サムは今、どこにいるのか?「 キル/オフ 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

「 キル/オフ 」 (仏・2016)

不条理サスペンス。

 

原題は 『  SAM WAS HERE 』“サムは ここにいた” )。

 

ヤル気の無い 邦題だな~。

 

 

 

荒涼とした 砂漠地帯の カルフォルニアで、営業回りを している

サム

しかし 人の気配はなく、娘の誕生日が 近いため、

妻に 電話を 掛けるも 繋がらず。

 

ラジオ から流れる 番組、「 エディ の告白の時間 」 では リスナーから

「 少女誘拐事件 」 への 意見が寄せられていたが、

 

ある リスナーから、「 犯人がわかった 」 との情報が 流れ…。

 

 

 

店では 店員が居ない(?)のに ラジオが 流れていたり、

モーテルの ドアの 1つが “チェーンで開かなく” されていたり、

隣の部屋の 穴から その部屋を 覘くと “人形” が あったり…

 

と、不穏で 奇妙な 描写が 楽しく、

 

特に 序盤から 空で 光っている 「 赤い星 」(?)が 不気味、不吉で、時々 意味深に 映る( フラッシュバック する )のも イイ感じ。

 

( 光は 徐々に大きくなる・・・が、最後には 消える? )

 

 

あと、サム の ポケベル への “誹謗中傷” や、

”顔の被り物” をして 襲いかかってくる人、

 

エディ から 住民への 「 通達 」 など、謎を深める 設定、描写も 好きですね~。

 

終盤の 「 オープンリール 」 を使った ケレン味ある 演出も

雰囲気が ありました。

 

 

それと、かなり 低予算だと思いますが、荒涼とした場面の 画作りが

上手く、

背景も 結構 キレイで、安っぽさを 感じませんし、

 

ほどほどの エンタメ性 と 緊張感を 持った演出も 良かったです。

 

 

結末を 迎えても 答えが ハッキリと 明示 されませんが、

 

サム がこうなった 原因は なんとなく推察は できるので、そんなに

モヤモヤは しないと思います・・・多分。

 

 

ホラー 要素は あまり無い ので、それを 期待すると つまらないかも。

 

個人的には 「 不条理・サスペンス 」、「 雰囲気 映画 」 として

かなり 面白かったですね。

 

上映時間が 76分 と短いのも 好印象。

 

「 不条理モノ 」 が 好きなら 楽しめるかな?