先生のありがたいお話 | われ思う ゆえに人生あり

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最近のニュース。

 

 

…………教員がなり手不足らしい。

 

 

 

昔は、「学校の先生」っていえば、子どもたちが将来なりたい職業の上位にきてた気がするんだけど。

 

 

 

何でも、教員志望者が増えるように給料や手当を手厚くする対策が検討されているそうで…………。

 

 

 

先日、教育の現場経験の長い知り合いの先生に話を聞いた。

 

 

まずは、政府の対策だそうだけど、給料や手当を増やしたところで問題はたいして解決しないそうで、そもそも教職が敬遠されるようになった理由は、「現場の忙しさ」と「仕事のやりにくさ」が主な理由らしい。

 

定時に出勤して定時に帰れる先生はまずいないとのこと。とくに帰りは20時、21時となることも多く、残業手当もないのにとりあえずの仕事が終わるまでは帰られない。

中学校や高校なんかだと、休みの日も部活動のお世話でこちらもほとんど金にならないボランティア仕事だそうで大変。

授業と授業の間の休憩時間や、昼休みなんかもとにかく授業の準備や事務仕事に追われてトイレに行くのがやっと。

昼休みなんか、いっしょに子どもたちと遊んだり、目を配っていないと、「親しみのない先生」と人気や評価が下がったり、子どもたちだけで過ごす時間に何事かが起きると責任問題。

 

仕事は、教室で勉強を教えるのが先生の仕事かといえばとんでもなくて、管理職や上司の意向に振り回されたり、保護者や最近では地域の声も相当なプレッシャーになったりするそうで…………。

年に1回実施される全国一斉学力テストの結果にピリピリして、教育委員会は管轄の学校のテストの結果が気になり、校長は全国や近隣の学校との比較で自分の学校のテスト結果が心配でたまらない。だから現場にしわ寄せがきて、本番のしばらく前から過去問なんかを空いている時間に子どもたちにさせてテスト慣れさせることも多いとか…………。

 

たしかに、同じ公務員でも、自治体職員や一般公務員とは異なり、学校の先生って職務中はもとよりプライベートタイムでもおかしなことやふざけたことはできないのが常で、下世話な話かもしれないが、書店で「エロ本コーナー」にいるだけであらぬ噂を立てられるかもしれないし、勤務先の周辺地域ではたとえ緊急事態でも立ちションなんかできませんよね。

 

 

そんな学校現場の不思議なところも伺ったけれど、

 

まず、同僚の批判をしないこと。隣のクラスの先生が子どもを厳しく怒っていても、「先生、それはだめですよ。」と意見する先生は少ないのだとか。他の先生の指導には口を出せない傾向があるのでしょうか。そんな雰囲気がいじめや体罰、教職員のパワハラなんかを生む一因かもしれません。

子どもは𠮟れても、同僚に注意はできない…………学校は閉鎖的な職場といえるかもしれません。

 

さらに意外なことも…………

免許をもたずに指導している先生もいるそうで。

 

えっ? どういうこと?

 

かと思ったら、普通クラスの指導ができずに特別支援クラスの担任に回されたり、所持している教員免許の教科以外の科目を指導するケースもあるのだとか。(そんな時は、教育委員会に申請して臨時の指導ができるように届け出る必要があるとのことですけど、親にしてみれば子どもの担任が教員免許もなかったなんて…………不安でしょうね)

 

 

 

とまあ、ネガティブな話ばかり聞いたもので、これを読むと「学校現場って大変だよね。」ってなりそうですけど、

こうしたマイナス面を補って余りある先生の仕事の魅力もあるんじゃないでしょうか。

 

 

「先生のありがたいお話」ではなく、「先生になりがたいお話」…………でした。