「 ゴーストランドの惨劇 」(仏 / カナダ・2018)
拷問ホラー 『 マーターズ 』(08年)、誘拐ホラー『 トールマン 』(12年)の パスカル・ロジェ 監督・脚本の 「 サスペンス・ホラー 」。
「 引っ越し 」のため 「 亡き叔母の家 」を 訪れた シングルマザーの
ポリーンと 奔放な姉・ヴェラ、
「 ラブクラフト 好き 」で 小説を書いている 内気な妹・ベスの
ケラー家3人。 ( 姉妹は 双子のようだ )
だが その日の夜、来る途中に 見かけた 「 キャンディ・トラック 」の男女が 「 家 」を襲う…。
┋
…「 その日 」の悪夢を 再び見るようになった 大人のベス。
彼女は ホラー小説家として 成功し、シカゴで 夫と 幼い息子と 3人で
暮らしていた。
ベスは 「 トラウマから 精神を病んだ 」 ヴェラからの 電話で、
母親も住む 「 あの家 」に 様子を見に行くが…。
大人・ベス( エリザベス ) 役、クリスタル・リード。
子供・ベス 役、エミリア・ジョーンズ。
大人・ヴェラ 役、アナスタシア・フィリップス。
子供・ヴェラ 役、テイラー・ヒックソン。
母親・ポリーン 役、ミレーヌ・ファルメール。
( フランス人の 歌手、作詞家、作曲家 有名っぽい )
「 Amazon 」の 「 100円レンタル 」で鑑賞。
『 マーターズ 』は かなり好きな作品なので、今作も 気になっては
いたんですが、すっかり 忘れていました…。
雑誌記事で 何となく 知ってはいたけど、『 マーターズ 』同様、
少し “捻った” 作りでしたね。
( なので 「 展開バレ 」で 面白さが 激減するので 注意 )
前半は チョット『 悪いけ 』っぽい 雰囲気もあり、超・不穏。
襲ってきた 2人のうち、巨漢の男( 役名 : FATMAN )は、
「 話の通じなさ 」( 知的障害がある )に 「 力の強さ 」と 「 不安定さ 」が 合わさっていて、不安感が ものすごかったですね。
もう1人の “女” ( 役名 : CANDY・TRUCK・WOMAN )も
不気味で、
そんな 2人に 立ち向かう 「 母親の奮闘 」には グッと きましたよ。
一転、“「 家 」に戻ってから” は 「 心霊系 」っぽくもあり、
「 サイコ系 」っぽくもありの、困惑の 展開&描写で 楽しい。
しかも まだ 「 中盤 くらい 」なんですよ。
後半、“戻ってから” の展開で 「 姉の孤独 」が わかり、悲しい気持ちを覚えると 同時に 「 恐怖 」も 再燃 ( 何となく 予想できたが… )、
「 イヤ~な 絶望感 」が 湧き上がって来て、ホラー的に 盛り上がりましたね。
前半の展開から 今作は 「 母娘の話 」だと 思ったのですが、
この後半と 終盤をみると 「 姉妹の話 」でもあり、そして
「 ベスの成長譚 」でもありましたね。
( さらに 「 ○○の話 」でもある?)
あと、個人的には 「 展開&ドラマ の 伏線の張り方 」も 良かったです。
「 暴力 」描写は 結構 ヒドイんですが、「 直接的な描写 」は ほとんど
なかったので 『 マーターズ 』よりは 観やすいのかな。
個人的には 『 マーターズ 』には 及びませんが、それでも 高評価
です。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 移動中の ケラー家の3人。
右が 母親・ポリーン、 中央が 姉・ヴェラ、 左が 妹・ベス。
ベスの書いた 「 ホラー小説 」を 聞き終わり、母親が感想を言った
ところ 〕
母親は ベスの作品を いつも 褒めているようだ。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 「 母の アドバイス 」を聞く ベス 〕
母親の 何気ないセリフだが、意外と 重要。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 「 キャンディ・トラック 」 〕
その後 怪しげな 「 キャンディ・トラック 」に 遭遇…。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 新聞記事 〕
途中の店で 「 家族キラー の記事 」を読む、“メガネ”・ベス。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 ベスの 「 タイプライター 」 〕
「 タイプライター 」は 重要アイテム。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
ベスの 「 自分の取材記事 創作 」を 母親に バラす ヴェラ 〕
「 中二病 」っぽい ベスであった…。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
そんな内気な ベスばかりを 構う 母親に 苛立つ ヴェラ 〕
姉妹は 双子らしいが、その描写あったけ?
