社会派?SF・サスペンス、 ホラー・ミステリー、 映画化作品 の3冊。
「 R帝国 」 中山文則
R帝国は、表向き 民主主義国家だが、“党” の独裁政権だ。
矢崎 が目を覚ますと、自国の R帝国と B国の 戦争が始まっていた。
さらに R帝国は、Y宗国 の襲撃を 受ける。
野党秘書の 栗原 は、“L” という組織 の接触を 受けるが…。
色々な 社会的 不安要素 を 多く盛り込んだ 作品…かな。
“石油目的” の戦争は、原発が 大量にある設定 だから、かなり
無理が ありますね。
そこは “ウラン目的” にしてほしかったな。
資源目的の 戦争は、最近観た、
『 シークレット・レンズ 』( 82年 S・コネリー主演 )
の ラスト( 自国の危機を 煽って 侵攻 ) を思い出しました。
あと、人は “騙されたくない” 生き物なんだな~とも。
“疑わなければ”、騙される事はなく、傷つく事も ないんだよな~。
面白かったのは、AI 搭載の 携帯電話、HP ( ヒューマン・フォン )。
この HP が、HP同士で 勝手に やり取りする( ネットワーク を作る )設定が、SF的で 良かったけど、
HP に “虐待” や、 “性的な行為” をする人が いるのが 特に良かったですね。
( 話には関係しないけど )
その HP は、後半の展開に 上手く 活かされて いましたが、
全体の 科学技術 としては 浮いているような・・・。
( HP だけの話が 読みたいな~ )
あと、巨大な 歩行ロボ も、バカバカしくて 好きです。
個人的には、ノンフィクション要素 は いらなかったかな。
無くても メッセージ性 は 十分伝わると思いました。
その分、他の描写を 深く描いて ほしかったです。
ちょっと 詰め込み過ぎな感じ を受けました。
でも 作者らしい、人間の どうしようもなさ の描写は やっぱり良かったです。
「電気人間の虞(おそれ)」 詠坂雄二
ホラー・ミステリー 作品。
『 語ると 表れ、 思考を 読み、 電気で 人を殺す 』
ある地域で 語られる 都市伝説 「 電気人間 」。
民俗学の 課題のため、「 電気人間 」 を調べていた 女性が、
“心不全” で 死亡する。
彼女と 関係を持っていた 高校生が、その死に 不審を抱くが・・・。
タイトル が “レトロ怪奇”、「 少年探偵団 」風で、イイですね。
“怪異” に惹かれる 少年 も出てきます。
その少年と、彼を 好きな 少女 のやり取りも 微笑ましいです。
高校生の 調査の動機も、 歪で 悶々としていて、良かったな~。
素人の捜査なので、地味ですが、怪奇な趣は 充分 ありました。
ホラー・ミステリー なので 結末が、
「 超自然 」か、「 人の犯罪 」 か、が気になりましたね。
どっちになるかは ネタバレ なんで言えませんが、私の予想通り でした。
( 某・有名?ホラー映画と 大体同じなので・・・ )
でも、フェア に書いていたと 思うので、本格ミステリー度 は 高いと思います。
( 大掛かりな 仕掛け が楽しい )
あと、“最後の2行” が くだらなくて 笑っちゃった。
( この作品は、“エピソード 0” なのだ )
好みの作品で 面白かったです。
「愚行録」 貫井徳郎
人間・ミステリー?
興味が無い 作品でしたが、映画化 されたので、読んでみようかと思いました。
タイトル通り “愚行” の話でしたね。
その “愚行” が人間らしくて 実に楽しい。
人は 他人の“愚行” 見て、 あざけり、さげすむ けど、
自身もまた、他者から そう思われているんだよな~。
そして “愚行” には、それに至る “背景” が 多かれ少なかれ
あるって事ですね。
構成は 関係者インタビュー と、妹 の語り で、「 “妹” は誰か 」 が、
ミステリー要素の 1つに なっていましたが、
「 映画 」 の方は、取り上げていた方の ブログ を読むと、
“妹” の謎 は 無いようで、当然 「 もう1人の ”誰か” 」 の謎も 無いようですね。
映画の キャストと 役を 調べてみると・・・、まさしく “愚行の人” じゃないですか~。
キャスティング 的には “正解” でしたね~。
気になるのは 妹 の描写ですが、どこまで 描いているのか・・・。
兄妹 の描き方が 浅いと、動機( 衝動 )や、2人の絆( 愛?)に
説得力が 出ないと思うけど…。
好みの作品では ありませんが、結構 楽しめました。