「 ダウンサイズ 」 (米・2017)
アレクサンダー・ペイン 監督 の 「 SF・人間ドラマ 」 作品。
人口増加問題 や 地球環境を 守るための
「 人間の小型化 」 ( 14分の1 になる ) が成功する。
15年後、ポール と オードリー の夫婦は、家の購入費や 生活費などを考え “小型化” を決心するが…。
ポール 役、マット・デイモン。
ドゥシャン 役、クリストフ・ヴァルツ。
ノク・ラン 役、ホン・チャウ。
オードリー 役、クリステン・ウィグ。
他に ウド・キア、 ローラ・ダーン も。
「 小型( 縮小 )化・映画 」 といえば、『 ミクロキッズ 』(89年)や
『 縮みゆく人間 』(57年 R・マシスン 原作 ) など 思い出しますが、
あんな エンタメ・作品 では ありません。
“笑える要素” も あるけど、基本は 「 人間・ドラマ 」 ですね。
あと、小型化人間 は “広大な” ドーム の中で暮らす という 設定で、
あまり人間と 接しません。 ( ちゃんと外出もできるが )
軽く ネタバレ すると、「 小型化 」 するのは 夫のポール だけ。
実は 妻は “乗り気じゃなかった”( 友達や 両親と 別れたくなかった )んですね。
ポール は 「 裕福な暮らし 」 を 手に入れたのに、
“愛する人” がいない という、なんとも 切ない 状況になります。
( 後に 離婚。 持ち込んだ デカい結婚指輪 が 悲しくも 笑える )
しかも、“やりがいを持っていた” 作業療法士 も、州が 変わったことで資格が 無効に…。
そんな ポール が
「 小型化 暮らし 」 を 謳歌する ビジネスマン の ドゥシャン、
清掃の仕事に 就いている ノク・ラン と出会い、生きる意味 を
見いだしていきます。
ポール が ひょんなことから ノク・ラン を 手伝う事に なるのですが、
そこで見る 「 小型化の世界 」 は 「 今までの世界 」 と 同じ なんですよね。
ドゥシャン が “小型化の意味” を
「 金持ち が 独占してきた物を 手にするため 」 と 看破する くだり が
最高。
( C・ヴァルツ は演技が良かったし、オイシイ役 でもありました )
多くの 小型化人間 にとって、
本来の目的の 人口増加や 地球環境の問題は どうでもいいんだよな。
結局、人間には 問題を解決することは ほとんど できず、
ただ 「 今を生きる 」 しかないんでしょう。
( 自分の事で 精いっぱい… )
物語 終盤、ポール は “ある決断” を 迫られますが、
それは 「 オードリー との選択 」 の再現 のよう。
「 幸せ 」 の尺度 や 「 それに向けての選択 」 は 個人によって違うので、
それにより 相手と “すれ違い” が起こる事が あるけど、
“大切な物” ( 優先順位 ) に 気づく事でも あるんですね。
個人的に 面白かったのが 「 小型化の準備 」場面。
生物しか 縮小 できない ので 「 歯の詰め物 」を 取り出したり、
「 全身の毛 」 を剃ったり、「 腸内洗浄 」 をしたりと、
縮小の原理は 良くわからないけど “SFの雰囲気” が 良かったです。
( 「 詰め物 」 があると、縮小化の際 頭が破裂 するようだ。 この場面が 観たかったな… )
結構 面白かったのですが、
やっぱり エンタメ や、コメディ作品で 観たかった 設定ですね。
ここからは 映画と 関係無し。
「 縮小人間 」 と 聞いて 『 ウルトラQ 』 の17話、『 1/8計画 』 を
思い出した人がいると思いますが、
科学本 『 空想科学読本12 』 で、その 『 1/8計画 』 を 取り上げて
います。
それによると、人間の身長が 8分の1 になると、
体重 70キロの人の 体重は 140グラム に なるそうです。
( 『 ダウンサイズ 』 では 14分の1 と、さらに 小さい… )
そして 体が小さくなるほど、“体から逃げる熱の量” が多くなる ので、
( 多分、心拍数も 増える? )
その分 “食べる量” を 増やさなければなりません。
「 1/8人間 」 が 食べる量は、1/100 に 減るようですが、
“人ひとり” としては 今までの 5倍 は 食べなければいけません。
つまり、1日15食 や、1食 5人前×3 に しないと エネルギーが
足りなくなります。
縮小すると 食事の時間が 掛かるし、食品の買い出しも 大変なんですね…。
ちなみに 「 体感 」 としては、ジャンプ力は 2倍、スピードは 4倍になるそうですよ。