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
「 “からくり箱” の 鏡 」( 後ろの 人形 )と 姉妹。
「 鏡 」は 「 扉 」にも なっていて、開けると
「 人形が 笑い声をあげながら 飛び出してくる 」 ビックリ箱的なヤツ。
これも 出番が多い 〕
姉妹は 不審な物音を 聞くが…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 いきなり 母親を襲った 巨漢男 〕
巨漢男が いきなり母親を 襲撃、母親は 倒れる。
表に停まった 「 キャンディ・トラック 」からは “女” も…。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 巨漢男に引っ張られる 姉妹 〕
ベスは 何とか 逃げるも “女” がいて…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 “女” の 「 巨漢男の 動機 」説明 〕
襲われそうになるが…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 「 母親 対 “女” 」 〕
母親が 助けに来て “女”と 格闘。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
“女”を 倒し終わった後の 母親の ベスへの セリフ。
意外と 重要なセリフ 〕
傷を負いながらも “女” を倒した 母親は ヴェラを 助けに 地下へ…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 母親に 殺られる 巨漢男と “女” 〕
ヴェラを 襲っていた 巨漢男を倒し、その後 やってきた “女” にも
トドメをさす…
この「 母親の 奮闘ぶり 」は いろいろと 盛り上がりましたね。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 「 悪夢 」で 目を覚ました 大人・ベス 〕
…大人になった ベスは、あの出来事の「 夢 」を 再び見るようになって
いた。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 小説家・ベスと 「 タイプライター 」、
トーク番組のベス、 ベスと 夫と息子 〕
大人・ベスは 小説家になっていた。
結婚し 息子もいて、ホラー小説 「 ゴーストランドの惨劇 」も ヒット、
祝賀会も 開かれる事になっている。
息子が 着ているのは 「 道化師の コスチューム 」。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 ヴェラからの 「 戻って 」コール 〕
ベスは 「 トラウマから 精神を病んだ 」 ヴェラ からの電話で
「 あの家 」に 戻る。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 母親と ベス再会 〕
「 家 」には 母親もいる。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
錯乱状態だった ヴェラと、 ベスに 「 ヴェラの容体 」を話す 母親 〕
ヴェラは 「 自分を 縛りつける 」事も あるようだが…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
「 暴行を受けた 」ような状態の ヴェラと 話を聞く ベス 〕
ヴェラが言う、「 奴ら 」とは?
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
「 謎の犬 」描写と、例の「 からくり 鏡 」に書かれた 「 助けて 」の文字 〕
ベスは ( 2回目の )「 助けて 」の文字を 見つける…
と、ここまでで だいたい 半分くらい。
ヴェラの 変貌ぶりが 胸に痛いですね…。
この後も…ですが。
ネタバレ後半。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
手錠で拘束されている 「 濃い化粧 」をした ヴェラ 〕
その後 ベスは ベットに拘束されている ヴェラを発見。
しかし、ヴェラ 一人では 出来るはずもなく、ベスは 疑問を持つ…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 “折られた” ヴェラの指 〕
ヴェラは “見えないモノ”?に 暴行を受け、指も 折られてしまう…。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
満身創痍の ヴェラを 見て 意味深な発言をする 母親 〕
母親は 何か知っているようだが…。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 寝起きを “女” に襲われる ベス 〕
浅い眠りを くり返していた ベスは突如、“女” に襲われ・・・
目を覚ますと・・・
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 顔に 傷が出来た ベス 〕
暴行を受けた痕が。
ベスは ヴェラを 疑い、問い詰めると…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 顔がボコボコの ヴェラ 〕
ヴェラは 「 自分は壊れたから 次は ベスだ 」 という。
ベスは 「 ヴェラからの 言葉 」で 次第に 記憶を 取り戻し始めるが、
それは…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
ヴェラの 「 “ここ” にいる 」発言と、“女” に 殺された 母親 〕
「 何も終わってはいない 」、「 母親も死んだ 」という 現実だった。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 ベス、現実に 帰還 〕
