湯たんぽの起源は中国の唐の時代。当時は「湯婆子」や「湯婆」と呼ばれていました。「婆」とは「妻」を意味し、妻の代わりに抱いて寝ることからついた呼称です。「湯婆」で「たんぽ」と読みます。「たんぽ」では意味が通じないため日本ではもう一つ「湯」がついて「湯湯婆(ゆたんぽ)」と書くようになったのだとか。
日本へ伝わったのは室町時代頃とされています。江戸時代に一升とっくりを使ったのが今の湯湯婆の原型です。日光輪王寺には徳川綱吉が使用したという犬型の湯たんぽが伝わっています。寒い冬の季節には昔から欠かせない存在だったのですね。
湯たんぽはヒーターの類とは異なり皮膚が乾燥しません。喉を痛めずに済むため弁士には都合のよい暖房器具です。最近問題になっている電磁波とも無縁。ほかほかと自然な暖かさのある湯湯婆。お試しあれ。