採決してから「丁寧に説明する」って?
このブログは日々の手織りに関わることと、ちょっと本業のぐちをつぶやいている場所ですが、やっぱりおかしいと思うので、書き留めておこうと思います。安保関連法案、です。主権者をこれだけ馬鹿にした総理大臣は、これまでいらしたでしょうか。採決してから、「説明が足りないところはこれから丁寧に説明する」というのは、主権者である国民は愚昧だから、とりあえず賢明な為政者が正しい道を決めてあげるから、それに従っていればいいという思考回路としか思えません。国民を馬鹿にしているのは、野党じゃないです。そう言った本人です。まあ、ああいう発言がでる時点で、そういう思考回路があるから、野党の質問者に対してとっさに言えるのでしょう。安全保障を、真剣に考えるべき時節にあることは認識しているし、議論を尽くして決まったことならば、この国家のいち市民である以上、無条件ではないけれど、従うべきところは従う意思があります。けれど、議論もし尽くしていないのに、経過した時間だけで議論ができたといい、それだけ安全保障を真剣に考えるなら、憲法改正を堂々と議論をするべきなのに、憲法を骨抜きにするような法令を強行採決するというのは、いつの時代の有事法制ですか? と、問いたいのです。私の祖父は、戦犯でした。でも、生きて帰ってきてくれました。戦後はとても苦労した様子でしたが、戦後を生ききってくれました。口数の少ない人でしたが、ぽつりぽつりと、戦争を語ってくれました。聞いたからこそ、私は、戦争に善戦はないと思うし、武力行使は政治の失敗だと思うのです。武力の誇示が抑止力になるという考え方も、政治の失敗を、国民に対して隠蔽するに等しい行為だと思うのです。 この70年を無にするような行為に、はっきり反対を表明しなければならないという思いでいます。 また、この国の民主主義を揺るがそうとする行為に、立ち向かわなければならないと思います。