気まぐれ厨房「親父亭」落語編~お付けの実 | 気まぐれ厨房「親父亭」

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日本文化が最も醸成されたのは江戸時代。

建築でも絵画でも文芸でも、海外からの影響を受けない分だけ磨きに磨かれ、花開いたのだと思います。

食文化もしかり。今やヘルシーフードとして、日本の食事が諸外国から見直されています。

古典落語の中に見られる「食の風景」を覗いてみましょう。。


落語に見る食の風景①~お付けの実

朝の食卓に味噌汁が並ぶ・・・そこには日本の食文化の原風景があります。

ライフスタイルの変化で、トーストとコーヒーですませるとか、朝食は摂らないなんて人も増えて、味噌をとく香りが台所から漂ってくる家庭がだんだん少なくなっているようで、少しさびしい気もします。
味噌の種類は白味噌、赤味噌に豆味噌、米味噌、麦味噌、合せ味噌・・・各地に特徴のある味噌があって、これもまたいいものです。
中に入れる具は野菜、魚介類、豆腐、油揚げ、海草類、お麩、麺類など、組み合わせればきりがありません。
卵をそのまま割り入れたり、溶いてとじたりするだけでも雰囲気が変わるものです。春にはタケノコやワラビなどの山菜、秋には茸類などの楽しみもあり、こんなにバリエーションを楽しめる料理はないでしょう。

わが家の朝食では、毎日ご飯と味噌汁が出てきます。
単身赴任の9年間も、きちんと毎朝煮干でお出汁をとって、味噌汁を作って食べていました。本当ですよ。

「御御御付」と書いて「おみおつけ」・・・味噌汁を最も丁寧に表現するとこうなります。
落語の中では「お付け」と表現されます。
本来は主食に付ける汁物、いわゆる「吸い物」や「味噌汁」を総称して呼ぶ女房言葉が「お付け」だったそうですが、いつの頃からか「お付け」=「味噌汁」となったようです。
ですから、味噌汁に入れる具のことを「お付けの実」という表現がよく出てきます。


「たらちね」は大工の八五郎のところにやってきた言葉づかいがあまりに丁寧な新妻が、朝食のお付けの実にネギを買おうとして、まだ寝ている八つぁんを起こして「あーらわが君、一文字草、価三十二文なり」 と相談するバカなお話。
「小言念仏」は、何かと小言ばかり言う爺さんが、朝仏壇に向かって念仏を唱えながらいつものように、家族にうるさく小言を並べているとき、家人が「お付けの実は何にします」と尋ねます。

「そんなもの、昨夜のうちから決めておきなよ」と文句を言って念仏を唱えていると、家のそばで「ドジョウ屋」の売り声が聴こえます。

「ドジョウを入れな。ドジョウ屋を呼べ。早くしないと行っちまうぞ。大きな声で呼べ。ドジョウ屋!!」

と絶叫するというお話。今では見られない時代の光景が目に浮かびます。

「お付けの実」という言葉の響きが、なんとも言えません。


久しぶりに朝の味噌汁を作ろうと思いました。昨夜からお鍋に水を張って煮干をつけておきました。
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「お付けの実」は何にしようかな。お豆腐とワカメがいいなと思い冷蔵庫を覗くと、冷や奴用のざる豆腐しかなくて断念。大根があったので、大根と油揚げ、薬味に博多万能ネギとシンプルにいきましょう。
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昨夜から漬けておいた煮干を一煮立ちしたら取り出して、大根、油揚げの順に入れて煮込みます。
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大根が煮えて透き通ってきたら火を止めます。
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お味噌の量は目分量で。煮込むと風味が無くなりますので、必ず火を止めて味噌をときます。
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薬味のネギをお椀に入れて、よそいます。

今朝の御御御付です。