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日頃お世話になっているナアーさんご夫妻は、自宅で実ったブドウと水をひたひたに入れた瓶を2つ持ってきて、
『アンタの店で預かっておいて』
と軽く言って旅立ってしまった。
白いアクが取っても取っても現れるし、私も3日間休みを取るのでとうしようかまいってしまっていた。
日光に当てて殺菌を試みたりもしたが今ひとつ。
どうにでもなれと、フタを軽く閉め私も店を空けた。
旅行から戻ってきて様子を見ると、あまり変化は無く舐めると酸味が強い。
とにかく発酵を進めるために砂糖を投入する。
今朝の様子はプクプクと発酵の気配が出てくる。
何とかなるかも知れない。
ナアーさんはパンを焼く訳ではない。
酵母液がワインのようになることがある美味しいものを一度飲んでもらったことがあって、そうなればいいなぁと思ってである。
このブドウは酸っぱくて、とてもこのままでは食べられない。
でも大豊作に実ったものも捨てるのも忍びない。
そんな気持ちはよく解る。
ナアーさんが帰る30日辺りには、搾ることが出来るだろうが品質保証は出来ない。
酵母の子守唄を知っている方が居たら教えて戴きたい気分になる。
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