未熟だからといって足が一歩前に出ない人、
その場に立ちすくむ人、
後ろを振り返る人がいます。
“私は未熟者だから云々”。
こう開き直らないほうがいい。
クセになって歩みを止めてしまうからです。
未熟さの最大の魅力。
それは成熟した人からすれば馬鹿げたように見える“愚”を正々堂々と冒すことができるということ。
未熟だからできないことよりも、未熟だからできることのほうが実は圧倒的に多い。
未熟な自分を卑下する必要はありません。
未熟であることに誇りを持ち前へ進む。
それでいい。
アナタから未熟さを取り去ったらいったい何が残るのか、真剣に考えてみてください。
未熟さはアナタの魅力であり、最大の武器なのです。
未熟さという希望の芽をどうか踏み潰さないでいただきたい。
アナタの人生に奇跡が起きるとすれば、それは未熟な自分を卑下することなく、未熟さと寄り添って日々を過ごしているときです。奇跡は突然やってきます。
未熟でなくなるとすべてのことが丸く収まるようになります。
これがどれほどの地獄か、なってみた人だけに分かることのようです。
アナタも私も知る必要のない世界です。
成熟した老紳士が海を見ながら呟きました。
“神様にお願いがあります。
私は成熟しきってしまいました。
地位も名誉も財力もすべて手に入れました。
叶うことなら、どうか、未熟な私に戻してください。
未熟な時代の私に時を巻き戻してください。
すべてを捨て去ってもかまいません”。