今月は 4冊。
まずは ミステリー 2冊。
「 夕陽はかえる 」 霞流一
アクション・ミステリー 作品。
霞流一 作品は 『 落日のコンドル 』 が 結構 面白かった( 騙された )ので、
似た感じの 作品を 選んでみました。
「 影(えい)ジェント 」( 殺し屋 ) の “カエル” が 殺された。
“カエル” の息子 から 真相解明を 依頼された、
同じく 「 影ジェント 」の 瀬見塚 は調査を 開始するが、
“カエル” が 亡くなったことで 宙に浮いた案件を 巡り、
「 影ジェント 」 たち の争いも 勃発する。
“カエル” の死体の状況から、「 かなりの バカ・トリック 」 の予感 が
して 不安に…。
しかし 中盤に 普通の?“密室殺人” が起こり、チョット 安心しました。
殺し屋たち が多数出て、戦闘場面も 多いのですが、
キャラ や 戦い は マンガチックです。
殺し屋の武器も 「 表の職業 」 で使う道具を 変形、組み立てたり と、
昭和の アクション漫画 のようです。
そんな 殺し屋同士の 戦いに、
映画 『 殺しの烙印 』( 鈴木清順 監督 )を 思い出しましたが、
“あとがき” を読むと 著者の好きな作品 のようですね。
ミステリー としては “カエル殺人” は 「 方法 」 より、「 犯人 」 が
一捻りあり 意外で 良かったですね。
( 「 方法 」 は かなり トンデモ でした…)
“密室殺人” の方は
マンガチック な設定 を活かした 「 トンデモ・トリック 」 で、個人的には かなり 好きです。
でも、もう少し 伏線が ほしかったな~。
世界観も 好き嫌い がはっきり分かれそうです。
トンデモ系・トリック が 好きなら 楽しめるかな。
「 モザイク事件帳 」 小林泰三
ミステリー 短編集。
前に 読んだ 『 記憶破断者 』 に出ていた 人物が 気になっていたので読んでみました。
全7編 あり、それぞれ タイトルの後に ミステリーの “ジャンル” が示されています。
『 大きな森の小さな密室 』 ――― 犯人当て
『 記憶破断者 』 の 徳さん が登場する、
シンプルな 密室殺人 で、クイズ感覚で 楽しめました。
『 氷橋 』 ――― 倒叙ミステリ
ひと手間かけた トリックは 良かったのですが、
あっさり と 犯人が “罠” に ハマり、物足りなさも ありました。
でも トリックが 完璧だった という事でも あるのかな?
犯人に 話を聞きに来た 弁護士に イライラ & 楽しくもありました。
興味深かったのは 「 SPring-8 」 という 大型放射線施設 で、
弁護士の ハッタリ だと思っていましたが 施設自体は 実在するんですね。
強力な “Ⅹ線” で 成分分析が 出来るようです。
『 自らの伝言 』 ――― 安楽椅子探偵
ミステリー としては 普通でしたが、“馬鹿嫌い” の 新藤 礼都(れつ) が痛快でしたね。
『 氷橋 』 の 弁護士 も 後半 ちょっとだけ登場。
『 更新世の殺人 』 ――― バカミス
発掘現場で 見つかった 150万年前 “更新世”( 地質時代の区分 )
の死体は とても新鮮だった・・・という、バカ・ミステリー。
探偵Σ(シグマ)と “わたし” と、警部 の会話に 脱力しっぱなし…。
でも、さらに 斜め上を行く くだらない トリック(?) は かなり好き!
『 正直者の逆説 』 ――― ??ミステリ
初めに、
「 犯人以外の 人物は 決して故意に 嘘を吐くことはない 」
と明言していて、
終盤は それを 踏まえての “質問” による 「 犯人当て 」 の展開に。
でも 犯人が判明しても よくわからなからず、
解説サイト を読んで なんとなくは わかりました。
別荘に 着くまでの ドタバタ・コメディ も 楽しめましたが、
チョット長いですね。
『 遺体の代弁者 』 ――― SFミステリ
『 記憶破断者 』 の主人公 で、“前向性健忘” の 田村二吉 が、
「 被害者の 最後の記憶 」 を 証言するため、“被害者の海馬” を
移植される 話です。
その 「 記憶 」 から導き出した 犯人当て の ロジック が とても 良く
出来ていて、
さらに もう一つ “仕掛け” があり、ブラックな オチ も好みで
1番 面白かったです。
『 路上に放置されたパン屑の研究 』 ――― 日常の謎
“前向性健忘” の 田村二吉 と 徳さん が 「 パン屑 」 の謎に迫る話
ですが、
謎自体は すぐわかるので、2人の 掛け合いを 楽しむ作品かな?
『 記憶破断者 』 に出ていた もう1人の 人物が出ておらず、それが
気になるし、
作品世界が 繋がっているので、他の短編も 興味が湧きました。