実話モノ映画 「 バルーン~ 」、「 ジョン・デロリアン 」、「 ルーシー・イン・ザ・スカイ 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

最初に 関係ない話から ( 適宜 飛ばしてね )

 

気になっていたが 観れなかった ( 「 テレ東 」放送なので )

アニメ 『 オッドタクシー 』が 「 BSテレ東 」で 放送開始!

 

たぶん「 ( 群像?)サスペンス 」なんですが、

 

一話目から 人物( 動物?)と 情報量が 多くて 気になる展開でしたね。

「 不穏な描写・雰囲気 」も 心地よくて、個人的に 傑作の予感ですよ。

 

オフィシャルで 「 第1話~4話ダイジェスト 」が アップされているんで

気になる方は チェック。

 

 

ここから 本題。

 

 

「 実話モノ 」、

 

東ドイツ からの脱出 「 バルーン 奇跡の脱出飛行 」

 

“製造の話” もあるが “おとり捜査&友情譚” 「 ジョン・デロリアン 」

 

宇宙飛行士 N・ポートマン、不倫する 「 ルーシー・イン・ザ・スカイ 」

 

の 3作品。

 

 

 

「 バルーン 奇跡の脱出飛行 」(独・2018)

 

1979年、「 東ドイツ 」。

ペータードリス4人家族は、「 気球 」を使い ベルリンの壁を

越えて 「 西ドイツ 」へ亡命する 計画を 立てるが……

 

 

という、「 西ドイツ 」への亡命に挑戦した 二家族を 描いた、

「 実話サスペンス・ドラマ 」。

 

「 タイトル 」で まあまあネタバレ してるけど、実話だから いいのかな。

 

 

なにかで 読んだか 観たかで 話自体は 知っていたので

「 とりあえず 観ておくか…」的な鑑賞でしたが、予想外に 面白かったです。


上映時間は 長め( 126分 )ですが、

前半から 最後まで 緊張感 溢れる 展開&描写 だったし、

 

「 家族に ジワジワ迫る 国家保安省( シュタージ )の恐怖 」

「 運も絡む 脱出の期日 」 など、

 

サスペンス としての 「 エンタメ度 」が 高めなんですよね。

 

 

あと、東ドイツの 「 監視による 閉塞感 」も 程よく 描かれているため、

「 亡命の覚悟 」や それに子供たちを 巻き込む事で生じる

「 親の苦しみ 」など、「 ドラマ面 」も 良かったです。

 

長男近所の女子の「 恋愛模様 」も 切なかったですね。

 

 

見どころは やはり 気球関連の場面。

 

「 大量の布の確保 」「製作が 間に合うのか 」「 ボンベ凍結 問題 」など、 問題が山積で 切迫感が 半端なかったです。

 

 

〔 『 バルーン 奇跡の脱出飛行 』  前半の「 気球脱出 」 〕

 

「 暗闇の空 」に 「 明るい気球 」が 超・目立つ。

 

前半なので もちろん…

 

 

〔 『 バルーン 奇跡の脱出飛行 』  「 気球の製作 」の くだり 〕

 

前半、「 気球の制作ないのか… 」と ガッカリしましたが、

後半に ちゃんとありました。

 

一見、地味な感じですが 「 迫る 国家保安省 」や 「 密告のおそれ 」

などあり、スリリングな展開ですよ。

 

 

〔 『 バルーン 奇跡の~ 』  「 気球 膨らまし 」&「 保安省のヘリ 」 〕

 

「 カラフルな気球 」に 希望を感じて 結構 感動。

 

「 逃げだしたくなる 国は ダメ 」ってのを しみじみ感じる作品でしたね。

 

 

 

「 ジョン・デロリアン 」(米・1918)

1977年。

「 麻薬の密輸 」で FBI に 逮捕された パイロットの ホフマンは、

罪を免れるため( 家族を守るため ) FBI に 協力する事に。

 