“大人のベス” は ベスの 「 現実逃避 の 妄想 」で、
「 地獄 」は 終ってはいなかった ( 現在進行形 だった )のだ…。
ここは ヴェラの「 打撲による腫れ 」のメイク が 素晴らしい。
「 切り傷 」や 「 変色 」のメイク は よくありますが、「 腫れ メイク 」は
「 かなり 痛々しく ( 生々しく )見える 」からか、意外と 少ないんですよね。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
「 男性 」と「 道化師 」の「 絵 」、 鏡に書かれた 「 助けて 」の文字 〕
夫や 息子は 「 肖像画 」と 「 子供の道化師の絵 」 から 想像。
( ベスは 「 絵 」に 話かけていたようだ )
“謎の犬” は 「 犬の剥製 」 からでした。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
地下に監禁されている ( 当然 子供の )ヴェラ と ベス 〕
どうやら 巨漢男は ヴェラに飽き、ベスに 順番が回って来たようだ。
しばらくして ベスは “女” から 上階へ連れて行かれ、化粧させられる。
巨漢男の相手を させられるのだ。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
「 人形部屋 」に連れてこられた 「 濃い化粧 」のベス。
濃い化粧は 「 人形にするため 」 でしょうね。
ここから 最後まで この格好… 〕
ベスは 「 隣の人形 」から 「 かんざし 」を取る。
ヴェラが言うには 「 動いたり、泣いたり 」すると 暴行を受ける様だ。
ヴェラが 「 指を 折られた 」のは 巨漢男の 足を蹴ったから。
そのため 巨漢男は 「 松葉杖 」がないと 速く歩けない。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
“喋った” トーキー人形 の「 手 」を バーナーで炙る 巨漢男 〕
その 巨漢男は 「 臭いフェチ 」で、「 人形好き 」。
でも 「 “喋っている”( あと 歯向かう ) 人形 」は 嫌い。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 炙られそうな ベス。
ちなみに ベスは 失禁し、自身のオシッコまみれ 〕
次は ベスの番。
騒いだため?バーナーで 炙られそうになるが…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
巨漢男 が聞く、人形からの 「 幻聴の悪口 」 〕
人形が落ちる「 運 」も 味方し、ベスは 「 かんざし 」で 反撃する。
人形に 倒れ込んだ 巨漢男は “トーキー人形たち” から
「 悪口 」( 幻聴 )を受け、大暴れ。
巨漢男が ちょっとした 放心状態になったことから ベスは その部屋
から コソッと 出る。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 ベスの 「 タイプライター 」振り下ろし 〕
しかし、普通に戻った 巨漢男に 捕まってしまう。
手錠に 繋がれそうになった ベスだったが、近くにあった
「 タイプライター 」で 巨漢男を ぶん殴り、さらに 振り下ろす。
が、今度は “女” に見つかってしまう。
ベスは 落ちていた 「 タイプライター 」を 窓に投げて 割り、
「 外に 逃げた 」様に偽装し 難を逃れ、巨漢男も 「 鏡 」に入って
やり過ごす。
「 タイプライター振り下ろし 」は 『 ミザリー 』(90年)の終盤を
思い出しますね。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
「 出口を示す ヴェラ 」と、「 家 」から出て ひたすら歩く 姉妹 〕
ベスは ヴェラを 地下から呼び 「 家 」から脱出、
走って 森や 草原を抜け、道路に たどり着き、ついに 「 警官の車 」を 発見、保護される。
この展開は ベスの 「 妄想の前科 」があるので 不安感が ぬぐえないんですよ。
あと、この「 逃亡 」場面では、手を引いているのが 姉の方 なのに
注目。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 保護の連絡を 入れる 警官 〕
警官の1人が 所轄に連絡するが、向こうから 車が…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
“女” に撃たれた警官( 左 )と 姉妹たち 〕
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 女性警官に 銃を向ける “女” 〕
が、その車は 普通のトラック( ミスリード! この演出 好き )で、
普通に 追いかけてきた( 途中までは トラックと 思われる )“女” が
登場、警官2人を 射殺。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 トラックに乗せられた 姉妹 〕
姉妹は トラックに乗せられ、再び 「 家 」に 戻って来る事に…。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
ベスの 「 妄想 現実逃避 」、祝賀会編 〕
ベスは 再び 「 妄想の世界 」へ…。
そこは 「 小説家としての成功 」、「 夫 と 息子 」、「 母親 」がいる
「 完璧な世界 」だった。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 ベス、ラブクラフトと 邂逅 〕
イスに座る ベスの隣に ラブクラフトも座り、彼女の
「 ゴーストランドの惨劇 」を ベタ褒め。
しばらくし、チラッと 「 逃げる ヴェラの背中 」を目撃した ベスは、
その後を追う。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 「 向こう 」にいる ヴェラを見る ベス 〕
