「 ドリル・マーダーズ 美女猟奇殺人事件 」
(ノルウェー・2010)
低予算・ホラー 作品。
ジョギング中の ヨハナ は、オレンジ作業服の男( 以下、作業服男 ) に襲われ、
頭に ドリルで 穴を開けられ 殺される(?)。
アスケスタッド 警部が 捜査を開始するが、
死んだと思われていた ヨハナ は 死体袋の中で 起き上がり、
自宅へ帰る。
そんな ヨハナ が黒い液体を 嘔吐したため、父・モルテン が救急車を 呼び、ヨハナ は病院へ運ばれる…。
個人的には 話や 雰囲気が 凄く 好きな 作品ですね。
なので かなり 贔屓目 に書きます。
初めに 書いておくと この作品、
「 ドンデン返し 」は ありませんし、
「 驚愕の結末 」 でもないし( 多分 )、
「 見所 」 も ありません…。 ( 個人的には ありますが… )
タイトル から 「 殺人鬼モノ 」 と 思いましたが、チョット( かなり?)違いました。
雰囲気としては、70年代の ホラー、 SF・サスペンス に近いかな?
画的に 派手な描写 は ほとんどなく、「 ドリル 描写 」 は
かなり 抑え目だし、血の量も ほどほど。
蘇る死体( ゾンビ )?も、顔が 黒く汚れているだけ だし、
嘔吐も 「 黒い液体 」( 墨汁みたい ) と 地味。
しかし、作業服男 の 「 動機 」 や、
襲った 女性たち の 脳に 「 何か 」 を 注入していたりと 「 謎 」 が気になるし、
犯人 を捜すため、1人で捜査する モルテン の 孤軍奮闘ぶり や、
「 増え続ける 被害者 」、「 進まぬ捜査 」の報道 ( 画はありません…)も 不穏を 醸し出していて、
“個人的には” 気分が高まります。
なにより、構図、カメラワーク が しっかりしていて、何気ない場面でも
そんなに 退屈しません。
殺人場面の演出も、
2人目の 被害者 が ドリルで 頭に穴を 開けられる場面 では、
ドリル の振動 を “被害者の視点” で 描写していて かなり 不快な感じだし、
その後、その “視点” で 謎の人物 の足が見える 演出も上手いです。
3人目の 被害者の 殺害場面 では、
「 低俗 ホラー 」 のような “いかがわしさ” が漂っていて、
「ホラー好き 」( というか 私だけか? )の 心を 妙に くすぐる描写で
楽しかったりします。 ( ショボイ画 が 味わい深い )
全体的に 地味な感じ ですが、 中盤から、“話自体は” 規模が
大きく なるし、
後半の 古い感じの 恐怖演出も、イイ雰囲気。
役に 立たない 警部 の顛末も 笑えますし、
作業服男たち の 「 ドリル 談笑 」 は 微笑ましい。
その後も 70年代の 「 侵略モノ 」 を 彷彿とさせる 展開で 懐かしく、
結構 スリリング です・・・多分。
終盤では 明るい ピアノ曲が 控えめに 流れていて、
“惨状” との ミスマッチが 異常さを 際立たせて いましたね。
( よくある手法 ですが、好みです )
男性 と 女性で “方法” が 違う?のも 結構 意味深だし、
結末も スッキリ ( ハッキリ ) せず、不穏で良いですね~。
あと 深読みすると、 ノルウェー の “油田依存(?)”、“環境問題” の
提起でも あるのかな?
一応、いくつかの ホラー映画祭で 賞を取っている ようですが、
だからといって 面白いとは限らないし、
実際 レビューの評価は 低いので、かなり ススメ辛い 作品です。
古い ホラー、SF・サスペンス の 雰囲気が 好きなら 楽しめるかも?