「 ON AIR 殺人ライブ 」 (独・2013)
サスペンス・ホラー作品。
似た タイトル で 『 ON AIR オンエア 脳・内・感・染 』(カナダ・08) が ありますが、
そっちは 「 ゾンビ モノ 」 のようです。
妻と 娘を 持つ DJ の ドックロック が 自宅で 放送する
海賊・ラジオ番組 「 ナイトホーク 」。
今夜の 話題は 町を騒がせている 殺人鬼 “ナイトスラッシャー” に
ついてだった。
そんな中 番組に 「 女を殺すのを止めてみろ 」 と
“ナイトスラッシャー” から 電話が 掛かってきて…。
DJ・ドックロック と 殺人鬼・“ナイトスラッシャー” ( 以下 犯人 )の
息詰まる 心理戦・・・にはならず、
“コイントス” で 女性の生死を 決めたり、
“なぞなぞ” を 出されたり、
“「 秘密 」 を告白しろ” と 言われたり、犯人に 振り回されます。
この ドックロック が 精神的に 徐々に追い詰められる過程は
息苦しくて 悪くないですね。
これだけ だと 単調、ネタ切れ になりそうですが、
「 警官・ブリックス が 放置されている車 を 調べに行くと・・・」 という、もう一つの 展開があり 一本調子ではありません。
そして、その車 が 「 ブリックス の娘 の車 」 なのも、また 違った
緊迫感 を出してもいます。
放送中に 犯人から電話がくる 設定の サスペンスは 珍しくないですが、
この “警官・ブリックスのパート” を 入れることで 独自性を 出していて、
「 拉致された 被害女性は 誰か 」 の ミステリー要素 も 加わっています。
なので、後半に 差し掛かる までは 緊張感を 上手く 持続させています。
でも 後半に、かなり大きい 「 ツッコミ所 」 があり、今までの 緊迫感が
失われ、かなり 冷めます…。
( 整合性 より インパクト を重視したのかな )
しかし その後の
“ホラーらしい展開” や “被害女性の正体” ( 2段階なのが ニクイ ) で
( 個人的には )盛り返します。
その ホラー展開 では、“ドア越し 拘束” & “ノコギリ・刀 責め” 場面が
スリリング で良かったですね~。
なぜ “盛り返したか” を 考えると、「 細かい伏線の多さ 」 や、
「 警官のパート 」 の展開 ( ハッタリ 含む ) が 上手くいったから だと思いますね。
( 簡単に いえば “好み” だったからです )
ただ、この 「 警官のパート 」 は、オチ にはあまり 作用しません。
なぜなら “犯人の計画” が 上手く いかなかったから。 ( 多分 )
そして、その “犯人の計画” は 最後のオチ を見ないと 思い至らないんですね。
そんな 脚本 にしたのも、最後のオチ の衝撃を 強めるためかな?
犯人が 前半に あっさり “覆面を取り” 「 え~ 」 と思いましたが、
ちゃんと 意味があったしね。 時々 被っていたけど。
( 冒頭の 犯行場面 でも 素顔。 あの 覆面は… )
演出と 展開も “サスペンス の ケレン味” たっぷりの 大仰さ で、
個人的には かなり 楽しかったです。
情報量が多く、そのおかげで 「 細かい設定 」 も 伏線として 効果的に 作用していたし、
最後の 逆転( オチ ) の演出も キレ がありました。
カメラワーク、編集も 単調に ならないようにしていたのも 好印象 で、
鏡を使った 演出が ベタだけど 良かったですね。
ただ、ビックリ場面の音が デカイのは イヤだったな…。
直接的な 残酷描写は 少な目。
ですが 「 軽めな 残酷 ?」 は あるので 中途半端な感じ を 受けるかも。
ケレン味 ある演出 と 構成、 伏線の多さが とても楽しく、
個人的には 満足度が高い 作品でした。
でも、レビュー評価は 低いので 楽しめる人は 少ないのかも…。
ミステリー要素 のある ホラーが 好きなら 楽しめるかな~?
ここから オチ が気になる人向けの 簡素な ネタバレ。
( それでも 長い… )
“ナイトスラッシャー”( 以下 犯人 ) に 拉致されたのは
警官・ブリックス の娘、タラ。
タラ は DJ・ドックロック ( 以下 ドック ) の 隣の家 に住んでいて、
自宅・ラジオ放送中、その ドックの家 で 監禁・拘束 されていました。
( 犯人もいる )
ドック は ラジオ での 「 秘密の告白 」 で、
「 隣家で レイプされる タラ を自宅から見たが 何もしなかった 」 と
打ち明ける のですが、
本当は タラ を 襲ったのは “覆面を被った ドック ”。
( エンドクレジット が 少し流れた後 明かされる )
ドックの家 で 隣家のレイプ を 目撃したのは 犯人。
犯人は 死体を 繋ぎ合わせた “俺の嫁”( ドレスが あったので 多分 ) を作っていて、
“ドックの娘 の頭” を “頭部” にする目的で 娘・ニール と 仲良くなっていて、
その時も ドックの家 にいました。
犯人は “怪物なのに 普通に暮らす” ドック が気に入らず、
あんな “ゲーム” を やったと思われます。
犯人の 計画としては、
ドック に 「 タラ レイプ 」 を告白させ、誘導して おびき寄せた
ブリックス に ドック を 射殺させようとした と 推察できます。
しかし ドック は 「 目撃した 」 と ウソ をついたので 失敗。
結局 犯人は 駆け付けた ブリックス に捕まりますが、
逮捕も 計画通り で、逃走。
ちなみに “覆面” は ニール が ハロウィンの仮装で 使った物。
ドック は 「 娘の仮装衣装 」 で 女性を襲った、クソ野郎 でした。