8月 読書2 「 へんな西洋絵画 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

8月 読書、残りの 1冊。

 

 

 

「 へんな西洋絵画 」 山田五郎

 

タイトル通り 「 絵画本 」。

 

 

幅広い分野で 活躍されている 山田五郎 ですが、

個人的には 『 タモリ倶楽部 』 で 多く見かける人という 印象です。

 

 

ブログ記事で知った 『 ヘンタイ美術館 』も 気になってますが、

 

カラーが少ない みたいだし、そんなに 「 ヘンタイ 」でもない様なので 保留物件 でした。

 

そんなところ、内容も 面白そうで 「 全部 カラー 」の本書を 発見、

コチラの方を 読んでみました。

 

 

ちなみに 「 絵画 」は まあまあ 好き ですが、知識としては ありません。

 

 

「 “へん” を 入り口にして 堅苦しい 西洋絵画を 楽しもう 」

という 内容で、本書の最後も

 

「 難解なアート として 有り難がるより、笑ったり、感心したりしながら 楽しもう 」 みたいな言葉 でした。

 

あと 西洋絵画って事で 「 宗教画 」が多いです。

 

 

全部で 7つの区分( 章 ) に分かれていて、それぞれ

 

1 「 可愛くない子供たち 」

幼子イエス( 聖母子 )、子供。

 

 

2 「 なにぶん昔のことですから 」

中世の ( ロマネスク、ゴシック )の 宗教画。 ページ少なめ…。

 

 

3 「 見たことのない未確認生物( UMA )たち 」

想像で描いた 動物、生物 など。

 

動物を描くのは苦手 という 画家は 多いらしい。

 

複数 紹介されていた 「 聖ヒエロニムス と ライオン の絵 」※

面白かったな。

 

( ※ 聖人が ライオンの 足に刺さった トゲを 抜いてあげる話がある )

 

 

4 「 小さいおじさん、大きいおばさん 」

天使 や 寄進者、依頼人 など。  ルソー もあるよ。

 

寄進者は 聖人に 忖度して 小さく描く ようだ。

逆に マリアは 大きく 描く。

 

 

5 「 多すぎ、描きすぎ、細かすぎ 」

「 人がいっぱい 」、「 細密画 」。

 

フランドル地方( 今の ベルギー、オランダ )では 「 細密描写 」が

盛んだったようです。

 

 

6 「 あえて描く、その意味は?」

題材、風刺、描き方 など。

 

7 「 自分で自分をへんに描く 」

自画像。

 

と なっています。

 

 

あと、最初に 「  西洋絵画史の へんな絵の流れ 」として

 

「 西洋絵画史 」を ザックリと 説明しているのが 親切でした。

 

「 人は神の似姿 」 という事で、「 古代ローマ 」の頃から すでに

「 ガチ・リアルな描写 」 だったみたいですね。

 

 

 

「 へん 」( 笑えた )という 意味 では 「 1 」( 子供 ) が面白かった

ですね。
 

特に ドメニコ・ヴェネツィアーノ『 聖母子 』 の、

“エロ親父顔” の 「 幼子イエス 」※が 強く 印象に残りました。

 

( ※ 「 Domenico Veneziano Madonna and child 1445 1450 」 で

画像検索 すれば 見つかる。

多数 挙がるが 「 エロ親父顔 」なんで わかるはず? )

 

 

あと、本書の表紙を 飾っている

アンリ・ルソー『 人形を持つ少女 』 も、かなり インパクトが

ありましたね。

 

( これは すぐ検索で 出てくる )

 

その ルソー は 多く 掲載されていました。
 
ルソー「 地に着いた足 」を描くのが 苦手で ( 宙に浮いて見える )、
それを 「 草 」で 誤魔化していたのが 可笑しかったですね。
 
ルソー本人は 「 ルネサンス 」を継ぐ 「 古典画家 」を目指していた
みたいで、
あの独特な作風も 「 写実的 」に 描こうとした 結果のようですよ。
 
 

あと、「 子供を 可愛く描かなかった 理由 」 としては

 

幼子イエスの場合は 「 普通の子供と 同じでは いけない 」 からで、

 

他の場合は 「 貴族としての 威厳 」のため との説明がありました。

 

それと

「 可愛い 」には 未熟や 稚拙といった 「 ダメ要素 」も あったから

との解説もあり、

 

日本には 未熟、稚拙( ダメ要素 )を 「 愛でる 」文化 があった、

との説明には 納得しましたね。

 

ここ数年は 「 Kawaii 」 も 世界的?に 広まってきてるようですが。

 

日本美術の影響もあって、「 可愛い子供 」( と 「 平面性 」 )が

登場するのは 19世紀頃( 「 ナビ派 」 )からのようです。

 

 

 

「 5 」( 多すぎ、細密画 )も 「 細かい絵 好き 」としては とても 興味を引かれました。
 
題材としても、
 
『 最後の審判 』ヒエロニムス・ボスブリューゲル(父) など 複数 )や、
 
「 ミカエル 対 堕天使( 悪魔 )」( 「 ヨハネ黙示録 」 )を描いた、
フランス・フロリス『 反逆天使の墜落 』※
 
( ※ ゴチャゴチャしているが、“七つの頭を持つ獣” も ちゃんといる。
これも よくある題材のようですね )
 
など、宗教的に 「 “燃える”( 萌える?)絵 」 を 紹介していたし、
 
「 細密描写 」としても
 
ブリューゲル(父) 『 バベルの塔 ( 小バベル )』※ や、

 

ヤン・ファン・エイク 『 アルノルフィーニ夫妻の肖像 』

「 小さい 鏡に 映った 室内 」が スゴイ ) など 見応え十分 でしたね。

 

 

( ※ 『 小バベル 』
「 塔 」の やや左、 縦に 薄っすら見える 「 白っぽい 跡 」は、
「 上階で こぼれた 漆喰 ( しっくい )」 らしい です。
 
聖書の記述 では 「 漆喰の代わりに アスファルト 」 みたいですが )

 

 

「 6 」では、クエンティン・マサイス 『 醜女の肖像 』

ある意味 スゴイ作品※ でしたが、

 

個人的には 「 “カッコいい ポージング” の リアル・解剖人体 」、

 

ピエトロ・ダ・コルトーナ 『 解剖図イラスト 』 が 好き ですね。

 

 

〔 ※ 『 醜女の肖像 』  ダ・ヴィンチ模写し

『 不思議の国のアリス 』の押絵( ジョン・テニエス )にも 引用された

作品。 かなり 有名? 〕

 

 

「 7 」( 自画像 )は

 

ミケランジェロ 『 最後の審判 』 の 真ん中あたりに 描かれている

「 “人体の皮” の自画像 」 や、

 

ルソー 『 風景の中の自画像 』「 巨大・ルソー 」が 興味深かった

ですね。

 

ミケランジェロ の方の “人皮” は、聖人バルトロマイ

アトリビュート ( 人物を表す “物” や “表徴”…でいいのかな?) で、

 

それを使っての 「 自画像 」なのが 面白い。

 

 

あと、『 風景の中の自画像 』 で 巨大・ルソー が 手に持っている

「 塗りつぶした 跡が残る パレット 」 には

 

「 亡妻と 後妻の 名前 」が 記されているのですが、

 

その前は 「 制作当時の 恋人の名前 」が 書かれていた みたい

ですよ…。

 

 

 

というわけで、

「 絵 」は少し 小さいものの、「 軽めの解説 」で とっつきやすく、

 

私みたいな 「 ライトな( 普通の?) 絵画 好き 」には “ちょうどイイ本”

でしたね。