エロ系・怪物モノ 「 触手 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

「 触手 」

(メキシコ/デンマーク/仏/独/ノルウェー・2016)

 

エロ系・怪物ホラー。

 

 

夫・アンヘル への 愛が すっかり冷めている アレハンドラ

その アンヘル は 妻の弟・ファビアン と 肉体関係を 結んでいた。

看護師の ファビアン は、治療に来た ヴェロニカ から、

「 快楽を もたらす “怪物” 」 の存在を 教えてもらうが、

後日、ファビアン は重症を負い 意識不明の状態で 発見される…。

 

 

評判が 低め でしたが、面白かったですね。

 

( ネットでは 「 エロくない」 との 意見が 意外とあったが、

“触手エロ” を期待していた人が 多かったってこと?)

 

 

「 快楽をもたらす “怪物” 」 は 「 薬物 」を 想起させるのですが、

( メキシコが 舞台だし )

 

個人的には 「 脳 」 が もたらす 「 本能的な 快楽 」 の話として

観てました。

 

もちろん、普通に 「 怪物ホラー 」 としても。

 

 

序盤の 自慰っぽくも見える ヴェロニカ“触手” の描写 や、

前半の アンヘルファビアン の “行為” が かなり 生々しくて、

 

( “交代する” ところで 笑ってしまった )

 

大きく 期待を 持たせるも、エロ描写は 少なめ。

 

 

 

( 『 触手 』より、後半の アレハンドラ と “怪物” の対面。

ここまでが 結構 長いんですよね… )

 

 

 

話自体も 淡々と 進むんですが、

 

キリスト教的な 価値観 ( 「 同性愛は罪 」 ) に 抑圧されつつも、

自身も 保守的で 独善的な アンヘル や、

 

「 快楽 」から 脱しようと 足掻く ヴェロニカ

 

「 弟の事件 」 で、「 夫と 弟の 関係 」を知り、愕然とする アレハンドラ と、

人間ドラマ が 面白くて、退屈は しませんでしたね。

 

 

特に 肉体関係を持っているのに ファビアンの 「 ゲイ 」を 妻の前で

揶揄していた アンヘル には、

 

“自分を 偽らざるを負えない 心情” が 垣間見えて、気の毒に

思えたな。

 

で、落ち込む アレハンドラ を 慰めるために、

( こちらも 気の毒 であった… )

ヴェロニカ“怪物” の存在を 教える展開に。

 

その “怪物” は 宇宙から来たようで ( OPは 隕石 )、

 

“怪物” を 見つけて 小屋に置く ヴェガ の考えでは、

「 あらゆる生物の 原始の姿、根源的 要素を 具現化したもの 」。

 

個人的には 「 隕石」 や 「 タコっぽい姿 」 から、

ちょっと 「 クトゥルフ系の怪物 」 を思い出しましたね。

 

 

 

( 『 触手 』より、OP の 隕石 )

 

 

 

その “怪物” は、

 

「 危害は 加えないが、ヤリ過ぎることもある 」

「 “飽きた”ら 他の人と 交代 」( ポイ捨て… )

 

と 結構 暴力的で、利己的な面が 強い ところが ( ゲスっぽくて )

最低で 最高です。

 

“飽きた” 後も行くと、殺されるらしく、取り扱いが キケンな 生物(?)

ですが、

少し ( サイコパス度が高い )人間っぽくも 思えますね。

 

 

 

( 『 触手 』より、意識不明で 発見された 全裸の ファビアン。

男性は すぐ飽きるっぽい? )

 

 

 

上記で、「 本能的な 快楽 」 と書きましたが、

それは 「 快楽 」 といえば、脳内物質・ドーパミン を思い浮かべる

から。

 

今作でも 「 動物たち の交尾 」場面( 本能 )が しっかりと 描かれて

いたし、

 

「 動物は 人間より 本能のまま 生きている 」の セリフ も あるので、

“怪物” = 「 薬物 」 だけとは 思えないんですよね。

 

まあ、「 薬物依存 」 と 「 恋愛時 」の 脳の状態は同じ らしいので、

どっちでもいい感じ では ありますが。

 

 

( 『 触手 』より、落ちてきた 隕石で できた 「 クレーター 」 と、

交尾する動物たち。

急に これが 出てきて 少し ビビりましたが… )

 

 

 

( 『 触手 』より、動物たちの交尾2。

…カワイイ動物が いっぱい で、少し テンションが上がりました。

どうやって 撮ったのかも 気になるな )

 

 

 

脳が出す 「 ドーパミン 」( 報酬系 )は、「 意欲 」や「 運動 」などの他、

ドラッグや ギャンブル などの 「 依存 」 にも 関係していますが、

 

恋愛や、セックスでも 分泌されるんですよね。

 

他の 「 脳内物質 」 や 「 内分泌系 」( ホルモン )なども ある事を

考えると、

 

人の 「 自由意志 」って 思った以上に 少ないのかも…と、

改めて 思ってしまいましたね。

 

 

と、いろいろと 思いながら 観たのですが、何だかんだいっても

やっぱり “怪物” 自体が 一番 楽しかったですね~。

 

 

 

( 『 触手 』より、怪物と交わる アレハンドラ。

 

『 ポゼッション 』(81年)よりも ちゃんと 絡んでいたし、

「 カメラ・アングル 」 も変わる ので 見応えがあったな~( 短いけど ) )

 

 

 

( 『 触手 』より、“怪物” の触手。

 

質感や 色味、ヘビっぽい動き が なかなか良かったが、

描写が 少ないのが 残念 )

 

 

 

( 『 触手 』より、梁に 巻き付いている “怪物”。

 

“これ” や、 “床で グデッとしている” ところが 「 怠惰な感じ 」 で、

それが なんだか ゲスっぽい )

 

 

 

( 『 触手 』より、“怪物” の顔。 あんまり 顔は 良くないかな… )

 

 

 

「 “怪物” の活躍 ( 描写 )」 や、「 エロ 」 は 少ないんですが、

個人的には ドラマ部分が 結構 面白かったし、

 

“怪物” も ハッキリと 映っていて、見応えも ありましたね。