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9月12日 日曜日
どことなく肌寒い。
『半袖ではチョッと・・・・。』
そんな朝、7時を過ぎると雲が切れ陽が射し込み建物の形を切り込む様に陽と影がくっきり現れる。
前日激しい雨ではなかったが、ほぼ1日降った雨。
夜中には、雷も鳴っていたが、良い日になりそうだ。
『金沢の奥座敷』
と呼ばれる湯涌温泉のある地区で畑を貸してもらえることになって、今日は草取りに行く。
まとまりの無い家族だが皆揃って、とりあえず出発した。
『行く!』 だの
『行かない!』 だの
『帰りは××を食べるなら行ってもいいよ』
『嫌なら来なくていい!』
こんな風である。
今日は畑を貸してくれる鉄人Wさんも手伝ってくれる。
心強い気持ちと家族も一緒なので迷惑を掛けてしまいそうで心配だ。
畑は昨年の豪雨で氾濫した。
浅野川の上流で田んぼをはさんであり、広さは10坪以上はありそうで、半分はWさんが畑をしている。
ひと目見て
『これは楽ではないな。草取りと言うより開墾だな』
と思う。
結構雑草が茂っている。
『水がつくまでは田んぼをやってんぞ。1年でこんなになるなんて雑草って強いもんやな』
とWさん。
そんな話をしている間に子供達は、もう長靴に水が入っている有様で、3才の息子はズボンも泥だらけ。
田んぼに入ったり小さな用水の中を歩いたり。
小6の息子も、小4の娘も出かける前は、ああだこうだと言っていたのだが楽しそうである。
大人3人は、まず鎌で草刈を始める。
鎌が入らないものは、クワで掘り起こす。
あらかた刈り終えるとWさんが耕うん機で耕してくれた。
結構大きな石ころがゴロゴロとあり、豪雨の爪跡を感じさせる。
貝殻成分の石灰と米糠を播いて再び耕うん機で耕す。
あとはクワや鉄の熊手で根や石ころを取り除きながら平たくならす。
最初とは見違えるようになった。
Wさんのお蔭に尽きる。
子供達のために自分の畑のサツマイモを掘らせてくれたり、奥さんにお茶やお菓子をご馳走になったりと、子供達は楽しい里山を体感したようだ。
家族の中にWさんが入ってくれたお蔭で、とても穏やかな時間と効率の良い作業となった。
その中で一番満喫したのは3才の息子だろう。
長靴は役に立たず、靴下で走り回っている。
まるで
『泥リンピック』
状態だ。 笑
その姿は、もう笑うしかなく、とても妻が喜んでいた。
『まずは、お風呂だな。』
と妻と息子と姿を見ながら言っていると、Wさんが
『この道をもう少し行くと ”銭がめ温泉” ってあるし。ツルツルになる温泉やわ』
と教えてくれた。
子供達が掘ったサツマイモとネギをお土産に戴き畑を後にする。
富山県の福光へぬける道を進むこと数分間で
『銭がめ温泉』
に着く。
こんな所に、こんな趣のある温泉があるとは知らなかった。
温泉旅館である暖簾をくぐると、イケスがあり岩魚だろうか山女だろうか魚影が底の方に見える。
3才の息子が興味津々だ。
奥は小さい畳敷きが続いている。
風呂は左手廊下を少し行くとあり木の風呂である。
ヒノキなのかは解らないが木目に少し凹凸がある。
お湯は優しく柔らかい。
窓からの陽射しがお湯に屈折し足が長く見えるなどと話しながら男3人で湯舟にひたる。
帰って、サツマイモと拾った栗をふかす。
サツマイモが皮も実も同じくらい柔らかく美味だった。
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