9月 読書 その2 「 ドロシイ殺し 」、「 エナメルを塗った魂の比重 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

残り2冊 は ミステリー と、青春・ミステリー? 作品。

 

 

 

「 ドロシイ殺し 」 小林泰三

ファンタジー・ミステリー 作品で、

 

『 アリス殺し 』『 クララ殺し 』 に 続く、「 殺し 」(?)シリーズ 第3弾。

 

前の2作は 読んでます。

というか 今作から 読むと、「 世界観 」 に ついていけないような…。

 

あと、この シリーズの カバー絵( イラスト ) は 好きですね。

 

 

 

トカゲの ビル は 「 オズの国 」 の砂漠で、ブリキの樵・チョッパー

臆病ライオン“案山子”( カカシ ) を 引き連れた ドロシイ に助けられる。

 

ビル は 一緒に 「 エメラルドの都 」 に行くが

オズマ女王 の誕生パーティーが 行われている 宮殿で 将軍

ドロシイが 殺される 事件が 起きる。

 

“宮殿小間使い” の ジュリア は、オズマ女王 から 事件の捜査を

命じられ、ビル と共に 犯人探しをすることに…。

 

 

 

1、2作で やれることは やった感 が ありましたが、今作も “設定” を活かした 展開を 上手く 作り上げていました。

 

でも、“密室殺人” は 起こるものの、ミステリー としては 思ったよりも 濃くは ないかな。 ( でも 一応、本格 かな?)

 

被害者の顔が “潰されている理由” と、“案山子”“証言”

繋がりや、“以外な犯人” は 良かったけど、

 

“ネジ巻動力” の チクタク や、奇妙な人物、魔法生物 など、

面白そうな要素が 多く あったのに、そんなには 考察に 絡んで

こなかったのは、チョット残念。

 

( 真相を 知ると、その理由が なんとなく わかるが… )

 

 

個人的に このシリーズ の 魅力は、

人物たち の 不毛、不条理な 会話行動 に あると思っていて、

 

今回も 主人公・トカゲの ビル の 会話は なかなか 進まず、

時には 話が戻る ので 脱力します。

 

( 褒めてます。 “場” を読まない 質問は 結構痛快…? )

 

それと、自称 「 オズの国 1番の知恵者 」“案山子” は 普通に

腹が立つし、

 

ライオン「 証拠の死体 」食べ血を 舐め

ブリキの樵・チョッパー は、鉞(まさかり)を 振り回す など、

 

いろんな 意味で 恐ろしく、あきれます。 ( ビルどエライ目 に 遭う )

でも それが 愉快でもあり、読んでいて 楽しいんですけどね~。

 

 

あと、今シリーズ の 特色?でもある、“残酷描写” もあり、

ライオン の起こす “惨殺” の場面は 楽しくて、ニヤついて しまい

ます。

 

それと、他の 小林泰三 作品の 人物が 登場するのですが、

 

出番も 多く、 話にも 絡んで、本筋が ぼやけちゃう のが

気になりました。

( てっきり 真相に 関係がある と “また” 思ってしまった )

 

無理に 他の作品と 深く 繋げなくても いいのに…。

 

 

本の最後に 『 オズの魔法使い 』 についての

簡単なガイド ( 概要、登場人物一覧 ) が 載っていて、

 

それによると、『 オズ 』シリーズ は 13編+短編1冊も あるんですね。

 

 

ミステリー を 主目的 とすると 物足りないかな?

でも、ミステリー + ブラック・ユーモア な 「 世界観 」 が 好きなら

楽しめそう。

 

 

 

 

「 エナメルを塗った魂の比重 鏡稜子と着せ替え密室 」

佐藤友哉 

 

青春・エンタメ・ミステリー?

 

「 鏡家・サーガ 」 の 2作目 で、1作目 『 フリッカー式 』 は読んでます。

 

かなり 前に 読んだので 覚えてないけど、『 フリッカー式 』

たしか 全然 ノレなかったんだよな~。

 

でも、“SF?ミステリー”  『 ベッドサイド・マーダー・ケース 』

“子供が主役” の 短編集、『 子供たち怒る怒る怒る 』

は 結構 楽しめたし、

 

“姥捨山( うばすてやま )・エンタメ” 『 デンデラ 』 は、個人的には

かなり面白かったので、「 サーガ 」 に 挑戦してみました。

 

 

話としては、

 

自己変革 を望む コスプレ少女 香取羽美

「 人肉 」 しか食べられない 山本砂絵

古川千鶴 を イジメ ている 中村弘

“自分” に殺された 少女 と、それを 助けた 王田克秋

 

の4人の視点で 進み、それに 鏡稜子 も 絡んできます。

 

 

前半は イジメ描写 が 壮絶で ( 拷問や それ以上も… ) 読んでいて

かなり ツライ…。 ( 後の 人肉食の 描写は 平気 )

 

でも、空腹の 山本 が コスプレイヤー を 食べるため 殺し、

美少女・須川綾香 が 転校 してきて、

イジメ・グループ の パシリ、島田 が 図工室 で死亡している事件 が

起きてから 面白くなってきました。

 

 

ミステリー としては、
 
事件があった 図工室が 「 カード錠 」「 密室 」 で、
死体を発見した 香取須川 が 事件を ( 少しだけ ) 考察したり、
 
山本 が持つ、「 食べた人の 記憶 が取り込まれる 」 能力 を使い、
“島田の死の謎” を 調べる展開があり、
 
“自分” に殺された少女 と、王田“仕事” も気になります。
 
しかし、「 真相 」 が 結構 ヒドイんだよな~。
個人的には 嫌いじゃなけど…。
なんとなく 殊能将之『 黒い仏 』 を 思い出しました。
 
あと、「 密室トリック?」 は 映画 で 似たようなのがありましたね。
 
でも 作者の 年齢と 時代を 考えると、「 設定 」「 テーマ 」 に、
なんとなく 納得は 出来ます。
 
( 本書は 2001年 12月刊行。 佐藤友哉 と 同年代は 西尾維新
 
それと 4人の 心情描写が 上手いし、 読んでいて 普通に 楽しく、
個人的には 面白かったですね。
 
 
でも、「 青春モノ 」 としては 結構 エグイ し、「 ミステリー 」 としても
ススメづらい 作品です。
( レビューは そんなに 低くないのが チョット以外 )