ホラー4作「 クリスマス・ブラッディ~ 」「 聖し血の夜 」「 プー 」「 ベネシアフレニア 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

 

 

殺人鬼系・ホラー、

 

『 クリスマス・ブラッディ・クリスマス 』

 

『 Silent Night, Bloody Night 』

( 邦題『 ブラッディナイト 聖し血の夜 』

 

『 プー あくまのくまさん 』

 

『 ベネシアフレニア 』

 

の4作品を サクッと紹介。

 

 

大小・ネタバレあり。

 

あと「 残酷 」にも 注意。

 

 

 

 

「 クリスマス・ブラッディ・クリスマス 」

(米/2022)

 

ロボット・サンタ が暴れる スラッシャー系・ホラー。

 

「 カリコレ 」で 上映した作品みたいです。

 

先月の「 Amazon配信 」100円枠から。

 

( セールだったので「 キ違いじゃが 仕方がない 」)

 

 

 

「 総評 」から言えば 予算を考えれば「 普通 」くらいと 言えるんだけど、

 

個人的には 細部が 甘く感じたので「 まあまあ 」くらいだったかな。

 

一番の 残念ポイントが「 ロボらしくない 」ロボ・サンタ

動き。

 

それが気になって 気持ち的にも スルッとは ノレなかったです。

 

あと「 殺し 」が メインとはいえ もう少し設定が あっても

よかったかも。

 

前半は 主人公・トリの 仲間内「 会話劇 」が 主軸。

 

あけすけな性格の トリ※が なかなか良く「 映画ネタ 」にも

クスっとできたものの さすがに チョット長い。

 

 

( ※ トリ は「 家でひとりで ヤッてろ 」とか言う、

たぬなかを ちょっと彷彿とさせる キャラ )

 

 

最初の殺人が「 ロボ・サンタの視点 」なんだけど

カメラワークが「 雑 」で 臨場感に乏しく「 惨劇 」の幕開け

としては 弱い。

 

それでも その後の展開は「 演出 」自体は 軽めながらも

「 人が バンバン殺されていく 」し、

 

後半も ほぼ『 ターミネーター 』で 既視感が強かったものの

ロボ・サンタが かなり しぶとくて 悪くは なかったです。

 

そうそう、ちゃんと「 子供も殺されている 」ところも 評価。

 

( まあ、この設定だと 殺さなくても 別に よかったけど )

 

 

〔『 クリスマス・ブラッディ・クリスマス 』  タイトル 〕

 

 

〔『 クリスマス・ブラッディ・クリスマス 』

主人公・レコード店店主の トリ( 右 ) と 店員・ロビー

 

 

前半は レコード店員という事で「 音楽ネタ 」が多いけど、

「 映画ネタ 」も出てきます。

 

 

〔『 クリスマス・ブラッディ・クリスマス 』

ロボ・サンタ「 問題発生 」と ご本人 〕

 

 

ロボ・サンタの「 殺戮 」原因は「 ファームウェアの問題 」と

ザックリしたもの。

 

 

〔『 クリスマス・ブラッディ・クリスマス 』

「 残酷 」場面 〕

 

 

「 残酷描写 」は 頑張ってるけど 暗くて見づらい。

 

 

〔『 クリスマス・ブラッディ・クリスマス 』

ロボ・サンタの「 ダメージ・フェイス 」…か? 〕

 

 

楽しみにしていたのが「 ダメージ・フェイス 」。

 

…だったんだけど「 ジャケ写真 」のは まあまあ 良さげだったのに 本編の方は ショボくて ガッカリ…。

 

 

〔『 クリスマス・ブラッディ・クリスマス 』

ロボ・サンタ・スケルトン 〕

 

 

終盤は ほぼ『 ターミネーター 』

 

「 眼 」から出ているのは「 ビーム的なヤツ 」ではなく、

「 視線 」を表現しているっぽい ただの レーザー・サイト。

 

上手くは いっていなかったけど その努力は 一応、評価。

 

 

 

次、クリスマス繋がりで…

 

 

「 Silent Night,  Bloody Night 」
(米/1972)
 

 

邦題は『 ブラッディナイト 聖し血の夜 』

 

 

当主・ウィルフレッドが「 焼死 」した過去を持つ バトラー邸。

 

当主の孫・ジェフリー・バトラー から依頼を受けた 弁護士

「 解体するために 屋敷を買い取りたい 」という 市長たち

交渉。

 

話が まとまるまで 弁護士は 付いてきた愛人と共に バトラー邸に 宿泊する事になるが、夜中に 2人何者かに 惨殺されてしまう。

 

さらに その犯人市長グループを ひとりずつ殺していき……

 

 

みたいな、ミステリー・ホラー。

 

本作は 最初「 パブリックドメイン 」のサイトで 発見、

 

ホラー映画的に まあまあ 有名なので 観ておきたかったんですが 当然ながら 字幕は「 なし 」。

 

「 YouTube 」にもあったので せめて そちらで「 英語字幕 」

( ないよりはマシ )で観ようと思ったら、

 

いつの間にやら「 字幕設定 」に「 自動翻訳 」があり そこに

「 日本語 」もあったので設定して 鑑賞。

 

いわゆる「 機械翻訳 」というヤツなんですが、

「 2人の会話が つながって 表示 」され 見づらかったり、

 

「 ヘンな訳・誤字 」が まま散見されるものの※ 7割くらいは 理解できる精度で「 取り敢えず鑑賞 」は出来ました。

 

( ※ セリフに BGMが 被さって 翻訳されない 個所もあった )

 

上記の理由で「 ドラマ系 」や 入り組んだ「 サスペンス系 」は キビシイかもしれませんが「 ジャンル系 」なら許容できそうですね。

 

