新旧 『 IT/イット 1章(前編) 』。
原作は 未読。
S・キング 作品は 十代の頃、
短編集は 数冊、中編集 『 ゴールデンボーイ 』 は読んでます。
( 長編は 未読 )
『 ミスト 』(07年) の原作、『 霧 』 も読んでますね。
良い所で 終わるんだよな。
「 恐怖の四季 」 からは 映画が ある 『 スタンド・バイ・ミー 』 じゃなく、
『 ゴールデン~ 』 の選択が ひねくれてますね。
けど、『 ゴールデン~ 』 も “一応” 映画化※ されるし、
もう1篇の 『 刑務所の リタ・ヘイワース 』 も、
『 ショーシャンクの空に 』(94年)として 映画化 されるけど。
( ※ 98年 制作 ブライアン・シンガー 監督、ブラッド・レンフロ、
イアン・マッケラン出演 の ナチスもの )
TV版 『 イット 前編 』(90年)は かなり前に 観てます。
とても 面白く、観終わって すぐに 『 後編 』 を 借りて 観て、
ガッカリ した記憶 が ありますね~。
( 内容は あまり覚えていない… )
「 スターチャンネル 」 の 無料放送 で 『 90年版 』 が 放送していたので 新旧 両方を 鑑賞。
まずは 『 17年版 』 から。
「 IT/イット “それ” が見えたら、終わり。」
(米・2017)
監督は 『 MAMA 』(13年)の、アンディ・ムスキエティ。
ペニーワイズ は ビジュアル的には 好き。
でも、ただでさえ 不気味な ピエロ (「 道化恐怖症 」 があるくらいだし )に、
さらに “恐いメイク” が 加わると 個人的には ファンタジー度 が増し、恐さは 皆無で、逆?に カッコイイな。
( そもそも ホラー慣れで、“恐さ” は感じないが…)
そういう意味 では 観やすいのかな?
恐怖演出 としては、ビックリ描写 が 多いと 思っていましたが、
前半は 少な目で、雰囲気も 良く出ていましたね。
序盤の ビルの弟 の くだり も 不穏で イイ感じ だったし、
弟 の “腕噛み千切り” の 残酷描写は 個人的に かなり 嬉しい。
あと、図書館で ベン が体験する 「 卵と 首なし 」 の ホラー演出は
結構 好きですね。
ペニーワイズ の “口あんぐり” も なかなか 楽しい描写 で、
「 小さな牙 」 が たくさん ある 「 口の中 」 も ピエロ との ギャップで
面白い。
でも 上記のように “怖い顔” が “さらに 怖く” なっても 効果が 薄いんだよな~。
最後、みんなで ペニーワイズ を ボコボコ にする場面では、
各自に 見せ場が あり、
ペニーワイズ も “恐怖” に姿を変え 対抗し、盛り上がります。
その ボコボコ の直前( きっかけ ) の、メガネ&軽口の リッチー の “セリフ” と “ぶん殴り” に グッと 来ましたね。
でも、
“ホラー部分” より、少年( と 少女) の “ジュブナイル要素” の方が
“ハード” で、断然面白い。
弟 を捜す ビル、 ビルと ベンの ベバリー への想い( 三角関係 )は
切ないし、
不良・ヘンリー による 暴力 と、その 暴力の根源 の “高圧的な父” や、
息子を 心配する あまり 過干渉する エディの母 と、
性的虐待をする ベバリーの父親 の 「 歪な愛 」 は、
ペニーワイズ よりも 恐怖( ホラー )でした。
もちろん、寝ている ベバリー を 男子たち が “ガン見” したり、
みんなで “風呂掃除” など、微笑ましい場面 も ありましたが。
あと、「 ルーザーズ VS 不良 」 の “石投げ戦” は、
かなり 燃える場面でしたね。
ビル 役の ジェイデン・リーバハー は
『 ミッドナイト・スペシャル 』(16年)の ゴーグル少年 が良かったので、注目してました。
でも、主人公ですが、他のキャラの 個性が強く、存在感は あまり
なかったかな。
ジェレミー・レイ・テイラー 演じる ベン は、
町の歴史を調べたり、ヘンリー に 腹に ナイフで 「 H 」 を 刻まれたり、
ベバリー を キスで 目覚めさせたり と、オイシイ役 でした。
ソフィア・リリス 演じる、ベバリー は キュート で、
その ベバリー は、“最初に” 崖から跳び下り、 “最初に” 石を投げ、
“最初に” ペニーワイズ に 攻撃を与えたり ( 棒を突き刺した ) と、
最高でした。
個人的には、リッチー ( フィン・ウォルフハード )の軽口が かなり
楽しく、出番もあり、好きなキャラ ですね。
視覚的な ホラー描写 は 結構楽しかったかな?
