「 恐怖分子 」 (台湾 / 香港・1986)
エドワード・ヤン 監督の 人間( 夫婦 )ドラマ。
スランプの小説家 と その夫で 医師の男、カメラマン志望?の青年、
不良娘 の 群像劇。
イーフェン 役、コラ・ミャオ。
リーチョン 役、リー・リーチュン。
締め切り 間近 なのに 書くことが無い 小説家の イーフェン。
家にこもる 変化のない日々で ネタ切れ。
そんな時、元カレ・シェン に仕事に誘われ、後日 彼と 関係を
持ってしまうんですね。
夫・リーチョン は 「 課長ポスト 」 に就くため、
“同僚を 陥れる” ヒドイ奴 ですが それは 妻のためと わかります。
妻・イーフェン は 夫が 無関心 だと 言っていたけど、妻への想いは
あったんだよな~。
そう、今作も 「 伝わらない想い 」、「 気持ちのすれ違い 」 が テーマ ですね。
その後 イーフェン は、
不良娘・シューアン の イタズラ電話 で感じた “夫への不信” を
アイデアに、小説を 書き上げるのですが、
上記のように イーフェン の方が 不倫してるんだよな~。
あと、小説を 書くために、夫に 連絡せず 数日家を 出ていて、
( 夫は 知り合いの刑事 と 捜しまわった )
その事から イーフェン に “自己中心さ” を 強く 感じるな~と 思っていたら、
小説を 書き上げた イーフェン は 夫に
「 部屋を 借りたので 別居して 」、
「 小説家を 諦め、新たな仕事にも 就いた 」 と、唐突に 言うんですね。
イーフェン にとって、「 結婚した 」 のも 「 別れる 」 のも、
「 新しく 始めるため 」 でしかないようで、
自分で 小説家を 選んだのに 「 変化の無い日々だ 」 と、夫を 責めてもいて、
( 小説に のめり込んだのには “悲しい理由” があるけど… )
その 他者への気持ちを まったく 考慮しない 言動に 恐怖すら 覚えます。
( 唐突に 訪れる “理不尽” は 恐怖なのだ )
この 告白(?)場面、
イーフェン の正面を映し、長め( 約3分 )の 1カットで 撮っていて、
( 夫にとって )理不尽さ 倍増の 名場面。
しかも イーフェン は 書き上げた 小説が 賞をもらい、小説家に
カムバック し、
元カレ・シェン と よりを戻し、と 順調。 ( シェン は アゲチン だった!)
それに比べ リーチョン は、「 妻を失い 」、
最後には 「 課長ポスト 」 も年下( 部下?)に 取られ、惨め…。
そんな リーチョン が、妻の気持ち を “間接的?” に知った時の
セリフ、
「 言ってくれなきゃ わからないじゃないか… 」
が、虚しく 胸に 響きます。
E・ヤン 監督 3作品を 観て
今作も、 「 終盤、誰か1人は 死ぬな 」 と 予想し 胸を躍らせて 観ていたのですが、その通りの 展開に。
しかし、まさかの ○○オチ! しかも 長い!
そして ラスト・カット、イーフェン に ○○○ が!?
と、かなり 皮肉で 意地悪な 結末で、逆に すがすがしい 気持ちになりますね。
前半は そんなに ノレませんでしたが、 中盤以降は 面白く、
個人的には ホラー要素も 感じ、結構 楽しめました。