今月 読書3。
最後の1冊。
「 岸辺露伴は叫ばない 」
維羽裕介、北國ばらっど、宮本深礼、吉上亮
原案 : 荒木飛呂彦
漫画 『 ジョジョの奇妙な冒険 4部 』に 出て来る 漫画家・岸辺露伴が 主人公の スピンオフ作品、『 岸辺露伴は動かない 』 の 小説版。
著者は 4人で 全5作品です。
知っている人には 説明不要ですが、簡単に 説明すると
「 “リアリティを追及する” 漫画家、岸辺露伴が 怪異に 遭遇、
エライ目に遭う 」 という、ホラー・サスペンス( + 特殊能力 )です。
私は 「 本格ミステリー 」も 好きですが 「 ホラー系 」も 好きだし、
( 両方とも それほど 読んでないけど… )
『 ジョジョ 4部 』も 好き という事もあって、かなり 気になっては
いたんですが、いろいろと 危惧もあり、躊躇してました。
が、レビュー評価に 背を押され ようやく 挑戦。
( 先月 読んだ 『 恥知らずのパープルヘイズ 』と 一緒に 購入 )
最初に 「 ジョジョ & 怪異譚 好き 」としての 感想を書くと、
5作品とも 「 岸辺露伴らしさ 」が 出ていたし、
( それっぽい セリフもあった )
「 怪異 」も 「 ジョジョらしい 怪異 」で 個人的には 違和感は なかった
ですね。
その「 怪異 」は 基本「 都市伝説( 風 )」 でしたが、
話によって 「 オカルト 」、「 SF 」、「 不条理 」と テイストが 異なって
いて ( 時に 合わさっていて )バラエティ豊か でしたね。
唯一 惜しかったのは、「 描写が 若干 軽め 」なところ。
なんか 「 間 」が浅く?て 「 ゴゴゴゴゴ… 感 」( タメ )が 少し 弱いんですよね。
まあ、ページ数を考えれば しょうがないけど。
それでも 「 異変 」時の 「 ゾワッ 」、「 ゾクリ 」とする 感覚は
十分、味わえましたよ。
5作品とも 面白かったので 『 ~戯れない 』の方も 買いました。
「 くしゃがら 」 北國ばらっど
小説家・志士十五( しし・じゅうご )は、新しい担当編集 から
渡された 「 禁止用語リスト 」に 載っていた 「 くしゃがら 」という 単語の意味を 岸辺露伴に 尋ねる…。
最初の 「 2人の会話 」は 若干 長めに 思えましたが、
十五が 「 キャラ として 濃いめ 」 なのもあり、段々と 2人の掛け合いが 楽しくなって来ましたね。
中盤は “ヘブンズ・ドアー” で すんなり 方が付きそう…と思いきや、
ありそうで なかった 「 ○に ○○○ が出現する 」驚愕の展開になり
ゾクゾク しましたよ。
その後の展開も 興奮しましたが、顛末は 結構 強引 だったかな。
その代わり “オチ” が 効いていましたけどね。
「 Blackstar. 」 吉上亮
「 写真に 映り込み続ける “謎の男” 」、スパゲッティマン を写真に
撮った者は、後に 行方不明になっていた。
さらに その現場に残された “遺留品” にも ある特徴が…。
露伴が 「 依頼 」を受けるところ から 始まるんですが、
その 「 依頼内容 」と、くだんの「 異様な “遺留品” 」で
興味を 掻き立る 導入部が上手く、序盤から 引き込まれましたね。
露伴は 自身の写真の 整理中に
「 写真に 映り込んだ スパゲッティマン 」を見つけた事で、
調査し始めるんですが、
「 行方不明者も出てる 」し ( しかも 世界規模 )、「 “遺留品” も 異様 」なのに 危機感があまり無く、
ジワジワと 危機が 迫っているのに 冷静で こちらの方が ソワソワ。
案の定、後半は いきなり 「 露伴先生 大ピンチ 」状態になって
盛り上がります。
「 鬼太郎 」っぽい?描写も 可笑しかったな~。
その後の “遺留品”の「 謎 」の判明も、「 納得 」と 同時に 「 恐怖 」も
生まれて 緊迫感が増すし、さらなる「 超・ピンチ状態 」にも 大興奮。
決着の付け方も 良かったですね。
規模が かなり デカいんで 若干、違和感を 覚える人も いそう…?
