ポンジュノ監督作品【TOKYO ! シェイキング東京】 | べっぴん典ちゃんのブログ

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大ヒットした【パラサイト半地下の家族】のポン・ジュノ監督作品のレアな作品【TOKYO! シェイキング東京】を観ました。三人の監督のオムニバス映画の中の一作品です。







主演は、ポン・ジュノ監督を敬愛してやまない香川照之さん。



一軒家に住む 10年間、一歩も外に出ないという引きこもりの男性(香川照之さん)の物語。



消化に良いからと立って食事をするのが習慣。家の中は、まるで芸術ともいえるデザイン感覚で整然と綺麗に片付けられていた。



食事は、電話注文で配達される。月に一度の父親からの送金で暮らしている。



家の中に積み上げられた本を読破する日々。そして、引きこもり11年目になっていた。



週に一度.土曜日は、ピザ🍕の配達を頼んでいる。



普段は、人嫌いなので、配達員の顔など絶対に見ることは無い。




しかし、この日のピザの女性配達員(蒼井優さん)の足元を何気にみるとガーターベルトをしていて、思わず無意識に視線を彼女の顔に移動させていた。




が、突然 唸るような地響きがしてきて、家が大きく揺れて、玄関先で彼女が気を失い倒れてしまう。




どうして良いのかわからず家の中をぐるぐる駆けずり回り、玄関先の彼女の元へ戻って来た。




倒れた腕にタトゥーらしきものがあり、何やら意味ありげな記号めいたボタンの箇所を押してみた。



ようやく、彼女の意識が戻り、押した?と聞かれた。



引きこもりの男は、それから2日間 茫然となり、何も手につかなくなる。



そして、もう一度、彼女会いたさにピザの注文電話をする。



しかし、配達に現れたのは、ピザ屋の店長だった。



店長の話によると、彼女は、バイトを辞めて、自宅に引きこもりになったとの事。




男は、彼女の自宅に行くために11年ぶりに外へ出た。




そして、久しぶりに見た東京だったが なんと、全ての人々が引きこもりになっていたという結末。




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なんとも笑えるような笑えないようなお話でした。



蒼井優さん演じるピザの配達員のガーターベルト姿に一瞬にしてスイッチが入り恋してしまうシーンが凄く単純明快で面白い。香川照之さんのその時の顔の表情がとても良かったです。




人嫌いという設定でしたが どうして引きこもりになったかという経緯は、何も描かれておりませんでしたが 人間関係のストレスで誰しも引きこもりになる可能性があります。



しかし、この主人公は、テレビには関心が無く、主に読書をして過ごしていて、其なりにこだわりを持って片付け上手であり、楽しそうでもあるなぁ!と思いました。




嫌な上司と毎日嫌でも顔を付き合わせて、イエスマンよろしく、御上手のひとつも言えないタイプの性格の人は、此れからは自宅でのテレワークでも良い世の中になっていくと生きやすいですね。



多様な暮らし、多様な仕事のやり方、多様な人間関係、嫌な事は、本人にじかに嫌といえる人は、強い。



話がそれましたが(いつもですが)ポンジュノ監督は、本当に人間を視る視点が面白い監督です。




【母なる証明】も良かったです。