「 扉 」の向こうに ヴェラを 見つけた ベス。
だが、ヴェラに 巨漢男が 襲いかかる…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 ベスに 語りかける 母親 1 〕
階段下から 母親が登場し、ベスに 「 そこには何もない 」、
「 あの子のいる 世界は 醜い 」と 言い放つ。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 母親に答える ベス 〕
「 姉なのよ 」と 答える ベスに 母親は 「 本当に 行きたい?」と問い…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 ベスに 語りかける 母親 2 〕
そして 「 行きなさい 」と、ベスの背中を 押すのだった…。
( 現実か 妄想の方か 分からないが )母親は
前半 ベスに 「 逃げなさい 」と 言っていましたが、
ここでは 「 行きなさい 」に 変わっているんですね。
ベスが 「 自信を持てた 」のは 妄想世界とはいえ、
「 ラブクラフト に 褒められた 」 から…かな。
( ラブクラフトも 自分だが… )
「 妄想( 想像 )」は 「 逃避 」にも 「 立ち向かう 力 」にもなるって事
なんですね(?)。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 ガラス扉に 飛び込む ベス 〕
ベスは 階段を駆け上がり ガラス扉に飛び込む。
巨漢男から 首を絞められる ベスと、割れた「 鏡 」から見える 人形 〕
現実で、例の「 鏡 」に激突した ベスは、そのまま 巨漢男に 首を絞められる。
…が、「 鏡 」が 割れた事で 人形が作動( 笑う )、怒った巨漢男が
そちらに 向かったため、ベスは ヴェラを 助けに行く。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 “女” の肩肉を 齧り取る ベス 〕
ベスは ヴェラを襲っていた “女” に 背中から組み付き、格闘に。
ここは 前半の 「 母親 対 “女” 」と似た 展開。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 乱入してきた 巨漢男と 警官 〕
人形を壊し 乱入してきた 巨漢男だったが、直後に 助けに来た 警官
から 背中を撃たれ、死亡。
その死を嘆き、襲いかかってきた “女” にも 警官は 発砲、
“女”も 死亡する。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 カツラがとれた “女” の死体 〕
“女” は ( 薄々感づいていたが )男であった…※。
( ※ 詳しい説明はなかったが、俳優も 男性だったし )
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 抱き合う 姉妹 〕
事件は 解決、ストレッチャーで 運ばれる ベスが、ふと 「 家 」の窓を
見ると…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 窓から ベスを見る 亡き母親 〕
亡くなった母親( 霊。 妄想かも?)がいた。
母親は 「 窓の下を 指さす 」が、そこには…
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』
窓を割った時に 外に 落ちた 「 タイプライター 」 〕
偽装する時に使った 「 タイプライター 」が。
この 「 母親の タイプライター 指さし 」は、
序盤にあった 「 母のセリフ 」と同じ、「 書き続けて 」の意味 だろう。
〔 『 ゴーストランドの惨劇 』 問いに答える ベス 〕
救急隊員の 「 スポーツをしてるのかな 」との問いに ベスは
「 書くのが好き 」と、答えるのだった…。 ( 終 )
普通なら 「 正気を保っている 方 ( 姉 )」が 主役ですが、
「 現実逃避 している方 ( 妹 )」が 主役でした。
「 二回目の逃避 」からは 「 自力で 戻って来た 」ってのが、
定番ではありますが、感動しましたね。
でも、姉の 「 指を代償にした、巨漢男の足破壊 」がなければ 脱出は出来ず、
警官にも 出会えなかった事を 考えれば、活躍としては 主役級と
言えそう。
一人孤独に 巨漢男の相手も していたし…。
そうそう、顛末も 「 家に 踏み込んだ警官が 犯人を射殺 」と、
「 ファイナル・ガール 」の展開になっていない ところも、
「 地味な決着 」では ありますが、個人的には 良かったです。
気になったのが 「 ベスが バーナーで 炙られそうになる 」場面での
「 突然 人形が落ちた 」事で 「 ベスが助かる 」展開。
最後に 「 母親の霊?」が 出てきたので、アレは母親の仕業なのかな?
そんな 「 母姉妹 」のドラマでも ありましたが、
裏主人公ともいえる 「 監禁犯2人 」のドラマも 興味深いんですよね。
“女”が 巨漢男と 他人同士なら、「 メリットのない監禁 」に協力は
しないと思うので、たぶん 2人は 兄弟。
“女”は 巨漢男が死んだ時 嘆いていたし、
「 頭髪が無い 」のも、遺伝子疾患( 血の繋がり )を 思わせます。
とすれば 「 “女” の女装 」は 「 母親の代わり 」なのかも しれません。
あと、これも 詳しい説明は ありませんが
巨漢男が 「 人形( 動かない女性 )に 惹かれる 」 のは、
「 幻聴 」から 推測すれば 子供の頃に 女子たちに 「 悪口 」を言われたからでしょう。
「 猟奇殺人者 」の中には 「 女性、母親からの 蔑みや 拒絶 」が
凶行の要因の1つに なっている場合も 結構ありますし。
個人的には そんな
「 蔑まれる 巨漢男( 弟?)と、それを助ける?“女”( 兄?)の繋がり 」に 「 “歪な”( 孤独な ) 兄弟愛 」( と 復讐 )を 覚えましたね。
「 犯人二人が 兄弟 」ならば、
今作は 「 母姉妹 」と 「 兄弟 」の 「 家族( 対決 )ドラマ・ホラー 」と
言えそうですね…?