で、内容。

 

サブ・ジャンルとしては「 ミステリー色 」が強めという事で

個人的には「 スラッシャー系 」よりは「 ジャーロ系 」だったかな。

 

「 雰囲気 」は よく出ていたので「 殺人場面 」にも 期待していたんですが そっちは イマイチ。

 

それでも「 二転三転する展開 」( ハッタリ展開とも言う )、

「 驚愕の真相 」と「 意外な犯人 」で

 

「 ツッコミどころ 」は “てんこ盛り” ですが 面白かったです。

 

 

まあ、正直言うと「 雑な翻訳 」だったため ちゃんと理解は

出来てなかったんですけど…。

 

( 鑑賞後に ネットで確認 )

 

なので ちゃんとした「 字幕 」で観るのが やはり正解かもしれませんね。

 

 

〔『 silent night,  bloody night 』  弁護士愛人 殺人 〕

 

 

主人公かな?と思った 弁護士が 前半で あっさり死亡。

 

この「 弁護士愛人 殺害 」の場面では

「 オノを振り下ろす犯人が 鏡に映る 」という、

 

定番だけど「 心高鳴る 」演出があるんですが、

 

本作では「 鏡 」が遠いため よく見えず、高鳴りませんでした。

 

( しかも 意味ありげな 十字架も まったく関係なかったり )

 

ちなみに ショボかったので「 殺害場面 」はナシです。

 

 

〔『 silent night,  bloody night 』  患者脱走 〕

 

 

そんな中、「 映像 」として 強く 胸に響いたのが 後半の
「 患者脱走 」場面。
 
患者たちの「 顔 」が 黒雲のようなモノに 塗り潰されていて
まるで 亡者のように見えるんですよね。

 

それが なかなか 不気味で 個人的には この場面だけでも 観た

甲斐がありましたよ。

 

 

〔『 silent night,  bloody night 』  終盤 〕

 

 

あと、終盤の演出( 過去の “落とし前” を付ける、かのよう )も 結構 グッと 来ましたね。

 

 

 

「 プー あくまのくまさん 」(英/2023)

 

「 著作権 切れ 」で作られた作品という事で やっつけかと思いきや、ちゃんと 作られていましたね。

 

プーも 結構 暴れていたし 被害者も多め、

「 残酷描写 」も 比較的( 英国としては ) 頑張ってたし。

 

ただ、肝心の プーの顔が あまりにも「 被りモノ 」で 表情が

乏しく、「 覆面をした人間 」にしか見えなかったのは 残念。

 

 

ちなみに『 マッド・ハイジ 』(22年)の方は 作品自体は

良かったけど「 大量ボカシ 」で 気分が上がらず…でした。

 

 

〔『 プー あくまのくまさん 』  プーピグレット

 

 

「 顔 」だけだと プーより ピグレットの方が 良かった。

 

 

〔『 プー あくまのくまさん 』  顔 踏みつぶし 〕

 

 

ここが 一番「 残酷度 」が高かったね。

 

 

〔『 プー あくまのくまさん 』  ピグレットの ハンマー 〕

 

 

ここも 遠めだったけど 巧く撮れてたな。

 

 

〔『 プー あくまのくまさん 』  串刺し 〕

 

 

見づらいので「 残酷 」を やわらげる時は「 暗くする 」よりも( 上のピグレットの様に )なるべく「 構図 」の方で 工夫してほしいな。

 

 

 

「 ベネシアフレニア 」(スペイン/2021)

 

アレックス・デ・ラ・イグレシア 監督、

「 オーバーツーリズム 問題 」を 題材にした ホラー。

 

ヴェネチアに来た スペイン人の旅行者グループ

クラブで バカ騒ぎした 翌朝、ひとりが行方不明になって

いて……。

 

みたいな話。

 

てっきり、

 

「 旅行客の多さ 」に悩む 住民たちの 一部が 旅行客を殺害…

というような、

 

ヴェネチア舞台版『 2000人の狂人 』(64年)みたいな

内容だと予想していたら、

 

結構 フツーの「( 旅行者 )憎悪殺人モノ 」でした。

 

首謀者が 没落貴族?なのは いいとしても それにより

肝心の「 旅行客の多さに悩む 市民 」が ボヤけるのは、

 

「 旅行客の前で 堂々と行われる 殺人 」が 皮肉まじりに、

ユーモアを持って 描かれていただけに 少々残念。

 

 

良かった点としては 劇中に 出て来る 舞台衣装、特に

「 マスク 」の意匠( 実行犯 含む )が 素晴らしかったですね。

 

( 元々あるのか、映画のために作ったのかは わからないが )

 

それと 時折 映し出される 何気ない風景も 旅情気分を掻き立てるため、

 

題材に反して ヴェネチアに 行きたくなってきましたよ。

 

 

〔『 ベネシアフレニア 』  タイトルバック 3枚 〕

 

 

タイトルバックは「 今風 」と「 昔風 」が混在する(?)

アート・スタイル。

 

「 今と昔 」、「 変わりゆく街や人 」、「 旅行客への憎悪 」を思わせる映像は「 題材 」とも合っていて 良かったですね。

 

 

〔『 ベネシアフレニア 』  仮面おびき寄せ 殺人 〕

 

 

ここの「 仮面 」とか「 コスプレ衣装 」も 見ていて楽しい。

 

 

〔『 ベネシアフレニア 』  首チョンパ 〕

 

 

「 残酷度 」としては コレ以外は フツー。

 

 

〔『 ベネシアフレニア 』  ほぼ ワンオペの殺人鬼 〕

 

 

目立つコスプレ( 道化師かな?)が 逆に 殺人の “目くらまし” になる皮肉。

 

 

 

という事で 今回は終わり。