個人的には かなり面白かったです。
「 血栞塗 ( ちしおりみどろ ) 」 宮本深礼
調べ物のため 図書館を訪れた 露伴。
その図書館は 不幸を呼ぶ 「 真っ赤な栞 」の噂のため、閑散としていた。
その「 栞 」に 興味を持った 露伴は 「 栞 」を 探してみるが…。
序盤の 司書と 露伴の 会話は 結構 楽しいけど、
「 栞 」の くだり自体 は 盛り上がりそうなのに ( 最初に書いたように )
描写不足で 少し 物足りない。
終盤も 意外と “あっさりめ” だったし。
個人的には、子供が 読んでる「 本 」が アレ なので、
「 続きが読みたい 」=「 ○○○ 」として 子供も 巻き込まれ、
露伴が 「 子供を助ける 」展開かと 思ったんですけどね。
それでも 「 “おぞましい” 記憶 」と 「 動機 」(?)には 戦慄が走り
ましたよ。
そういう意味では 一番 「 露伴っぽい 作品 」 かも…。
「 検閲方程式 」 維羽裕介
図書館で 資料を収集していた 露伴は、手伝ってくれている
大学院生・職員が 持っていた 「 ノート 」に書かれた 「 方程式 」に
興味を 引かれる。
その「 ノート 」は その大学院生 の、「 意識不明 」の“彼女” から
引き継いだもの だった…。
「 解けていない 方程式を 巡る話 」…と、なんだか 地味めな感じ
だったのですが、
いきなりの 「 SF系・オカルト 」?の 描写に 度肝を抜かれましたね。
その後、露伴が 意識不明の “彼女” に 会いに行き、
「 本 」を読む展開になるんですが、
その中身が 「 妄執 」、「 妄想 」を思わせる 「 数学系・オカルト 」?で、
個人的には かなり 心が躍る内容 でした。
それでも やっぱり「 地味め 」では あったんですが…突如、
「 露伴先生、超・ヤバイ!」な状況になり、緊迫感が 出て来て
一気に 盛り上がって来るんですよね。
その決着?の付け方の 着眼点も 素晴らしかったな~。
「 オカミサマ 」 北國ばらっど
ひょんなことから ある「 領収書 」の宛名欄に 「 オカミサマ 」の文字を 見つけた 露伴。
顧問税理士・坂ノ上誠子 から 「 オカミサマ 」は “狡い裏技” だという説明を 聞いた 露伴は、首都圏で 開催された イベントが 終わった後、好奇心から 「 オカミサマ 」を試す…。
この作品は 「 書き下ろし 」みたいです。
最初の 「 くしゃがら 」と 似た様な 導入部 でしたが、
展開( 危機 )は まったく 違いましたね。
序盤は 露伴らしい 坂ノ上誠子との 会話が 微笑ましい。
その後は 「 何気ない描写 」でしたが 不穏感が漂う 雰囲気で
“心地悪かった”( 良かった )ですね。
そこからの 「 いきなり ピンチな 状況 」も、『 4部 』の アレと アレを
想起させる 描写と 展開で、
緊張を 感じつつも ニヤニヤ しちゃいましたよ。
という事もあり、「 たいしたことないな~ 」と 軽い気持ちで 読み進めて いたんですが、
次第に 「 想像以上に ヤバイ… 」事がわかり、かなり ハラハラ
しましたね~。
あと、露伴らしい “セリフ”に 少し グッときつつ も 「 どうすんの? 」
との思いも湧き、チョット腹が 立ちました。
ちゃんと 序盤の会話が 活きてくる 構成も 良かったし、
「 不条理 で 条理 」な展開( 怪異 )、「 ドえらい目 に遭う 露伴 」も
面白く、読んでいて 楽しい作品でしたね。