大井町も色々と歩かせてもらっていますが、興味をそそる面白い街ではあるのが分かります・・・・東京のほぼど真ん中で、東海道線や京浜東北線の踏切があるんです。それも開いたり閉まったりで、見ていても退屈をしない町の風景があちらこちらに。
そんな山の手のようで、実は下町チックさが随所に残る宿場町的な楽しい街でもあるのです。この町に最も合っていそうなお好み焼き屋「田焼」に、一人ではとても入れないので相方と行ってきました。
ゴルフ練習後はこの生が昼でも欲しくなります・・・・この昼から、酒なのか食事なのか分からない昼なのです。
「豚入りミックス焼き」お好み焼きの名前ほど情緒が無くなって、分かりやすいのは他に例がないですね。その点、東京お好み焼きというのが流行っていた昭和の30年代初めは、いいネーミングがありました。
どう焼いても何となく同じ味に出来てしまう、料理といっていいのか単純な調理法、味の違いは殆どどうやってもないといえる。
鰹節をたっぷりと載せようが、マヨネーズでお絵かきしようが、なんとなく均一な味が庶民の食べ物というのかもしれない。皆同じであることを見出す、いかにも日本っぽい食の代表作なのかな。
二人で一枚のお好み焼き、ともう一つはというと、これも当然の如くにお決まりの「ミックス焼きそば」なのだ・・・・ただこれに至っては係りが来て作ってくれたが、どう作ってもそうは味に変わりはないような。
お好み焼き通に言わせると、粉に技あり、ソースに工夫ありと言っているようではあるが、どう考えても強烈なソース味に抗える繊細さは再現されない。これがお江戸共通の味となってバカ受けしている、だから世の中、仲間意識というか村社会で平和なのだろう。
東京には今を席巻している広島風と大阪風のお好み焼きがあるが、いつの間にかなくなってしまった東京風という江戸前のお好み焼きだ。一品一品の名前も洒落ていて、「黒ん坊」といってクレープ状の焼いた皮に餡子を丸めて食べるのが子供心に懐かしいしご馳走であった。
何気なくお好み焼きを頂くと懐かしさが邂逅する・・・・聴いているのか聞かないのか、相方はひたすら箸が進んで食欲は旺盛。こちらはダイエットと思って、ビールでお腹を満たしながらの騙し騙しの昼ごはんだった。
お江戸の昔はお好み焼きこそカフェだった。
もんじゃは子供の集会所・・・・今は何じゃらほい。