日本人の「内向き」は変わらないのかな? | ◆弁塾◆話し方で人生を変える!≪毎日更新塾長日記≫◆

◆弁塾◆話し方で人生を変える!≪毎日更新塾長日記≫◆

一級弁士養成塾塾長が
話し方で人生を変えるヒントを
余すことなく公開します!
(話し方/スピーチ/プレゼンテーション/恋愛/人間関係/社会問題/日本・アメリカ/塾長プライベート)

 

 

ニューヨークは人種の坩堝(melting pot)だと言われますが、中東のドーハやドバイ、そしてバンコクも多くの人種が集う街です。


中東滞在中に私がホテルで出会ったのはイギリス人とネパール人、ダイニングではインド人、ドライバーはフィリピン人、空港のグランドホステスはミャンマー人等々、みな自分の“持ち場”に関しては実に流暢に英語を使います。


故國弘正雄先生が生前、こんなことを私に語ってくれました。

“日本人は元来内向きだから、

海外に行って帰ってくるだけでも国益になるんだよ。

この意味がキミには分るかな?”

 

英語がデキないと自虐的に言う日本人は多い。でも彼らは実は何も困っていない(笑)。日本では内向きのままでも暮らしていくことができるわけで、国内でほとんどのことが“完結”できてしまうほど(日本は)豊かな国なのです。

 

それ故、外国に行く必要はない、外国で働く必要はない、命懸けで英語を勉強する必要もない、という考えに陥りやすい。このことが日本人の“内向き志向”に拍車をかけているのではないでしょうか。

 

今や世界の映像や出来事はテレビを通して気軽に見ることができる時代です。それだけに“内向き志向”に危機感を抱く人があまりにも少なすぎる。

 

“ソト(外)を知らずにウチ(内)が分かるはずはない”。

こう言い放ったのが森鴎外でした。
「日本回帰」ですね。


日本の“国際化”がすすむにつれて、日本人には、世界のことがますます見えなくなってなっているのではないか。そんな不安がよぎります。と同時に、日本国内のことまでますます見えなくなっているのだとすれば、それほど恐ろしいことはありません。居酒屋談義とはいえ、日本から出てソト(外)に触れたことがない人が“日本ほど素晴らしい国はない”と言い切ることに私は大いなる違和感を覚えてしまいます。

英語や英語のスピーチを教える立場にい続ける限り、私はこれまで以上に世界を歩きたいと考えています。それが日本の国益になるのだと信じて・・・。