ドラマ部分も しっかりと 描かれていたように 感じました。
「 IT/イット 前編 」 (米・1990)
『 ハロウィンⅢ 』(82年 大好きな作品 )の監督・脚本の、
トミー・リー・ウォーレス が 監督。
町で 大人に なった マイク からの、“あいつが来た” の連絡を受ける
ルーザーズ・メンバー と、
各自の “子供時代の回想” の 構成です。
こちらの方が 原作に 近いようで、弟 も殺されていました。
あと、町の歴史を調べていたのも マイク でした。
この 構成の違い は、映画 と TV映画 の違いでもありますね。
『 17年版 』 ペニーワイズ は、恐いメイク で カッコ良かった けど、
『 90年版 』 は “普通のピエロ” で、それが かえって 不気味で、
突然 凶暴に なった時の 尖った歯 も ギャップが 大きくて イイ。
序盤の ビルの弟 が ペニーワイズ に 襲われる場面では、
排水溝にいる “普通のピエロ” の 違和感 が 恐怖を 生みます。
その前、ビル が 弟に “念を押して 注意を促す” 場面も、
心配する ビル の気持ちが 強く伝わってきます。
ドラマ部分は 尺が短い ので、少な目。
ビル の 対決の動機 が、
『 17年版 』 は 「 バベリーの救出 」(と 弟 を捜す ) でしたが、
『 90年版 』 は 「 殺された弟の復讐 」 と、違いました。
個人的には どちらの 動機付け も 結構 説得力を 感じました。
こちらの方の ベン も “片思い” が切ないな…。
不良描写?は、リッチー が ヘンリー に “やり返した” り、
( 不注意で だが )コーラを 掛けたり の反撃もあり、かなり マイルド。
あと、少しずつ 仲間が 集まる展開 で、最後に マイク が加わり、
一緒に 写真を撮る 場面は チョット 感動的。
ペニーワイズ との 対決前、みんなで エディ の “喘息薬を吸入する”
のも “絆” を感じさせる 渋い場面 で、
スタン が渋々?参加を 決める 様子が、彼の “弱さ” を体現 していて、
それが “ラストシーン” に 繋がるのも良かったな~。
( そして 続きが 気になり 『 後編 』 を 借りるのだ )
その 最後の対決 は、
ベバリー の “パチンコの腕” と、“銀のイヤリング( 銀の弾 )” で、
倒す気満々。
( 銀の弾は “狼男” を 見た リッチー の発想 )
でも、ペニーワイズが 不良達を 襲ったり、
弾が 2発しかない状況 が 緊迫感を 生んでいるけど、思ったほどは
盛り上がらなかったな。
イヤリングが ペニーワイズ の 頭部に当たり、穴が開き、
そこから 光が漏れる描写は とても 素晴らしかったけど。
恐怖演出は 予算、技術的に 今観ると 地味で、尺の関係で 短め
ですが、雰囲気は 悪くない。
ベン が見る ガイコツ や、リッチー が見る 狼男 の特殊メイクは
よく出来ていましたね。
シャワー室での “排水口を 拡げ” 出てくる ペニーワイズ や、
「 昔の町の写真 」 が 動き出し、姿を見せる ペニーワイズ など、
“不条理感” の表現 は こちらの方が 好きですね~。
でも “殺気” が ほとんど 無いのが 物足りないかな。
まとめ。
ドラマ部分は 『 17年版 』、『 90年版 』、両方 よく出来ている ように
思えました。
( 原作 読んでないけど… )
『 90年版 』 は、
大人パートは 感慨深く ( ネタバレ のため 書いていません )、
青春描写は 明るめ で チョット 牧歌的?
恐怖演出は 地味 ですが 観やすいとも いえるか?
でも 個人的には 懐古趣味 で 楽しかったけど…。
“普通のピエロ” の ペニーワイズ は好みが分かれそう。
個人的には コッチの方が好きだな~。
ちなみに ペニーワイズ 役の ティム・カリー は、
『 レジェンド / 光と闇の伝説 』( 85年 トム・クルーズ 主演 )
の 魔王 も 演ってましたね。
( ツノ がある “ヘルボーイ”みたいな 赤いヤツ )
『 17年版 』 は、
ホラー描写の ビジュアルが 楽しく、エンタメ性が 高いのですが、
結構 重めな 内容で、
構成上、今作だけでも 作品として 成立しますね。
ペニーワイズ は カッコよく、
あと ベバリー は こっちの方が 断然 カワイイ。
不良・ヘンリー は かなり 凶暴ですが、その 凶暴性の理由( 根源 )が
多めに 描かれている所は 個人的には 好印象。
最後の戦いは 協力しての “怪物退治” で 熱く、楽しい 展開でした。
『 17年版 』 は、思いのほか 楽しく、
『 90年版 』 は 今観ても 結構 面白かったですね。