ホフマンは “仕事” を受けていた 麻薬の売人・モーガンに 近づくが、近所に 住んでいる 「 カー・エンジニア 」の ジョン・デロリアン

知り合い……

 

 

という、実話モノ「 犯罪捜査・人間ドラマ 」。

 

「 車 」には さほど興味は ありませんが 「 実話・事件モノ 」だし、

 

『 バック・トゥー・ザ・フューチャー 』の タイムマシンで おなじみの車、

「 デロリアン DMC-12 」の話とくれば 観ないわけにはいきませんね。

 

という事で、目当ては 主に「 おとり捜査 」と 「 走る デロリアン 」

 

「 概要 」としては

ホフマンが 「 麻薬の売人 逮捕 」のための 「 おとり捜査 」 に

「 デロリアン製造の 資金が不足していた 」 ジョンを 巻き込んだ、

というもの。

 

なので 金額自体は デカいんですが、殺人は起こらないので

個人的には いささか “地味め” な事件( 展開、顛末 )でしたね。

 

ホフマンジョンの 「 奇妙な友情譚 」と見ても、

ジョンを 犯罪に 巻き込んいる 」ので、なんだかな~な印象。

 

FBI捜査官・ベネディクトに 進展をせっつかれる ホフマン

「 小物感たっぷりな 犯罪者 」な 立ち回りは それなりに 面白かったですけど。

 

 

「 デロリアン製造 」については

「 英国に 工場建設 」と それに「 北アイルランドが絡む 」ところや、

「 資金不足の問題 」※など、 興味深くは ありましたが、

 

( ※ この「 資金不足 」を ホフマンが利用する )

 

「 デロリアン( 車 )」自体は 出番が少なくて ( 走らなくて ) ガッカリ。

 

最後も 皮肉を込めた オチに したんでしょうが、走る姿を 見せてほし

かったですね。

 

という事で、内容的には イマイチ。

 

ですが、「 俳優の演技 」や 「 時代背景 」の再現度( 描写 )も 良くて

( 実際は 知らないけど )それなりに 楽しめましたよ。

 

 

〔 『 ジョン・デロリアン 』

ジム・ホフマン 役の ジェイソン・サダイキス

 

FBI からしても からしても 「 すごく頼りない男( 夫 ) 」で、

こちらも 少し イライラ しますね。

 

 

〔 『 ジョン・デロリアン 』  ジョン・デロリアン 役の リー・ペイス

 

自信過剰で 傲慢な感じの 人物像。

 

 

〔 『 ジョン・デロリアン 』  ホフマンの妻・エレン 役の ジュディ・グリア

 

18年版『 ハロウィン 』

最後に “持っていった” ローリーの娘、カレン役の人です。

 

 

〔 『 ジョン・デロリアン 』  「 デロリアン の デザイン画 」 〕

 

〔 『 ジョン・デロリアン 』

「 お披露目での 模型 」( 出資者を募る 場面 ) 〕

 

〔 『 ジョン・デロリアン 』  最後の 「 デロリアン 」 〕

 

走らないとはいえ、出て来るだけで テンションは上がります。

 

 

〔 『 ジョン・デロリアン 』  ポンティアックGTO 〕

 

 「 デロリアン 」は 走らなかったけど、コレは 走ってました。

 

 

 

「 ルーシ・イン・ザ・スカイ 」(米・2019)

 

ナタリー・ポートマン主演( ルーシー 役 )の

「 実話犯罪 “着想”・ドラマ 」 作品。

 

元になった事件は

 

「 2007年。 女性・宇宙飛行士の リサ・ノワック が、不倫相手の男性と ある女性の仲を疑い、その女性を襲った 」

 

というもの。 ( 「 WIKI 」 調べ )

 

この事件の肝は

 

リサが その女性を ストーカーする時、オムツをしていた

 

という ところ なんですが、本作には 肝心の「 オムツ 」が登場しない

んですよ…。

 

