8月 読書1 「 貴族探偵 」、「 medium 霊媒探偵 城塚翡翠 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

今月 読んだ本は

 

 

本格ミステリー 連作短編 「 貴族探偵 」 麻耶雄嵩

 

本格ミステリー 「 medium 霊媒探偵 城塚翡翠 」 相沢沙呼

 

美術本 「 へんな西洋絵画 」 山田五郎

 

 

の 3冊。

 

 

 

まずは ミステリー 2冊 から。

 

 

 

「 貴族探偵 」 麻耶雄嵩

 

本格ミステリーの 連作短編 で、全5編。

 

 

3年ほど前に 「 ドラマ化 」 されているので 知っている人は 多そう

ですね。

 

ちょうど その頃に 続編の 『 貴族探偵 対 女探偵 』 を読みました。

 

 

個人的に 麻耶雄嵩は 「 意地が悪い作家 」( 褒めてます )との

認識で、

 

本作も 「 探偵は 調査も 推理もしない 」

「 代わりに 調査、推理 するのは 召使たち 」 と 人を食ったような

設定。

 

事件自体にも 「 地位を使い( 権力で ) 介入 」と 何だか

釈然としません。

 

 

しかし、内容的には ヒネリが 効いている 「 メルカトル鮎 」シリーズ

違い、

意外と 普通の 「 本格ミステリー 」 でしたね。

 

『 ~女探偵 』は チョット 「 対決モノ 」っぽかった…ような )

 

 

1編目 「 ウィーンの森の物語 」

 

冒頭、“犯人” が 古典的な 「 糸を 使った 密室トリック 」を 企てる

“倒叙っぽい 始まり ” から 興味を 惹かれましたが、

 

まさかの 「 トリック失敗 」で 驚きましたね。

 

ここから 「 トリックは アレ かな? 」と 決め打ちして 読んだのですが、

「 深読みし過ぎ 」でした…。

 

普通に 面白かったけど、若干 説明が 雑 に感じたかな。

 

 

 

2編目 「 トリッチ・トラッチ・ポルカ 」

 

「 廃倉庫 で見つかった 死体には、“頭部” と “肘から下の両腕” が

無かった… 」という 事件で、「 アリバイ崩し 」な内容。

 

捜査する 刑事側に 気を取られ、

重要な要素を すっかり 失念 してしまいました…。

 

「 トリック 」は “キビシめ” に感じましたが、

 

作品の世界観を 鑑みれば 個人的には まあ、許容範囲かな。

 

( 「 トリック 」自体も “好み” だったし )

 

 

 

3編目 「 こうもり 」

 

老舗旅館に集った 人々の「 愛憎劇 と 殺人 」を 描いた内容。

 

これも 「 アリバイ 」系。

 

伏線は良かったけど、「 トリック 」自体は イマイチ…。

 

 

 

4編目 「 加速度円舞曲( ワルツ )」

 

不運が続く 女性 が運転する 車の前に 「 大きな石 」が 落ちてくる…。

 

偶然 通りかかった 貴族探偵 と共に 「 石があった家 」に 行くが、

そこには 死体が…。

 

 

という 話 で、「 “なぜ” 石を落としたのか 」 から 始まる

「 ロジカルな 推理 」に 脱帽しました。

 

内容的に 「 パズラー本格 」( マニア )っぽく なりそうな ところ

ですが、

 

不運な女性の 「 狂言回し的な 言動 」で 上手く 和らげていたし、

 

「 殺害現場の “なぜ” 」( オチ )「 人間臭く 」 て、

 

「 ミステリー・ドラマ 」としても 普通に 楽しめました。

 

本書で 一番 面白かったかな。

 

 

 

5編目 「 春の声 」

 

別邸に 泊まった、令嬢花婿候補3人

 

夜、ひとりの婿候補 から 「 人が殺された! 」との 電話を受け、

貴族探偵らが 別邸に向うと、そこには 婿候補3人 の死体が…。

 

さらに 別邸には 他に誰もおらず、周りに積もった 雪 にも

足跡は無かった…。

 

 

という内容。

 

さらに 調査が進むと 「 不可解な点 」が 噴出、

ミステリーらしい 困惑の展開 になるのが 楽しい。

 

こちらも 「 本格 要素 」が 強めな感じ ですが、

 

令嬢の従姉妹貴族探偵への 「 ツッコミ 」が 結構 楽しく、

 

「 婿取り 」を宣言した 祖父 の思惑も 気になり、ドラマとして

読み進め易かったですね。

 

「 真相 」は 入り組んでいる せいか、若干 気になるところも

ありましたが、納得度は 高く思えました。

 

ミステリー度が 高くて 面白かったです。

 

 

 

1~3編は 短編らしい “軽め” の内容でしたが、

 

4、5 編は 「 本格 」として 読み応えが ありましたね。

 

でも 麻耶雄嵩作品 としたら チョット味気ないかも?

 

 

 

 

「 medium( メディウム ) 霊媒探偵 城塚翡翠

相沢沙呼

 

本格ミステリー。

 

 

警察に 捜査協力している 推理作家の 香月史郎

「 死者の言葉を 伝える事ができる 」 “霊媒”、城塚翡翠 と出逢う。

一方、巷では 証拠を残さない 犯人による、「 連続刺殺 事件 」が

起きていた…。 

 

 

1話 から 4話( 最終話 )まで ありますが ( + プロ & エピローグ )、

 

“帯” の惹句 「 すべてが、伏線。 」 からも わかるように、

“一続き” の内容です。

 

「 本格・ミステリー 」としては 興味を引かれる 構成 ですが、

 

1話目が 凡庸な話 だったので、集中力が 低下気味に

なってしまいました…。

 

その後は 盛り返してきますが、

 

人物設定や、諸々の描写が かなり 気になって、

あまり ノレなかったです。

 

ですが・・・って事で、いろいろ 氷解し

 

「 最終話 」は かなり 楽しめましたよ。

 

( ココも ノレない箇所が あったが、ちゃんと 意図があったので

まあ いいかな )

 

 

実在する 霊能者を モデルにした 海外ドラマ、

『 ミディアム 霊能者~ 』パトリシア・アークエット 主演 )に

 

引っ張られたのも 「 プラスに 働いた 」かも?

 

あと、「 …自体は 変わっていない 」ってのは 新しかったですね。

 

ミステリーとしては “いろいろ推測” できましたが、

ミスリードも 効いていたし、悪くはなかったと 思います。

 

ただ、「 帯の惹句 」は 少し悪い方に 働いたかも…。

 

 

 

内容と関係ない ところで 「 オッ 」と 思ったのが、

 

「 死体の 肌 から 犯人の指紋を 採取した 」の箇所。

 

かなり前に 海外ドラマ 『 CSI : 科学捜査班 』 で やっていたので

知ってはいましたが、他の作品で 見かけたのは これが初( たぶん )。

 

ドラマ では たしか、

 

「 肌についた “指紋( の脂 )” は “肌の脂” と 徐々に 混じり、

消えていく 」 ため、

 

「 すぐさま 現場で 死体を囲い、薬品を噴霧して 検出 」 して

いましたが、

今では 普通に 検出する事が 出来るみたいですね。