ベンゾバディで、レディガガで検索して出てきた記事。
線維筋痛症で苦しむレディガガの服薬歴や現在の治療法など出てくるかな~と思ったけどさすがにそれはない
でもいい記事でてきたので翻訳するで〜
(ポチ頼むで
でっ、
その前に、予習してほしいんだ。
ずっと前から読者でいてくれてる人たちは読んだことある、神経解剖学修士号でベンゾ障害になったParkerの投稿。
Parkerの略歴
略歴:大学の修士課程で神経解剖学と生理学を学び、speech-language pathology修士号を獲得したベンゾ離脱当事者
服薬歴:分娩後不眠症でクロノピン(クロナゼパム、リボトリール、ランドセン)0.5mgを処方され2年間服用。2011年10月3日に一気断薬。断薬後12ヶ月間レメロン(ミルタザピン、リフレックス)を服薬してある程度回復。その後書かれた投稿。
Parkerの投稿内容とかなり関連性があるので、その要点部分だけ載せます。
ポイントは「GABA」と「グルタミン酸」!
前半はこちら
ー What is happening in your brain? (脳の中で何が起きているか?) 後半
10月3日, 2012年投稿 by ハンドルネームParker
「さて、そのカオスの中で何が起きているか、脳のどの部分がどんな離脱症状をもたらしているのか。
まだ十分な研究がなされていないので、私は研究に基づいてこれから述べることを「知る」ことができません。
でもわたし自身の神経解剖学の研究と、それこそわたし自身のベンゾ離脱症状の経験。これらに基づいて、波のような離脱症状の間にいったい自分の脳の中で何が起きているか、分析を試みました。
思い出してほしいのですが、わたしはよく放射線レポートを見て、患者の脳の障害と現状を見積もっていました。
このプロセスと非常に似ているのです。
放射線レポートの代わりに、わたしは自分の症状を体感で感じ脳の障害部分を推測することができる…
ある意味、より正確です。
では脳構造とその機能を最初に列挙して説明していきましょう。これは、離脱症状が起きたときに脳内で何が起きているのかを理解するのに役立ちます。
脳構造について
-扁桃体(amygdala)-
これは脳の恐怖を司るコントロールセンターです。脳内の中心にある小さなパーツ。恐れは保護的でとても重要な感情です、それはあなたに何か危険が迫ったときにその危険を評価し行動に移すためのトリガーです。たとえば狂犬があなたを追いかけているときなど。
ただ、何ヶ月も恐怖を感じ続けていると、そこからのリカバリーは難しいことになります!
それでもなお、恐怖はあなたの心の問題ではなく、脳です。扁桃体の中でグルタミン酸が働きすぎていてGABAが足りないという状態です。あなたの周りに本当に危険がなければ、恐怖コントロールセンターである扁桃体は、恐怖感情を解き放つでしょう。
生理学的な状況ではこうなるのが普通です。
恐怖を感じるのが普通って、、なにかひどくない?
そうですね笑
でも本当にこれは脳構造の働きなんです。
広場恐怖症も水恐怖症も他のあらゆる恐怖も脳構造から説明できます。
たとえばあなたは“月”に対して恐れを抱いているわけではない、あなたは絶え間なくただただ恐怖を感じているだけなんです。
なぜなら恐怖コントロールセンターである扁桃体が再構築途中にあるから。
グルタミン酸受容体は剪定され縮小されている最中です。GABA受容体は成長させている最中です。
恐怖はしばらく続くでしょうが、減衰し、もとの正常な状態に戻るはずです。
最終的には脳は正常に機能するようになるでしょう。
-海馬(Hippocampus)-
これは脳の“記憶コントロールセンター”です。
古い記憶と感情を結びつけます。
扁桃体で起きていることと同じことがやっぱり海馬でも起きています。グルタミン酸優位でGABA劣位の状態です。
あなたは過去人生のあらゆる出来事から“侵略的な”記憶を呼び起こします。それらは残酷だったり邪悪だったり…。ただそれらはあなたを傷つけるわけではありません。
脳内でなにが起きているかを知り、それに対し客観視できればノーマルな現象と理解できるでしょう。
出現したり引っ込んだり、波のような症状。とても厄介ですが脳が回復すればもとの状態に戻ります。
-視床下部(Hypothalamus)-
これは体温調節を担う構造体です。
離脱の初期、わたしの体温は35℃まで下がりました!そして3時間後、もとに戻るのです…
わたしは文字通り、ベッドで恐怖に震えながら何時間も寝たきりになっていました。これは視床下部の観点だけで説明するには複雑なんですが、わたしは図を描いてこのプロセスが起きる過程を描写することができました。
それ以降、それほど怖くはなくなりました。
-前頭葉(Frontal Lobe)-
これはご存知でしょう。頭蓋骨の内側、前面にある部分ですね。計画をたてたり決定を下したりすることをコントールしています。
感情を適切なレベルにまで抑制することもします。
たとえば、具材を取り出してサンドイッチを作る際に前頭葉が働きが必要となります。
わたしが担当した脳障害患者の方で、サンドイッチの作り方を詳しく話せるものの、実際に台所で具材の前に立つとどうしていいかわからず突っ立ったまま、という患者さんを何人も診たことがあります。
彼らは考えを行動に具現化できないのです!(アム注:認知障害のことです)
つまり前頭葉損傷です。
誰かに作り方を教えることができる。しかし自分ではそれを実行できない (cannot initiate doing it)!
