シリーズ3作目「 ヘルレイザー3 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

他にも 観たけど “書きたい感じ” じゃなかったので

結局 コレを…。

 

このままだと「 ヘルレイザー月間 」になっちゃうな。

 

一応、最初に「 他の作品 」の感想も 軽く 紹介。

 

 

「 良さげ 」な批評が 結構あった「 きさらぎ駅 」(22年)はいろいろと ヒドかったな~。

 

でもね、ヒドイんだけど これが 案外 楽しいんですよね。

 

前半が「 人物視点のPOV 」になってたりと、「 構成 」も

地味に 凝っていたし、

 

「 ビックリ演出 」は 好みではなかったものの、「 雰囲気 」も 良かったですしね。

 

あと、あんな話・描写・展開 なのに、きっちり “オチ”  を付けているところも 評価したいな。

 

で、何が言いたいのかというと、予算が少なくても アイデア

次第で 面白い作品は作れるって事です。

 

とはいえ、コレは「 万人向けの作品 」ではないと思うけど。

 

 

「 オペラ 」に 興味はありませんが、

 

ダニエル・マクドナルド が主演※って事で 取り敢えず 観てみた “オペラもの”「 フィガロに恋して 」(20年)は、

 

思ったよりも “ベタ” ではありましたが まあまあ 面白く観れましたよ。

 

終盤の「 熱唱 」には 結構 グッときましたね。

 

 

( ※ ダニエル・マクドナルド

 

短篇&長篇の『 SKIN / スキン 』(18年)主人公の妻

演じてた人。

 

個人的に 少女・サスペンス『 シークレット・デイ 』(14年)での演技が好きで ちょっと気に掛けている 女優。

 

その作品自体も ネットの評判は “イマイチ気味” だけど 結構

好き。

 

主演+「 音楽系 」作品だと、“青春・ラッパーもの”

「 パティ&ケイク$ 」(17年)が 意外と楽しめた )

 

 

 

「 地下室のヘンな穴 」(22年)は

 

「 潜ると12時間進むが 3日 若返る 」“穴” を巡る、

ちょっと ブラックな SF( 少し不思議 系 )コメディ。

 

終盤の「 加速っぷり 」が なかなか 切ない。

(「 音楽のみ 」の演出もイイ )

 

でも 実際 やっちゃう人 多そう。

 

個人的には ブノワ・マジメル の「 電子ペニス 」の方が

面白かったかな。

 

こちらも また 違った切なさが あってね。

 

 

 

という事で ここから本題。

 

 

 

「 ヘルレイザー3 」(米・英/1992)

 

今回「 幻想性 」は 薄いけど 便宜的に

「 幻想・スプラッター 」シリーズ の3作目。

 

 

 

「 病院現場 リポート」が 空振りに終わり 落胆していた

女性リポーターの ジョーイ

だが、そこに “体に鎖を付けた”異様な患者 が 搬送されてくる。

 

を発見した女性、テリー から クラブ「 ボイラールーム 」の事を聞いた ジョーイは その「 クラブ 」に行き オーナーのJPと会う。

 

その JPは 数日前に ある「 柱の像 」を購入していた……。

 

 

 

初見時は「 幻想性 」は 薄いし(『2』が良かったので… )、

魔導士(セノバイト)のデザイン 」も アレだったし、

 

『2』の 魔導士・チャタラーが 良すぎた )

 

あと「 悪魔 」要素が 強くなっていたりで “イマイチの評価” でしたが、 鑑賞を重ねるうち 徐々に “アリ”になってきた 作品ですね。

 

 

最初に ビビッと来るのが 「 柱の像 」。

 

コレ、チョット『 ジョジョ2部 』の「 柱の男 」を彷彿とさせる造形で 気分的に アガるんですよね。

 

デザイン自体も 普通に良かったし。

 

その後の「 病院 」場面での「 空中から出ている 鎖 」

「 異次元 」感があって好きだな。

 

最初の被害者が「 柱 」に襲われるところも 被害者が宙に浮いていて 視覚的に 楽しい場面。

 

でも、後半の「 クラブが地獄絵図 」になる場面は それとは逆に

「 抑え目 演出 」&「 雑な作り 」で 物足りないんですよね。

 

町での「 ハデな爆発 」( あと CG?)に 予算を使うよりは

こっちに使ってほしかったな。

 

