焼酎の記事ですので、興味の無い方は、
スルーしちゃってください。
鹿児島市内ほど近い、桜島港からフェリーに乗り、
しばらくすると、鹿児島県垂水市に入る。
その垂水市の牛根境で生まれた焼酎こそ、
言わずと知れた銘柄、「森伊蔵」。
いわゆる、昔的に言えば、3M(森伊蔵・魔王・村尾)焼酎。
購入方法は特約店での購入又は、蔵元抽選販売方式であるが、
有難く飲むほどの焼酎なのか、それとも素朴に単なる芋焼酎と
視唱しながら飲むかは、あなた次第の焼酎です。
個人的には、大隅半島の単なる芋焼酎。
森伊蔵酒造…いやぁー気がつけば、すんげー綺麗に
なってたんだね。
僕が遥か昔に行った頃は…。こんなに素晴らしさは
なかったんすがね。
僕的にいえば、森伊蔵の先駆銘柄、「錦江」が、
森伊蔵酒造の代表銘柄だと、今でも頑固なまでに
言い張り続けている。
それを今回、いろんな角度から引っぺがしてみようと思い
私、店主のフルスペック五感を使用してみました。
※注:あくまで個人の感想です。
生(←つまりストレート)で味わってみた。
タンク仕込みでエッジの利いた芋焼酎ではなく、
丸みを帯びた味わいが印象は、口の中でほのかに香る、
黄金千貫の甘みを前面に強調...。
するのではなく、一幕挟んだ上品な味わいが見え隠れした。
【生での寸評】
Am:a+3.1(2.9mm) Kr:b-3.32(2.95mm) At:a+3.4(3.5mm)
生で味わった後、硬水/軟水/そして、垂水の温泉水の3種を
用いてお湯わりを試してみた。
生で嗜んだ際のデータを元に、お湯の温度、割り合いを
微妙に変化させながら、「森伊蔵」の名を心して味わってみた。
いやはや、その絶妙な温度帯と割合は非常に難しく、
かなりくそ面倒気質の焼酎でもありました。
シラス大地で育まれた、さつま芋の甘味と甕壷独特の味わいを
引き出そうとすると、香りが引き潮の如く、消えていってしまう...。
試行錯誤して、ベストな温度と割合を、やっと見つけ出せたものの、
かなり、この「森伊蔵」のポテンシャルを、引き出すのが一苦労だった。
【湯での寸評】
硬:Am:a+2.8=85s(4.5mm) Kr:a-3.2=65s(4.86mm) At:b++3.8=93s(4.5mm)
軟:Am:a+3.1=90s(4.5mm) Kr:a+3.9=112s(4.86mm) At:a-3.3=216s(4.5mm)
温:Am:a-3.0=105s(4.4mm) Kr:a+2.99=125s(4.73mm) At:b+3.45=113s(3.95mm)
Best 112s(4.86mm=a+3.9)
ロックで飲んでみた。
グラスのガラス製と陶器製二つで試みてみた。
氷の個数と、氷が溶ける時間を考慮しながら、慎重に
味を確かめました。
【ロックでの寸評】
ガ:Am:c+3.0K=112s(4.86mm) At:b+3.25=216s(4.5mm) Kr:c++3.05=125s(4.7mm)
陶:Am:b++2.99K=105s(4.1mm) Kr:a-2.99K=125s(4.65mm) At:b--3.23=113s(3.98mm)
Best 125s(4.65mm=a-4.65)
水割りで飲んでみた。
グラス形状は、ロックで試した時と同じ形をとってみた。
しかし硬水と軟水、温泉水3種を使用し、
お湯割りと同様、水との割合を前提に試してみた。
【水割りでの寸評】
硬:Am:b++44%=(4.2mm) Kr:a-m55%=(4.5mm) At:b++m65%(4.0mm)
軟:Am:b++m50%=(4.5mm) Kr:b-m60%=(4.65mm) At:c++m68%=(4.9mm)
温:Am:b++m58%=(3.75mm) Kr:b--m61%=(4.78mm) At:c++m56%=(4.78mm)
Best m55%=a-(4.5mm)
最後の締めくくりは、燗付け。
燗をつける器は、1種類...ただし、お水は上記同様、
三種類のお水を用いて、割合と温度を引き出してみたものの、
甕壷らしい、なんという表現を用いればよいのか、独特の
後味が際立つ温度帯が、森伊蔵を丸裸にしたようにも思えた。
【燗付けでの寸評】
硬:Am:b+m55%=(c++4.0=4.2mm) Kr:b+m58%=(c++40.8=3.9mm) At:b-m60%=(c+40.0=3.75mm)
軟:Am:b++m54%=(c++37.9=4.6mm) Kr:b+m55%=(c++38.1=4.5mm) At:a-m59%=(c+36.9=4.2mm)
温:Am:b-m58%=(c++37.5=4.3mm) Kr:b+m62%=(c++38.5=4.7mm) At:c++m55%=(c++37.8=4.5mm)
Best m59%=a-(3.69mm)c++36.9
【終記】
正直申せば、素朴に飲むのが一番な焼酎である事は確か。
鹿児島の市来などの、甕壷仕込とは異なり、男らしさは無いが、
十分味わえる焼酎だと思います。
補足するならば、綺麗なお姉ちゃんの上品な匂いを嗅ぎながら
嗜めば...美味しさも倍増する焼酎といえるのかもしれません。
決して、何万円もの値段をはたいて買うべき焼酎ではないということ。
そりゃそうだ。
まぁ~「森伊蔵は不味い!」という方が居るが、それは...。
そんな高い金払ってまで、飲むべきか?という意味合いなんだろう。
一度も飲んだことが無い人は、定価購入が難しいのなら、高額購入を
試みてはどうでしょうか?高いから美味い...とは限らない、それが
焼酎なんですから。
以上