H・G・ウェルズ の SF小説 『 宇宙戦争 』の 映像化 作品 2作。
有名なんで ネタバレあり。
〔 『 宇宙戦争 』19年ドラマ版 の タイトル 〕
「 宇宙戦争 」(米・1953)
有名作品ですが 未見でした。
『 05年版 』( 「 スピ & トム・クル 版 」 )は 2回 観てるけど…。
「 火星人が 地球を襲撃、 散々荒らして 勝手に 死ぬ 」 という
「 迷惑な話 」でしたが、「 何だか 切ない…話 」でもありましたね。
あと、「 宗教色を 感じる ラスト 」は 知っていましたが、
思ったよりも 強くて 若干、モヤッとしました。
大まかな展開は 知っているので 「 鑑賞の目的 」としては
「 ウォー・マシンの大暴れ 」 と 「 火星人 」の 描写。
原作では 火星人のマシンは 「 3脚型・ロボ 」( 「 トライポッド 」 )でしたが、本作では 「 円盤型・戦闘機 」に 変更。
という事で ビジュアル的には 少々残念な気もしましたが、
時代を感じる シンプルな デザインは 味わい深く、
「 ただただ 撃ちまくる 」その姿には “ストイックな趣” を感じましたね。
〔 『 宇宙戦争 』53年版 “隕石”。
原作は イギリスが舞台だが こちらは 米国が舞台 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版
隕石から出た “首” と、「 白旗 」を掲げ 近づく 見張りの3人。
これとは 関係ないけど アニメ『 伝説巨人イデオン 』 では、
異星人・バッフクランの「 白旗 」の意味が 「 一人残らず 殲滅する 」
で エライ事に なってましたね 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版
「 白旗 」の甲斐なく 攻撃され、灰になった 3人 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版 円盤型の戦闘機( 以下 「 円盤 」 ) 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版 米軍の攻撃を 「 バリア 」で 防ぐ 円盤。
パッと見、「 バリア」の仕組みが よくわからないが… 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版 主人公・フォスター博士。
フォスター博士には 「 まるっと お見通し 」だ~ 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版 攻撃を受け “消える” 戦車。
後半は この設定が無くなり、普通に 爆発していましたね。
ここも パッと見、「 消える 」仕組みが よくわからないが… 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版 円盤の攻撃を 解説する フォスター。
フォスター博士には 「 まるっと お見通し 」だ~ 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版 攻撃する 円盤。
「 米軍 対 円盤 」は 「 円盤が 撃ちまくるだけ 」と 大味…でも
意外と 楽しい 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版
円盤の底部から 出てきた 「 偵察カメラ 」 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版
「 おわかり いただけただろうか…」的な 「 火星人 登場 」場面。
「( 宇宙、戦闘 )服 」を着ていない パターンの 異星人 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版
火星人に 肩を触られる ヒロインの シルビアと、
何故か 「 正面を向いている 」 火星人。
この場面は
「 火星人の影 」→「 肩を 触られる シルビア 」→「 正面向き 火星人 」まで 「 1カット 」で撮られていて 臨場感がありましたね。
恐る恐る触る 火星人の「 手の動き 」も イイぞ 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版
フォスターから 「 ライトの光 」を浴びせられる 火星人。
「 逃げる姿 」も カワイイ が、
それまでの「 火星人の 一連のくだり 」自体が 結構 カワイイのだ 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版 コチラは 「 手で覆ってない 」方。
「 三色の目 」は それぞれ 見える色が違うのだろう 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版
「 火星人の血 」と 「 カメラ 」を ゲットして戻って来た フォスター。
「 血が出るなら 殺せる… 」と、思ったとか 思わなかったとか… 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版 顕微鏡で見た 「 火星人の血 」。
なんと 火星人は 貧血だった! これは・・・切ない…。
「 体が弱っている 」って事で 一気に 悲しくなりましたね… 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版 原爆を受けても 平気な 円盤 。
この時から すでに 「 困ったら 原爆 」であった… 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版 ついに都市部 まで 来た 円盤。
( 撮影、ミニチュアの関係もあり ) ゆっくりと 進みながら
黙々と 街を破壊する 円盤が チョット不気味で 意外と良かった。
ただ 円盤の「 構図パターン 」が 少ないのは 残念 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版
急に墜落した 円盤 と、死亡した 火星人の手。
「 異星 」で 「 貧血 状態 」で 「 細菌死 」…儚い。
「 3本指 」で 「 平らな ( 吸盤っぽい )指先 」…。
これで 精密作業できるのか? 〕
〔 『 宇宙戦争 』53年版 「 火星人は バクテリアに 弱かった 」説明。
「 貧血 」だったし、体力も かなり低下していたのかな…。
宇宙服は 着てなかったし、物資( 食料、燃料 )の供給も 無さそう
だったし、かなり ギリギリ( ジリ貧 ) だったのだろう。
シルビアが遭遇した 火星人は 助けを求めていたのかも…?〕
〔 『 宇宙戦争 』52年版
後半、「 火星人の研究資材 」を積んだ 「 フォスターの車 」を 襲う
暴徒、強盗たち 〕
宇宙服も着ずに 侵略してきた 火星人は マヌケで 愚かしく
見えるけど、
反撃に 役立ちそうな 「 研究資材 」を積んだ 車( フォスター )を襲った
「 暴徒 」=「 人間 」もまた、愚かしい。
その 「 愚かな人間 」を助け、導くのが 「 神 」って事なんですね。
〔 『 宇宙戦争 』52年版 最後の「 神の手柄 」( 手柄横取り )場面。
( 上のヤツは ブラジル の 「 コルコバート 」? )
「 バクテリアは 神が作った 」んだろうけど、火星人も 作ってる? 〕
というわけで、円盤の「 活躍 」は 思ったよりも 面白かったです。
あと、出番は 少なかった 火星人では ありますが、
「 動く姿 」は ユーモラスで かなり 良かったですね。
ドラマ版 「 宇宙戦争 」(英・2019 全4話 )
「 20世紀 初めの 英国 」が舞台って事なので
「 原作寄り 」の雰囲気…なのかな?
