失踪宣告手続は手間がかかる | 弁護士の労働問題解決講座 /神戸

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掛川城です。裁判所とは方向が違います。
 
弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。
 
失踪宣告は、不在者・生死不明者(死体が確認できないなど)を、法律上死亡したものとみなす効果を生じさせる制度です。
 
失踪宣告は毎年2000件くらいということなので、それほど多くありません。
 
何十年も前の相続の処理をしていると、生きているか死んでいるか全く分からない人の存在に気づくことがあります。
 
私じしん、これまでに、
・ 空襲で戸籍がなくなってしまったけれども、戸籍消失期間中の死亡したであろう人
・ 事故で死亡したはずなのに役所への届けがない人
などに対応したことがあります。
 
年間申立件数を考えると、なかなか弁護士でも関与している人は少ないようです。
 
失踪宣告は、
・ 遺産の相続手続
・ 婚姻関係解消
などの最終手段として利用することができます。
 
詳しい手続は弁護士にご相談下さい。
当然のことながら利害関係者しか申し立てることができません。
 
戸籍謄本や生死不明の事実を証明できる資料をたくさん提出することが大切です。
収集する資料は、事件ごとに違います。
これまでの経験でいうと、生死不明者の推定年齢によって、提出すべき資料に差があることが分かりました。
 
たとえば、推定年齢130歳くらいの人なら、まあ死んでいるでしょう、ということで、かなり速く失踪宣告が認められました。
 
その反対に、100歳くらいでも、まだ死んでいるとは限らない、と言われて、かなり資料の追完を要求されたことがあります。
事件にかける手間がかなり違いました。
 
ただでさえ時間がかかる手続です。さらに必要資料が多いと、たいへんです。
人が死んだ扱いになるわけですから、当然、慎重な手続が必要なのでしょう。
 

相続と同時死亡-神戸は同時死亡が多い