そのためか、批評家の評価は “低い” みたいですが、

個人的には 結構 興味深く 観れましたね。

 

 

あと、「 ジャンル 」的には 「 心理( 人間?)サスペンス 」 ですが、

一応 「 恋愛モノ 」でも あるのかな。

 

「 タイトル 」からも 「 宇宙( 飛行士 )」のほか、

「 恋による 高揚感 」( 有頂天 )みたいな 意味合いも 感じますし。

 

 

始まりは 「 ルーシー が 宇宙から 地球を見ている 」場面。

 

「 地球の美しさ 」と 「 宇宙の( 孤独の )恐怖 」という、

「 楽しさ 」と 「 スリル 」の両方が 感じられる描写に なっているんですが、

 

これが 彼女の中で 「 楽しさ と スリル が 結びついた 」※事の説明としても 上手く 機能していましたね。

 

なので その後の

ルーシーが 不倫の 楽しさ、( 背徳の )スリルに のめり込む 」様子や、

 

「 再び ( スリルを 味わうため )宇宙を目指す 」

 

という展開に 説得力が 出て来るんですよ。

 

 

〔 ※ 「 楽しさ と スリル が 結びつく 」

 

「 吊り橋 効果 」の様な、人の気持ちや 感情が 体験により繋がる、

勘違いする…みたいなヤツ。

または 「 アドレナリン中毒 」的な ヤツかも?

 

思っているほど 人に「 自由意志 」ってないんですよね… 〕

 

 

その ルーシーの行動に 「 呆れ 」と 「 憐れ 」を 覚えたけど、

「 悲劇の予感 」には やっぱり ワクワク したな~。

 

そんな ルーシーから 感じられる 「 いい夫だけど 退屈 」感 には

( 夫の立場で )悲しかったですけど…。

 

 

 

〔 『 ルーシー・イン・ザ・スカイ 』

冒頭 「 宇宙を漂い 地球を眺めている 」 ルーシー

 

ここの ルーシー「 ぽつねんと ひとり浮かぶ 」様子や、

「 恍惚とした表情 」が良く、後の展開の「 説得力 」も 増します。

 

 

〔 『 ルーシー・イン・ザ・スカイ 』  ルーシー 役の N・ポートマン

 

 

ナタポー主演 といえば、『 ポップスター 』(18年)の方は、

 

前半の「 乱射事件 」場面と 最後の「 ライブ 」( 結構長い )※

面白かったですね。

 

( ※ 「 振り付け 」は ナタポーの夫、バンジャマ・ミルピエ みたいです )

 

 

〔 『 ルーシー・イン・ザ・スカイ 』  終盤の ルーシーエリン

 

ルーシーの「 錯綜した感情 」、「 暴走による 視野狭窄 」( 恋は盲目 )に 合わせたような、「 周囲が ボヤける 」ここの演出は 好きだな。

 

 

ちなみに 不倫相手の同僚・マーク 役は ジョン・ハム

 

マークが手を出す エリン 役は 『 デップー2 』(18年)ドミノ

演じた ザジー・ビーツ

 

 

 

〔 『 ルーシー・イン・ザ・スカイ 』  「 養蜂場 」での ラストカット 〕

 

軽く笑みを 浮かべる ルーシーの 「 心ここにあらず 」な表情は、

冒頭の「 恍惚 」と 似た雰囲気で 意味深。

 

( 「 タイトル 」から鑑みれば、「 宇宙に行っている 」のかな? )

 

この「 締め方 」も 結構 好きですね。

 

 

 

という事で、個人的には 「 実話犯罪・ドラマ 」のほか、

「 心理( 脳科学?)ドラマ 」としても 楽しく 観れました。

 

( あと、普通に 「 不倫恋愛モノ 」としても )

 

ナタポー が 「 オムツを履いて ストーキング 」 してれば 最高 でした

けどね。