タイ料理の独特な香りが食欲を誘う
時刻は正午
わたしは今バンコクに向かう飛行機の中にいる
離陸してからおおよそ2時間強
到着まで5時間ほどを残すところで
わたしは腹ペコである
片道16000円の格安チケットならではのLCCあるある
追加料金を払っている人のリストを見ながら客室乗務員が機内食を配布しはじめた
貧乏旅行のわたしに配布の予感はない
少し期待して薄目で様子を伺いながら起きてますアピールはしていたのだが客室乗務員たちは見向きもしない
当たり前だ
追加料金を払った覚えなどまるでないのだから
出発が早朝だったこともあり
不覚にもわたしの脳みそは
ここまでの空腹は予想出来ていなかった
飛行機で腹ペコになるほど
心持たないことはない
意地を張らずに
なにか頼めば良いのだけれど
現地に着けば150円で食べられるガパオライスを
どうしても600円出して食べる気にはなれない
貧乏性だと思うだろうが
金額の問題ではない
これは戦いなのだ
そう、
Air Asia vs ME
日本人が乗るには安すぎるのか、出発ロビーから99%がタイ人だったこともあり、日本代表という気持ちで挑んでいることを心に留めておいて欲しい
このときすでに
シートのボロボロ感や機内に流れるヒップホップ風のウェルカムミュージックにまんまとワクワクさせられる
という先制点を食らっていたわたしは
ここでおいおい
機内食の注文という
大量得点を許す訳にはいかないのだ
腹を抑え眼を細め
鼻がめちゃくちゃ乾燥するくらい
匂いを嗅ぎまくっているうちに
どうやら
食事の時間は終わったようだ
あの魅惑の香りさえ消え去れば我慢できる!
なんとか連続失点は免れた
2個隣の男の元に機内食が届いたときにはもうさすがにダメかと思いメーヌー(タイ語でメニューのこと)に手が伸びかけたが何とか万事を窮した
男よ、スピーディに食べてくれてコップンカー!
あとはスナックやジュースの誘惑の罠にはまらないよう油断せず残りの5時間を乗り切る事が出来るよう祈るのみ
戦いは続く