今作も 主目的は 「 トライポッド 」と 「 火星人 」でしたが、
感想から言えば 「 残念 」。
「 4話 」も あるので 「 大・避難劇 」や 「 トライポッド 大暴れ 」が
観れると かなり期待は していたんですが、
“妻がいる” ジョージと “彼の子を妊娠中” の恋人・エイミー の話や、
“その後の地球” の場面など、「 人間ドラマ 」や 「 テーマ性 」が強い
のはいいのですが、 「 エンタメ性 」は あまりないんですよね…。
〔 ( ジャケット的な )「 宣伝用の画像 」は 面白そうだったのに… 〕
もちろん、「 良いところ 」もあり、
「 20世紀初めの イギリス 」+「 火星人 」 の組み合わせは 珍しく、
予算も まあまあ多く 掛けられているので 「 映像自体 」も しっくり きて 結構 新鮮味が ありましたね。
3脚ロボ・「 トライポッド 」も、活躍は アレ でしたが
造形は悪くなかったし、佇まいも 結構 良かったです。
でも、火星人は 作品に “合ってない”造形に 思えましたね。
それでも 地味ながら 見せ場は あったので、「 まあまあ 良かった 」と
いえるのかな。
〔 ドラマ版 『 宇宙戦争 』
「 隕石 」と 天文学者・オグルビー ( ロバート・カーライル )の背中。
これが 「 トライポッド 」になるのかなと 思いきや… 〕
〔 ドラマ版 『 宇宙戦争 』
表面が崩れ 宙に浮き、回転する 「 黒球 」。
「 黒球 」は 殺傷兵器で 「 トライポッド 」は その後、「 穴 」から出現
する。 ( 「 2話 」から。 展開も ゆっくりめ )
見えにくいが “タールのような黒球” は 油っぽい「 発火物質 」を
回転で まき散らしていて、それにより 人が燃えている 〕
〔 ドラマ版 『 宇宙戦争 』 「 トライポッド 」登場 〕
〔 ドラマ版 『 宇宙戦争 』 トライポッド 下から 〕
〔 ドラマ版 『 宇宙戦争 』 3体の トライポッド。
ここは 陰鬱とした 背景もあってか、何だか 「 クトゥルフ 」っぽい感じで
好きな 構図 〕
〔 ドラマ版 『 宇宙戦争 』 「 黒いガス 」を出す トライポッド。
「 黒ガス 」は 人間には 「 毒 」。
ですが、主目的は 「 テラフォーミング 」( 惑星改造 )のため。
トライポッドの活躍は 「 光線での 虐殺 」や 「 破壊 」が 少なくて
かなり不満… 〕
〔 ドラマ版 『 宇宙戦争 』 避難する 人々。 移民っぽい描写 〕
〔 ドラマ版 『 宇宙戦争 』 海辺場面。
船で ノルマンディーに 行こうとするのだが… 〕
〔 ドラマ版 『 宇宙戦争 』
トライポッド に 合わせた 「 3脚 デザイン 」の 火星人 〕
〔 ドラマ版 『 宇宙戦争 』 「 火星人 正面 」と 「 口による 突き刺し 」。
火星人は 人間を食べる( 吸う?)が、今回は それが 致命傷に…。
とがった 手先?と 足先からは 「 知性的な要素 」を 感じないんだよな… 〕
〔 ドラマ版 『 宇宙戦争 』 火星人の背中。
「 火星人 対 兵士 」が 観たかったのだが、そういうのは 無い 〕
個人的には 「 残念な仕上がり 」( エンタメ不足 )でしたが、
「 移民問題 」( 国を 脱出せざるを得ない状況 )を 感じさせる 描写や、
「 火星人の襲撃( 侵略 )と、イギリスの 植民地支配 は 同じでは?」
との 反省を込めた(?) くだりは 今日的で 良かったのかな。