「 ホラー・シネマ・パラダイス 」 (米・2010)
ホラー・コメディ 作品。
父 が亡くなり ホラー映画を 上映する 「 ヴィクトリア劇場 」 を継いだ
デボラ。
嫌味な母 が劇場売却のため、劇場を訪れるが、
今まで溜まった 母への鬱積が 爆発した デボラ は 母 を殺害、
おまけに その様子が映った 「 監視カメラ映像 」 が劇場で 流れてしまう。
しかし、その 「 ホラー映像 」 が人気を博したことで、デボラ は
「 殺人映像 」 を撮り始める…。
昔のホラー映画 を オマージュした ホラー・コメディ 作品で、
タイトルバック で 映る、古い 怪奇、SF、ホラー 作品 から
製作側の 「 ジャンル映画愛 」 を 感じます。
特に、母 殺害時 に 上映されている 映画が、
H・G・ルイス 監督 の 『 血の祝祭日』(63年) だったので、
“ルイス オマージュ” が強い印象を 受けました。
“残酷(ゴア)描写” を 低予算ながら 頑張っていたのも、
『 血の祝祭日 』 が 「 初の スプラッター映画 」 と 言われているから
かな。
あと、“人を殺して 作品を作る” のは、人間の血の “赤” を絵画に
使用する、ルイス 監督 の 『 カラー・ミー・ブラッド・レッド 』(65年) を 想起します。
「 ドラマ 」 としては 「 殺人映像 」 を撮り、人気が出る デボラ と、
彼女に 恋い焦がれる 青年 の話が ありますが “薄い” です。
だからこそ 「 “見世物” としてのホラー 」 の雰囲気 が伝わってきます。
被害者たち の “大げさな演技” からくる 脱力感も 合わさって、
ホラー好き としては 結構 心地が良いんですよ。
( 体調や その日の気分によりますが… )
「 残酷場面 」 は 明るく、バカバカしいし、低予算 なので グロくは 無いです。
2人目の殺害 は 「 ゴシック・ホラー調 」 で、
“ギロチンで 両乳房を 切り落とす” チープで バカな 残酷描写が
微笑ましい。
タイトルも 『 二都物語 』(57年) のパロディ、「 二乳物語 」 で、
上映前の 「 携帯は切って 」 の 注意喚起映像 なのも くだらない。
3人目は “口を縫わされる” 拷問系 だけど、本物の口が 見えそうで
そっちの方に ハラハラ。
こちらは 「 上映中の 私語禁止 」 の 注意喚起で、拷問内容と 合っていて、しょうもない けど 好き。
4人目は “トイレで ナイフめった刺し” と、スラッシャー系 だったし、
3人目も しばらくして “首を切断” されたりと、
残酷描写 のバリエーションが 多いのは 個人的には 嬉しいですね。
“母の抑圧” から 解放され、さらに 「 殺人映像 」 を撮る ことで
自己を確立し、徐々に 活き活きとしてくる デボラ は 楽しかったし、
チョットだけ 感動しますね。
途中から 雇った、出所した 殺人犯・双子姉妹 の 無表情な 佇まいも 面白く、
姉妹愛 を 強く感じる “互いを 刺し合う” 最後も 切なくて、印象に 残ります。
最後の 劇場での ユルい パニック や、しんみりとした 普通の結末 も 悪くなかったかな。
ネットの レビュー評価 も 低くはなかったので、
「 低予算・ホラー映画 」 が 好きなら 楽しめる人は 多そうです。