あと、新・魔導士( セノバイト )も、せっかく「 武闘派 」

なんだから もうちょっと 暴れてほしかった。

 

 

「 話 」的には すっかり忘れてた「 ジョーイの父親 」

「 エリオット大尉( ピンヘッド )」が 絡んでくる構成が

良かった。

 

まあ、強引ではあったけどね。

 

あと、個人的には「 依存傾向 」の強い テリーの “弱さ” が

意外と 胸に 来ましたよ。

 

終盤の「 善のエリオット 対 悪のエリオット 」は “燃える”

展開ですが、持って行き方に 説得力がないのが 玉にキズ。

 

それでも「 騙す 」流れは チョットした 感動と 驚きがあったから 良かったともいえるかも。

 

 

ここから「 画像 」。

例によって「 厳選 」(?)だけど 多くなってしまった。

 

あと、一応「 残酷 」も注意。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』

「 柱の像 」(「 柱のピンヘッド 」)と JPの後姿 〕

 

 

『2』の最後に出てくる「 柱 」は よくわからなかったが、

それから続く感じの流れ。

 

 

監督は アンソニー・ヒコックス に チェンジ。

 

『2』の監督だった トニー・ランデル も「 元の話 」と、

「 第二班 監督 」を 担当。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』

「 柱 」に めり込んでいる「 パズルボックス 」)

 

今回は「 異界 」とかでは ないんですよね。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』 主人公・リポーターの ジョーイ

 

次の年の ドラマ『 スタートレック 』で 有名な人みたい。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』

「 鎖 」が刺さっている 異様な患者と「 顔面爆発 」〕

 

 

「 空中から出ている 鎖 」が 異次元っぽくて イイんだよな。

 

「 爆発 」は 大味だけど…。

 

ちなみに「 特殊メイク 」は『2』と同じ ボブ・キーン

 

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』  自分が生まれる前に「 戦争 」で

亡くなったの「 夢 」を語る ジョーイ

 

『1』『2』でも 父親が出てきていたが 今回は…

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』

情報提供するため ジョーイの家に来た テリー

 

「 パズル 」とか「 JPの元カノだった 」とか判明、

「 いくらでも ここにいて 」と ジョーイが 言ったことで

テリー が居候する…みたいになる 展開。

 

 

上のカット、バッチリ決まっていて 好き。

 

テリー「 人への依存傾向 」が 強いっぽい。

 

「 タバコ 」からも「 依存 」とか「 不安を抑えている 」みたいな印象を受けます。

 

そのテリー を演じた、ポーラ・マーシャルの「 依存・不安 」

演技が 地味に良かったな。

 

調べたら この後も 結構「 ドラマ 」に出ていましたね。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』   最初の犠牲者1 〕

 

「 上の画像 」の 後ろの「 絵 」もイイ。

 

この部屋の「 不気味な絵 や オブジェ 」も JP

「 トラウマ 」や「 衝動 」の発露になってたりと、

 

ちゃんと 意味がある。

 

先の テリーの「 タバコ 」といい、細かいところも 気を使ってるんですよね。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』   最初の被害者2 〕

 

またしても「 ズルムケ 」。

 

この後の「 下半身から 吸収される 」ところも イイんだよな。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』

取り敢えず「 頭のピン 」が復活した ピンヘッド

 

「 あんなの( ピン )飾りです 」って事には ならないのだな。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』

ピンヘッドの そそのかし 」&「 JP餌食に 」〕

 

いろいろとあって テリーJPの元へ帰る事に。

 

JPにとって テリーは「 生贄 」だったが、彼女の返り討ちに

あい、そのまま そそのかされた テリーにより JPの方が

ピンヘッドの餌食になってしまう。

 

 

ここは テリー の「 居場所 」のないことからくる「 逡巡 」や

「 自分を 変えたい誘惑 ( 第二の人生 )」が地味に やるせない場面。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』  ピンヘッド、完全復活 〕

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』

「 夢 」で会う ジョーイエリオット大尉

 

「 悪のエリオット 」である ピンヘッド が地上で 復活した。

だが「 夢の世界 」に連れてくれば 戦える…

 

みたいなヤツね。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』  ピンヘッド、「 クラブ 」乱入 〕

 

ここ「 大殺戮 」場面なんだけど、

ショボめで イマイチ盛り上がらないんだよな。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』  「 CD攻撃 」を受ける DJ

 

ホワイトスネイク!

