏図》
1765年以前 宮内庁三の丸尚蔵館
出題:知る、わかる、みえる 美術検定2級問題[応用編 intermediate] 美術出版社 2021
参考図書
続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2018
芸術教養シリーズ2 飾りと遊びの豊かなかたち 日本の芸術史 造形篇II 栗本徳子編 幻冬舎 2013