おわかりのとおり、これも治療と時間で回復します。私たちもおなじ。時間をかけて回復します。
わたしに関して言えば、四ヶ月もの間、こどものおもちゃの片付けができませんでした。どこから手を付ければいいかもわからず、文字どおり不可能だったのです。これにもやはり理由は同じと思います。
前頭葉にGABAがなく、グルタミン酸でいっぱい。考えを具現化するのには興奮しすぎているのです。
でも今は違います。たった今この原稿をチェックできている
落ち着き払ってやれている。
はい、もとに戻るのです。
-後頭葉(Occipital Lobe)-
これは脳の“視覚コントロールセンター”です。
頭蓋骨の後ろ側にあります。
回復の途上で、わたしの神経はこの部分で狂ってしまっていました。後頭葉の損傷によりすべてが眩しすぎるのでした。(アム注:視覚過敏のことです)
間違いなく“そこにないものが見えて”いました。視界が破壊されていて、歪んでいる。色はまったくありません。明るさの調整もできません。視覚に関する離脱症状だけで100の症状を挙げることができます!
-前庭系(Vestibular System)-
これは、耳の半円形の管の系であり、空間でのバランス感覚をコントールします。
この部分が一時的に損傷すると、目眩を感じます。
朝起きると、『オーマイガー、目眩を感じるわ、なんだか惨劇の館にいるみたい』と思ったものです。
時間がたつにつれ、前庭システムと視覚システムがお互いに連携して、それらが“学習する”ようになっていきました。
いまにいたり片方の目は正常に機能し、もう片方はすこーし傾いているように見えます。しかし目、それ自体が物事を見ているわけではありません。まだ回復途中の前庭システムが目から入ってくる信号を脳に“やや左に傾けて”見せるようにしているのです。実際は傾いてません。
離脱症状ではこれもまた厄介ですが、前庭系の回復の印にすぎません。
-側頭葉(Temporal Lobe)-
これはあなたの両耳の近く、脳の両側にある部分です。聴覚情報が処理される場所です。音それ自体も含みますが、私たちが聞こえているモノの「意味」、話や言語、感情、その他いろいろ含まれます。
離脱症状の初期は、誰かがわたしに話しかけてくれても最初のフレーズが終わる頃には何を喋っていたのか理解できませんでした。わたしの聴覚処理は完全に狂っていました。誰かが話していることをリアルタイムで理解できず、ようやく追いつく頃には相手はもう別のトピックについて話しているのです!
また、ベッドに横たわっていたときに、ありはしないはずの騒音を聞いたこともあります。
おそらくこれは、確かになにか音がしているものの、わたしの側頭葉がGABA不足なのでその音を適切に“剪定”することができず、その音の意味がなんなのかを理解できず(冷蔵庫のファンであれトイレを流す音であれ)ありはしないはずの騒音、として認識してしまってるのだと思います。
グルタミン酸だらけの側頭葉はただただ騒音として感じていたというわけです。(アム注:聴覚過敏のことです)
したがって単にノイズを“処理する”かわりに、そのノイズにかんする妄想を放出していました。そして必ずそれは間違っていました。
では脳構造について学んだところで次に行きましょう…
ところで、なぜうつ症状と不安症状があるか?(アム注:睡眠障害も含みます)
とても複雑なんですけど、すべてのシステムは相互作用しています。と同時に、GABAとグルタミン酸が存在する身体のあらゆる場所で回復作業はつづいています。(そう、GABAとグルタミン酸は身体中に存在します。腸、胃、眼球、皮膚、足の先…神経が通ってない場所なんてありませんよね?)
私たちがベンゾを服用する前には感じていなかったことでありそして今感じているあらゆる苦痛症状は、回復プロセスにおけるフェアトレードなのですよ。
以上は神経生理学において何が起こっているのかを知るための、限られた情報です。非常に簡潔な説明であり、詳細に渡った記述ではありません。
そして、「脳のどの部分が影響を受けたか」よりも、より重要なポイントがあります。
わたしが本当に述べたいことは ― “離脱症状が再構築中の脳のどの部分に結びついているか”、それを知ればその状況下で離脱症状自体が良い兆候であることがわかり、安心できる、ということなんです。
侵襲的な記憶の遡上がないと、― それは恐ろしく、恐怖の混じったものになるでしょうが、― でもそれがないとあなたの記憶領域は回復しないのです。記憶領域とは海馬(hippocampus)です。
それが回復なのです。
そのように考えてみてください。
恐怖が沸き起こったら、こめかみを指でタップし、“わかる。いま海馬が回復中だ。オーケーオーケー”と呟いてみて。
もしこうしたことが起きてくれないと、つまるところ回復していないということです。
私たちがまだベンゾの錠剤を口に入れている間は、元の自然のバランスに戻るためには離脱症状は必然なんです。
(そう。あなたがゆっくりとしたテーパリングをしているならより小さな症状で回復していきます。一気断薬 ― 恥ずかしいことに私がしてしまったことですが ― の場合はより激しい症状で回復していきます)
というわけで、あなたが離脱症状を抱えている時は、それは回復が進んでいる証左でもあるのです。
巨大なビルの再構築が建設中なのです。
そしてすぐに、鉄骨フレームは以前より強靭に起立します、オフィス家具は新品になってあるべき場所におさまります、エレベーターは再びその本来の運用を始めるでしょう。
そしてオフィスワーカー達は再び、オイルを継ぎ足した機械のように機敏に働き始めます。
脳の再構築作業と戦おうとしないでください。それはすべて回復です。わたしたちに起きているすべてが治癒の証左であるのです。
この話がみなさんを、そしてみなさんの家族を勇気づけることを願っています。
Parker」
翻訳料プリーズ
『ベンゾの減薬は年単位で』
『ベンゾ依存は依存(addiction)ではなく薬剤性脳障害(Injury)』