ジャケット狩り殺人 「 ディアスキン 鹿革の殺人鬼 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

「 ディアスキン 鹿革の殺人鬼 」(仏・2019)

 

「 鹿革ジャッケット に 魅入られた男 」の顛末を 描いた、

サスペンス作品。 ( 一応、ホラー要素もある )

 

監督は 『 ラバー 』(10年)※カンタン・デュピュー

 

 

〔 ※ 映画 『 ラバー 』

 

荒野に 打ち捨てられていた 「 古タイヤ 」が 意思を持ち、

「 念力 」を使い人間を殺して回る、「 不条理ホラー・コメディ 」。

 

序盤の ヨロヨロとした 古タイヤが カワイイんだよな。

個人的には 好きな作品です 〕

 

 

 

念願の 「 鹿革ジャケット 」を購入した ジョルジュ

そのジャケットに 異様に執着し始めた は、おまけとして 貰った

「 ビデオ・カメラ 」で ジャケットをテーマにした映画を 撮り始めるが……

 

 

ジョルジュ 役、ジャン・デュジャルダン

ドゥニース 役、アデル・エネル

 

 

ネタバレに触れてます。

 

 

“主人公が ヤバイ” らしいので 気になっていた作品。

 

タイトルに 「 殺人鬼 」とあるので 「 殺人系・ホラー 」だと 思っていましたが、

 

中盤頃までは 「 妄想に取りつかれた男 」を描いた、“コメディ色強め” の 「 心理サスペンス 」 でしたね。

 

( 後半も コメディ だけど… )

 

 

〔 『 ディアスキン 鹿革の殺人鬼 』  タイトル。

 

「 DAIM 」とは 仏語で ダマジカ( 鹿 )のことみたいです 〕

 

 

主人公の ジョルジュ「 妻に 愛想を尽かされて 」おり、

「 離婚 間近 」(?)っぽく、

 

その「 夫婦関係の 破綻 」が 「 ストレス 」となり ジョルジュ

「 ジャケット執着 + 妄想 」が 引き起こされたようでしたね。

 

さらに ジョルジュの 精神状態が悪化し 「 ジャケット と 対話する 」

展開は の「 孤独 」が 感じられて やるせなかったです。

 

しかし、その後 「 ジャケットを独占 」するための 「 ジャケット狩り 」

という 「 犯罪行為 」に 発展してからの ジョルジュは なんだか 楽し

そうで、

 

観ている こちらも 笑顔に なります。

 

あと、「 鹿革ジャケット 」の 「 所有( 着用 )・独占 」が、

ジョルジュ“拠り所”に なっている 点 や、

 

精神を保つため(?)「 鹿革ジャケットを 中心にした 映画を撮る 」

ところ などは、「 犯罪心理 」としての 面白さが ありましたね。

 

 

「 エンタメ視点 」でいえば、編集者として 「 映画の製作 」

ジョルジュ妄想・妄執 )に加わる ドゥニースの野心に 意外と

ハラハラ。

 

ですが、一番盛り上がったのは 後半の 撮影も兼ねた

「 ジャケット狩り殺人 」ジャケット・ハント )の くだり。

 

意図せず 「 スナッフ映像 」になっているし、「 動機 」としても かなり

奇異で、「 ホラー 」・「 ミステリー 」として 感嘆しましたよ。

 

まあ、「 残酷度 」が足りないのが 少し残念でしたけど。

 

それと、「 “鹿革シリーズ” が 装備されていく 」描写も 「 RPG 」っぽくて 個人的には ツボでした。

 

 

そんな感じで 中盤頃までは 「 心理・サスペンス 」らしい展開 でしたが 「 ジャケット狩り 殺人 」後、

 

「 寝ている ジョルジュに 鹿革ジャケットが 語りかける 」場面で

「 ジャケットが 意思をもつ 」事が判明、

 

いきなり ググッと 「 ホラー 」に 傾いてくるんですよね~。

 

詳しい説明は ありませんでしたが、個人的には「 “鹿の呪い” かも… 」なんて事も 思い浮かびましたよ。

 

最後の 「 ジャケットの継承 」も 「 呪いの継続 」っぽかったし。

 

全身「 鹿革装備 」ジョルジュ「 ディア・ハント 」される 顛末

も 「 人間への復讐 」みたいなのを 感じましたね。
 

( 普通に 「 少年に暴力を働いた 」 ジョルジュの 因果 ですけどね )

 

 

それとも 「 ジャケットの語りかけ( 意思 )」ジョルジュ

「 自分本位 ( 独りよがり )」や 「 変身願望 」が 表出した形・・・みたいなヤツ なのかな?

 

 

まあ、なんにしても 表面だけ変えても 本質は なかなか変わらない

もんですね。

 

 

 

〔 『 ディアスキン 』

序盤、着ていた ジャケットを トイレに 直に捨てる ジョルジュ

 

自分本位を 強く感じる 迷惑行為ですが、すでに 狂っていたのかも…?

 

 

〔 『 ディアスキン 』  鹿革ジャケット購入 〕

 

 

〔 『 ディアスキン 』  「 鹿革ジャケット 」装備 & ファッション・チェック 〕

 

( 呪いの?)ジャケットを装備し、精神力( 狂気 )アップ!

