川崎大師(神奈川県) | yampoo 御朱印集めの旅 

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御朱印を集める旅を始めました。

関東に長らく住んでいるのですが、川崎大師にお参りするのはこれが初めてでした。

首都高の大師インターを下りるとすぐに、インドのタージマハールを想起させられるような立派な寺院が現われます。私はてっきり、これは新興宗教の施設であるとずっと思っていたのですが、これは大きな勘違いであったことが今回分かりました。

この建物は川崎大師の「交通安全祈祷殿」だそうで、昭和30年代にインドのブッダガヤの大塔から着想を得てデザインされたとのこと。それにしても、日本国内の仏教寺院の様式からはかなりかけ離れたもので、異様な感じがしないでもないです。

大師インターの近くに建てられたものは2代目で、初代のものは「薬師堂」として現在は使われています。

昭和30年代からモータリゼーションが始まり、「交通戦争」と言われるくらい交通事故が多発していた時代に、「車のお祓い」の需要は大きく、とりわけ「厄除け」で有名な川崎大師には多くの人が押し寄せ、交通安禅祈祷殿はそれに対応したものだと思います。

 

川崎大師のご由緒によると、平安時代に無実の罪を負わされて生国の尾張を追われた平間兼乗という人が流浪の末にやってきたのが川崎で、ある日、夢のお告げに従い、海中から弘法大師の木像を引き上げ、これをお祀りして供養したそうです。これが川崎大師(正式には平間寺)の始まりで、お告げのとおりにしたら兼乗の厄が除かれ、嫌疑が晴れて生国に帰れたというのが、そもそも川崎大師が厄除けにご利益があると言われる所以です。

海に網を投げ入れて、像を引き上げるというのは「えびす様」で有名な西宮神社のご由緒に似ていますね。

川崎大師のキャラクターである「ひらまくん」が漁師の格好をしているのは、このご由緒を読むと納得がいきます。

 

今回は車ではなくて、京浜急行の川崎駅から大師線の電車に乗って行きました。成田山の新勝寺に行くためには京成線を使うように、鉄道の路線は参拝客を運ぶために元来計画されたものだというのに気づかされます。

大師駅からはゆっくり歩いて10分くらいで「大山門」に着きます。その途中の参道で「とんとこ飴」を作るお囃子のような軽快なリズムが聞こえてきます。包丁でまな板を叩く音ですが、お店によって微妙に違うのが面白いです。

関東での初詣のランキングの1位は明治神宮、2位は成田山・新勝寺、そして3位が川崎大師です。ですが、「元旦・初詣」という習慣の発祥の地は川崎大師なんだそうです。

さすがに真言宗智山派の総本山、歴史と格式を大いに感じました。