「 スネーク・アイズ 」 ( 米・1998 )
ブライアン・デ・パルマ 監督の サスペンス作品。
ボクシングの タイトルマッチが 行われている アリーナで、
試合中 国防長官 が 狙撃される。
観戦していた 悪徳刑事・リック は、
警護に付いていた 親友・ダン中佐 を守るため、事件を捜査するが…。
リック 役、ニコラス・ケイジ。
ダン 役、ゲイリー・シニーズ。
ジュリア 役、カーラ・グギーノ。
この作品は 劇場で観てます。
今回で 3回目( 多分 )の鑑賞。
話としては 意外な展開に なったりせず、結構 平凡 なんだよな~。
でも、OP の10分越えの 「 長回し 」 は、カメラが 移動しまくるし、
喋りまくる 主人公・リック が かなり楽しく、
その 軽薄で 調子のイイ リック を、
N・ケイジ が テンション高く 楽しそうに 演じているのも 面白いですね。
タイトルに “目” がある様(?)に “視点” の映画で、
複数の視点で 立体的 になる 事件の構図 が、
デ・パルマ らしい タッチで 描かれています。
( “スネーク・アイズ” は 賭博用語で “ゾロ目” の意味 らしいけど )
中盤の 各部屋を “上から覘く ような” カット や、
“長回し・エンドロール” も 無駄に 楽しいですね。
冒頭は 外にいる レポーター と、嵐 を映す 「 モニター画面 」
から始まり、
そのまま続く 「 長回し 」は、主観視点では ないけど、
リック が見ていた 光景です。 ( 基本の視点 )
ボクサー・タイラー の 主観視点は、
彼の 悪事に加担する 動機 と 苛立ち を説明していたし、
( 試合時の 対戦相手の おちょくりは 毎回 ムカつく )
ダン中佐 の 主観視点では、
怪しい “赤毛の女” との やり取り と 追跡 が描かれ、
一応 ミスリード ( 主観視点のウソ ) にも なっていましたね。
個人的に 面白かったのが、
狙撃時に 長官 と話をしていた “ブロンドの女”( ジュリア )の場面で、
彼女は 狙撃前 は普通の視点 ですが、
狙撃後 は 酷い近視 で ボケて見える視点 で、それが サスペンスに
活かされています。
凝っている(?)のが、 狙撃後、“メガネ を失った” ジュリア が、
トイレ から出た後、
画面が 軽く “ソフト・フォーカス” されているんですね。
ジュリア の 酷い近視 を、それとなく 強調したかったのかな~。
ちなみに 後半、リック と2人で 話す場面でも、軽く “ソフト・フォーカス” していました。
その 2人の会話の場面。
親友・ダン の裏切りを、リック が混乱しつつ 否定する、
“お前は別人と見間違えた” ~ “そんなことは 無い!” と、
一人ボケ・ツッコミ するのが 笑えて、悲しい 名場面ですね。
ここから リック の 心情や葛藤 が ドラマッチック に演出され、
「 親友に 利用された 」 のを確信し 衝撃 を受け、
「 ワイロの誘惑 」 があったが、血が付いた 紙幣 を見て 我に返ったり、( 汚れた金、暴力・死 のイメージ かな? )
「 ボコボコ にされても 」 ジュリア の居場所を吐かない、と
悪徳刑事 だけど “最後の矜持” だけは 失わない姿勢に グッときますね~。
最後は、
賭けに “勝った” と思っていた ダン が、運に見放され “負け”、
運よく “勝った” リック も、今までの自業自得で ついに “負け”、
全てを失います。
( “勝ち続ける” ことが出来なかったのだ )
最後の展開 ( リック の勝ち ) が “都合良すぎ” だけど、
リック ( もしくは ジュリア )が 「 幸運を引き寄せた 」 のだから、
これで 良いんですね。
でも 黒幕 は “逃げ切る” 苦い結末で、
エンドロール の 人身御供 な 「 人柱 」 と、
サイコロ の負けの目 「 1 」 を連想させる? 「 赤い宝石 」 に
無力感 と モヤモヤ を覚えます。
( 黒幕も いつか “負ける” かもしれませんが …)
でも 流れる ED曲、
メレディス・ブルックス 『 Sin City 』 が、
個人的に かなり イイ曲 なので、 そんな モヤモヤ を 吹き飛ばし
ますが。
( 曲は ネットにありました )
初めに 書いたように、話( サスペンス )としては 平凡ですが、
N・ケイジ の 熱演 と、映像の構成 は楽しい作品でした。