弁護士の萩田です。いつもありがとうございます。
職場では、結婚前の旧姓の使用を認める動きが広がっています。
労務行政研究所の調査では、職場での旧姓使用を認めている企業は65・4%といいます(2013年)。
裁判所でも、最高裁の通達によって、今年9月1日から判決などで旧姓を使うことができるようになりました。
判決には、裁判官名と書記官名が記載されますから、けっこう大事な公文書で旧姓使用ができるようになるというのは画期的ともいえます。
判決には、裁判官名と書記官名が記載されますから、けっこう大事な公文書で旧姓使用ができるようになるというのは画期的ともいえます。
ただし、旧姓使用は、けっきょく「旧姓」の使用です。
山田太郎さんと田中花子さんが結婚して、花子さん(妻)が山田姓になる(改姓)場合に、花子さんが[田中]姓を使うことができるというだけです。
山田太郎さんと田中花子さんが結婚して、花子さん(妻)が山田姓になる(改姓)場合に、花子さんが[田中]姓を使うことができるというだけです。
夫婦別姓(改姓しない)を認めているわけではありません。
2015年に、最高裁は、夫婦別姓を認めないことを合憲と判断しています。そのときの理由付けの中で、「旧姓使用が広まることで、不利益は一定程度緩和される」と述べていました。最高裁も、旧姓使用を広めないと自分でだした判決理由が成り立たなくなるので、先ほどの通達を出しただけかもしれません。
改姓による不便というのは、職場でも、家庭生活でもたくさんあります。
だから、夫婦別姓という選択肢もあってよいと思います。
だから、夫婦別姓という選択肢もあってよいと思います。
旧姓使用が定着していけば、夫婦別姓につながっていくかもしれません。
その反対に、旧姓使用ができるから夫婦別姓は不要である、となっていくかもしれません。
社会への定着がどうなっていくか、関心あるところです。
その反対に、旧姓使用ができるから夫婦別姓は不要である、となっていくかもしれません。
社会への定着がどうなっていくか、関心あるところです。
とりわけ女性の方々の働きやすい職場を作ることは、労使とも大事なことです。