糸魚川ジオパークの紹介293 加賀街道の昨今 能生小泊 | 糸魚川ジオパークのおじさんのブログ

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日本で最初に世界ジオパークに認定された糸魚川ジオパークの魅力や出来事などを紹介します。

 

 白山神社の尾山の麓の周りを越えると小泊地区に来ました。海岸の狭い浜にぎっしりと連なった集落。ここは以前は蟹屋さんの店が並び蟹屋横町でありました。

以前はこのカーブの付近が蟹屋が並んでいました。〇〇丸と言う船の名の店がひしめいていたものです。

下は能生漁港、競り場が海岸に繋がって見えます。

道の駅マリンドリームと蟹屋横町・鮮魚センター

マリンドリームの海岸側には多くの芸術作品オブジェが展示されています。

 

 現在の蟹屋はトンネル工事で排出された土砂で埋め立てられた海岸にマリンドリームと称する商業・観光施設が出来て賑わっています。

 道の駅としては平成5年に創設された最初の103駅のグループです。現在は全国に1,107ヶ所(2016.10月)になりました。

 

 能生漁港と隣接し糸魚川市での最大のお魚センターであり漁業基地でもあります。能生漁港は新潟県でも佐渡の両津港と共に漁港としては最大級の第三種漁港であります。

 

 蟹屋横町は昨年建て替え整備が進み新しくなりました。マリンドリーム本館の売店には市内でも最大級のお土産コーナーがあり、食堂やお休み広場やイベント会場などもあり楽しめるところになっています。

 

海岸から崖になっている小高い部分には、以前北陸線の線路がありました。レンガ壁の見える小泊トンネルは白山神社裏から尾山を貫いています。そしてフォッサマグナの堆積層からなる地帯に続きます。

 能生漁港の向かいの岡は、そのため地層が若く第三紀層の軟弱地盤の為地滑りを起こしやすい地帯です。昭和38年の3月には大地滑りがおきて、北陸線運行中の列車が海岸にまで押し出された災害がありました。

 

 

 

 

 その時の慰霊碑が地滑りをした岡にあります。↓

この碑と並んで親不知雪崩で犠牲になった除雪人夫の碑もあります。

(大正12年2月3日親不知雪崩犠牲者当地区の17名)の碑↓

 

 

 漁業の町・小泊地区は浦本地区と同様な地勢の為、両集落間では漁業権争いが江戸期から昭和中期までの長期に亘り続いていました。「かんざし鱈場の争い」と称します。

 その時のこの地区代表として幕府に直訴した「金子八左衛門」の碑が諏訪楫取神社の境内に見られます。

 

 蟹漁は資源保護の為、当地区(新潟県)では1・2月が禁漁期間です。また篭の目を粗くして、紅ズワイガニの雌蟹(小型です)が逃げれるような工夫があります。ですから捕獲されるのは雄の紅ズワイ蟹が殆どです。上越漁協では水揚げした蟹は一旦冷凍保存して、需要に応じて漁にでるとのことです。水産資源の乱獲・絶滅を防ぐことに繋がります。

最近は、漁獲品の競り場が観光資源の一つとして活躍しています。

昨年は見物者用のお立ち台が出来ました。

 

 マリンドリームには元海洋高校の練習船「越山丸」が展示され、マリンミュージアムと併せて観覧することができます。

現在の練習船海洋丸は港内で見ることが出来ます。

 

道の駅の東側海岸には形のおもしろい「トットコ岩」があり鶏の形そっくりです。弁天岩と同じ岩質の火山角礫岩からなります。この岩は日没の被写体として人気のあるスポットです。