 

 

〔 『 ディアスキン 』  ビデオカメラ で撮るのも 「 鹿革ジャケット 」 〕

 

 

〔 『 ディアスキン 』

「 ボスは俺だ 」鹿革ジャケットに 語りかける、ヤバイ ジョルジュ

 

 

 

〔 『 ディアスキン 』

「 映像編集の仕事 」に 憧れている、バー店員・ドゥニース

 

ドゥニース 役の アデル・エネル『 燃える女の肖像 』(19年)

エロイーズ を演じた人。

 

 

〔 『 ディアスキン 』  夢を語る 鹿革ジャケット

 

「 鹿革ジャケット 」の “偉大な夢”は、「 世界唯一 の ジャケット 」

 

 

〔 『 ディアスキン 』  夢を語る ジョルジュ

 

それを受けての ジョルジュの夢は「 世界で唯一 ジャケットを着る人 」 と、 こちらも 「 ロマン 」と「 狂気 」を ビンビン感じる「 夢 」。

 

 

〔 『 ディアスキン 』  自殺した “ホテル受付の男” の死体と

の「 鹿革の帽子 」を盗る ジョルジュ

 

「 鹿革の帽子 」装備で 狂気は さらに 増大?

 

 

〔 『 ディアスキン 』  「 鹿革のブーツ 」購入 〕

 

「 映画製作 資金 」として ドゥニース から お金をもらい、

「 鹿革ブーツ 」を 購入する、ダメダメな ジョルジュ…。

 

「 鹿革シリーズ 」装備は こっちのテンションも 上がります(?)。

 

 

 

〔 『 ディアスキン 』

素人俳優に セリフ( 「 ジャケットを着ない 」 )を指導する ジョルジュ

 

「 映画撮影 」と 平行し、「 素人の演者から ジャケットを盗む 」

“頭がオカシイ” 展開に。 

 

セリフが「 言質 」になる ところは チョット頭イイけど(?)〕

 

 

 

〔 『 ディアスキン 』  ドゥニースの指摘 〕

 

「 ジャケットへの執着 は 自分を守るため 」と ズバッと 言い放つ、

鋭い ドゥニース

 

 

〔 『 ディアスキン 』

ジョルジュに 発破をかける 鹿革ジャケット 」 と、

〈 プロペラ・刃 〉の 試し斬り 」 〕

 

「 千人に1人~ 」は 笑える言葉だけど、この言葉で 一線を越えちゃうんだよな~。

 

ジョルジュが 部屋の「 プロペラ空調 」で 武器を製作する場面は

惨劇を予感させ、ワクワク しましたよ。

 

 

〔 『 ディアスキン 』

ジョルジュ「 ジャケット狩り 殺人 」「 映画撮影 」

 

ここから ジョルジュ が 「 ジャケットを剥いで回る 」 楽しい展開に。

 

 

〔 『 ディアスキン 』  ドゥニース から 贈られた 「 鹿革ボトムス 」

 

鹿革の「 ジャケット 」「 ブーツ 」「 ボトムス 」と 順番に 揃っていくと、

こちらも 気持ち良くなるな~。

 

 

〔 『 ディアスキン 』  見づらいけど 「 ジャケット狩り 殺人 」 3枚 〕

 

「 シリアル・キラー 」というよりは 「 スプリー・キラー 」の方に 近い

のかな?

 

「 殺人描写 」自体は 普通でしたが、被害者が多かったので

それなりに 楽しめましたね。

 

もっと 長く見たかったな…。

( 上映時間も 77分と 余裕もありそうだし )

 

 

〔 『 ディアスキン 』  「 狩った ジャケットを埋めている 」場面 〕

 

 

〔 『 ディアスキン 』

「 寝ている ジョルジュ 」鹿革ジャケットが 語りかけている 場面 〕

 

 

「 ジャケットの意思 」が 妄想だと 思っていたら…なんと 本物だった!と、急に 「 オカルト要素 」が プラス。

 

 

〔 『 ディアスキン 』  最初から ウソだと 気づいていた ドゥニース

 

ジョルジュに 騙されている ドゥニース 」かと 思いきや、

彼女は 「 マルっと お見通し 」だったと、こちらも 意外な展開に。

 

しかも、ジョルジュ「 何者でもない 孤独な男 」と 看破、

( しかも 「 自分も 何者でもない 」と 冷静な自己分析 )

 

さらに 資金力で 「 映画製作 」の主導権を握り 立場逆転。

 

 

 

〔 『 ディアスキン 』  「 鹿革グローブ( 手袋 ) 」購入。

これで フル装備だ 〕

 

ちゃんと ジョルジュ「 鹿革グローブ を 買ってあげる 」という、

プロデューサーぶりも 発揮する ドゥニース

 

 

〔 『 ディアスキン 』  少年の親に 撃たれた ジョルジュ

 

2人は 撮影を続けるが、ジョルジュ

「 石を投げ ケガをさせた 少年 」の に撃たれ、あっけなく 死亡。

 

「 鹿革フル装備 」でも 銃弾は防げなかった…

 

 

〔 『 ディアスキン 』

「 鹿革ジャケット 」と 「 映画撮影 」を 引き継いだ ドゥニース

 

「 ( 呪いの?)鹿革ジャケット 」が 受け継がれた事により、

「 ジャケット王 への道 」は まだまだ 続く…という、オチも 素晴らしかったな。

 

 

 

と、「 ホラー的 」には “地味め” でしたが、

 

「 話的 」には 「 オモシロ 描写&エピソード 」が 満載で 楽しい作品でしたね。

 

あと、個人的には 「 心理サスペンス 」、「 異常犯罪モノ 」としても

面白く 観れましたよ。