「 ディストピア パンドラの少女 」
( 英/米・2016 )
M・R・ケアリー の小説、『 パンドラの少女 』 を映画化した、
SF・ホラー作品。
「 真菌 」 により 食欲に支配される “ハングリーズ”化 した人類 が
蔓延する世界。
ヘレン は 感染しながらも 思考力がある 子供たちに 授業を行っている。
彼女 は その中で、特に利口な 少女・メラニー を 特別視する が、
コールドウェル博士 は そんな メラニー から ワクチンを 作ろうとしていた。
しかし “ハングリーズ”の集団 が 基地を襲撃。
メラニー と ヘレン、博士 は、軍曹ら と共に 基地を脱出、本部を
目指すことに…。
メラニー 役、セニア・ナニュア。
ヘレン 役、ジェマ・アータートン。
コールドウェル博士 役、グレン・クローズ。
ゾンビ映画 だけど、チョット 違うかな?
まずは エンタメ視点 での感想。
面白い( 珍しい? )のが 「 真菌 」 による 生肉食化( ゾンビ化 ) で、
ちゃんと 最後の展開にも 活かされていました。
( ちなみに 真菌は 「 真核生物 」、 細菌は 「 原核生物 」、ウィルス は 細胞をもちません )
序盤の 「 拘束された子供たち 」 の 授業風景の異様さ と、
利発な メラニー の描写や、
体臭を 防ぐための 「 ジェル 」 や、
メラニー の 噛みつき防止のための 「 透明マスク 」 も イイ感じ。
“ハングリーズ” の 基地襲撃の 混乱っぷりも まあまあ 臨場感が
あったし、 ( かなり マイルド だったけど… )
「 荒廃した町 」 の 描写も 雰囲気がありましたね。
中盤の 「 動かない ハングリーズ たち 」 を 縫うように進む場面は
緊張感が あり、途中までは 良かったけど、
“ハングリーズ” の 銃声への反応の チグハグさ が 興を削ぎ、
チョット残念。
その “ハングリーズ” の容貌は、“真菌が原因” らしく
「 カサカサ系 」で 物足りないかも。
( 個人的には 気にならず )
「 ゾンビ モノ 」、「 エンタメ 」 として 観ると、中盤以降は あまり 面白くないかも しれません。
なので 「 SF・ドラマ 」 として観るのがいいのかな?
あと、個人的には かなり 気になる点があり、
好きな 設定( オチ )なのに、少し モヤモヤ が残りました。
それでも 「 SF 」作品 として 面白かったです。
ここからは ほぼ ネタバレ。
一応 「 ゾンビ モノ 」 ですが、話としては 「 人類滅亡譚 」 で、
テーマ としては 「 人類も滅ぶ 」、「 適応できた 種 は生存する 」 で
しょうか。
( 実際は 真菌と “共生 している” 子供たち がいるので 滅んでは
いない…と思う )
終盤、メラニー が 「 胞子 」 を バラ蒔き ますが、
人類は “種を脅かす生物” なので 当然ですね~。
( 他の生物を 絶滅させてきた 人類 が、“絶滅する側” になっただけ
ですが… )
メラニー が、“いろいろな知識” を 知りたがったのも、
「 自分たちの 種 のため 」 でしょう。
結局、悪人っぽい描き方 だった、コールドウェル博士 の判断が
“人類にとって” 一番正しかった のですね。
( ワクチン を 作れたかは わからないが… )
あと、序盤は 「 閉じ込められていた 」 子供たち ですが、
結末で 「 閉じ込められている 」 のは ヘレン の方、
“立場が逆転” しています。
( 「 ハングリーズの惑星・征服 」 ってことですね~ )
この “立場の逆転( 変化 )” は、自然界の 「 生物の盛衰 」 の意味
だけではなく、
人間社会 での 「 価値観の 変化 」 や 「 国 や人々 の盛衰 」 の意味も 感じます。