“地位も名誉もお金も手に入れました。
でもスピーチだけは苦手なんです。
人並み以上、いや、それ以上の努力をしたつもりです。
それでもダメでした。
スピーチ以外のことであれば大概のことには自信があります。
でもスピーチだけはどうしても巧くならないんです。
これまで多くの学校で指導をしていただきました。
言われた通りの勉強を一生懸命したつもりです。
継続することの大切さも心得ているつもりです。
そして私は今63歳になってしまいました。
福澤先生、どうかよろしくお願いします。”
ある生徒さんのつぶやきです。
こういう切実な声には身が引き締まります。
“平凡な才能”に恵まれた私自身、かつては話し下手な少年でした。
そんな私が専門家としてスピーチの指導ができるのは、天賦の才能があるからではなく、スピーチ・コミュニケーションという学問を修めたからに他なりません。
大切なのは正しい方法で勉強をすることです。
この「学問」は米国で体系化されました。
専門書は英語で記されています(←重要)。
日本はスピーチやコミュニケーションの分野の研究が遅れています。
指導者の数も圧倒的に足りません。
日本人が自信を持って生きていくためには、この学問の大衆化が急務なのです。