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』

魔導士になった カメラマン・ドクの ズーム“アイ”・パンチ 〕

 

ばっさりカットしましたが、カメラマンは いち早く「 クラブ 」へ行ったため 被害に遭い 殺されてます。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』  魔導士・DJ

 

あの DJが 魔導士として登場。

 

「 CD 」の投げ方が カッコイイんですよね。

まあ、「 顔 」は カッコ悪いけど。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』  3人目の魔導士

 

「 火を吹く 」とはいえ、一番 地味。

 

だけど「 顔 」は「 ヘルレイザー( 苦痛と 苦しみ )」らしい。

 

「 顔 」だけで見れば コイツが 一番 好きかな。

 

 

今回は ピンヘッドは「 大殺戮 」、この3人も「 大暴れ 」と

結構 活躍。

 

もう「 魔導士 弱い 」なんて 言わせねえぞ。

 
 

〔『 ヘルレイザー3 』  溶ける十字架 & キリストのマネ 〕

 

この場面も 好きなんで 外せない。

 

ピンと来ないかも…ですが、かなり冒涜的で ニヤっとしちゃいますね。

 

ただ、魔導士・ピンヘッド「 悪魔 寄り 」の属性になっているのは 感心しないけど。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』  魔導士の JPテリー

 

終盤は「 建設現場 」が舞台。

 

前の テリー を考えれば、

魔導士になった 彼女「 スッキリ顔 」に こちらも 安心。

 

ピンヘッドから「 逃げたら 一つ、 進めば 二つ 」って事ですね(?)。

 

あと、テリー「 ノドに刺さった タバコ 」

( 固定された 依存? )にも 注目。

 

ちなみに「 テリーの攻撃 」は タバコを使った「 根性焼き 」

ですよ。

 

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』  送り返される 魔導士たち

 

何だかんだで「 パズルボックス 」が起動、

魔導士たちが「 送り返される 」展開に…。

 

魔導士、やっぱ 弱いかも…。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』  亡き父と「 夢 」で逢う 〕

 

今回は「 亡き父と逢う 」感動の展開…と 思いきや…

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』  シリーズ名物「 偽装 」〕

 

またしても 叶わず。

 

ジョーイは「 パズル 」を取られ、「 緊縛 」状態に。

さらに 怪物が「 下 」から現れ 大ピンチ。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』

善と悪のエリオット と 緊縛・ジョーイ

 

だが、ここは「 夢 」の世界。

って事で「 善のエリオット 」が登場、「 ラストバトル 」へ。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』  「 取り込み 」バトル 〕

 

両者、『 ア太郎 』デコッ八( 表現 古い… )状態になり、

やがて 融合。

 

 

まさかの 地味な「 思念・取り込み 」対決。

 

ここは 両者の「 鎖 」対決が見たかった…。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』  残っていた 善のエリオット

 

ピンヘッドが勝った…と思いきや、

まだ 善のエリオット も残っていた…という、定番の展開。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』

「 パズル 」に吸い込まれる ピンヘッド

 

ジョーイは「 パズル 」を 鋭角状に変形させ、ピンヘッドの胸に突き刺す。

 

ピンヘッドは「 パズル 」に吸い込まれ 消失。

 

 

時代を感じる「 CG 」。

年代的には『 バーチャル・ウォーズ 』(92年)と同年か。

 

って事で 今見ると ショボいけど 予算は 結構 掛かってるかも。

 

 

「 融合 」の「 特殊メイク 」が良かっただけに 最後も

「 アナログ 」や「 合成 」を使った表現で 見たかったですね。

 

「 特殊造形の過渡期 」を感じて 軽くしんみりもしましたよ。

 

ちなみに『 ジュラシック・パーク 』は 翌93年です。

 

 

〔『 ヘルレイザー3 』

「 パズル 」埋める ジョーイと ビルの内装(ラストカット )〕

 

ジョーイは 忌まわしき「 パズルボックス 」を 建設地に埋めるが、その場所に建った ビルの内装は「 パズルボックス柄 」であった……( 終 )

 

 

 

最後は「 強欲・欲望の拡大( 表面化?)」を感じさせるような 締め方でしたね。

 

それにしても 今回も 父親が「 消化不良 」気味だったな。