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第12回イタリアオペラツアー、10/28[土]カターニャ.ベッリーニ劇場"連隊の娘"です。
写真は、第1幕トニオのアリア"今日は何て楽しい日"。
"キング.オブ.ハイC"といわれたパヴァロッティが、30代前半でこのアリア(ハイCが9回出てくる)を見事歌い、一躍世界のスターダムを駆け上がった、テノールで一番至難なアリア。
10/20日~28日に行われた最終日に、私達はカターニャ.ベッリーニ劇場で鑑賞しました。
シチリアでオペラハウスといえば、映画"ゴッド.ファーザー"の舞台となったパレルモ.マッシモ劇場が有名ですが、このベッリーニ劇場も特別なオペラハウス。
世界一年間予約券購入者が多い為、一般にチケットが売り出される数が限られている為、世界一チケット入手が困難な劇場。
カルーソのすぐ後に登場し、甘くとろける美声で世界中の歌劇場を席巻したベニャミーノ.ジーリが"il migliore acustico del mondo"(世界で一番音響の良い歌劇場)と語ったことから、"世界で一番音響の良い歌劇場"といわれるようになりました。
音響の良さについては、またblogでお伝えさせて頂くこととして、この最終日公演について。
タイトルロールのマリーがトリプルキャスト、トニオがダブルキャストだったので、A キャストになる日を選び、後日blogで報告させて頂く、パレルモ.マッシモ劇場の公演と組み合わせました。
観光客は私達グループ以外には見当たらず、全員地元の年間予約券購入者の年配の方々。
地元の社交場の様相を呈していました。
そのような経験も、ミラノ.スカラ座やメトロポリタン歌劇場では体験できないので、貴重な経験の一つとして記憶に刻まれることになりました。
トニオ役を歌ったアメリカのテノール、ジョン.オズボーンはこの役を得意とし、このアリアをbis(アンコール)することで有名な歌手。第1幕のこのアリアに、期待が高まりました。
いよいよそのアリア。このアリアが得意のようで、ハイCのみならず、装飾を付けてハイD(レ)も入れながら、見事ハイC9回のアリアを歌いきりました。
すると、loggione(天井桟敷)から、"Bis!" "Bis!"(アンコール)の連呼。
拍手に応えている間、少し身体を休めて、アンコール開始。
やはりハイD(レ)の装飾を入れながらハイC9回を歌い、合計18回のハイC。
隣で聴いていたsignore(ご婦人方)も、"Quello e` molto famoso del mondo su do di petto"(このテノールは世界で有名なハイCのテノールよ)と言いながら拍手し、ご満悦の様子。
Youtubeで、"La fille du regiment teatro bellini di Catania 2023"で検索されると、10月26日の公演の演奏がいくつか出てきます。
この日は私達が観たcastではなく、トニオはB、マリーはCキャストですが、トニオ役のValerio Borgioniも何と、bisに応え、18回ハイCを出しています。
他にマリーの第1幕のアリア"連隊の歌"、"さようなら皆さん"、第2幕のアリア"私にはどうでもいいことよ"、"わが祖国万歳"を
Federica Forestaが歌っています。
演出は今年生誕100周年、世紀の名演出家フランコ.ゼッフィレッリが1959年ミラノスカラ座で演出した舞台。
この舞台が観れるのは、現在シチリアの歌劇場だけ。
フランスのトリコロール(三色旗)を綺麗に取り入れた舞台衣裳なども美しく、Zeffirelliの匠の業です。
ご興味ございましたら、少し入力文字が多いですが、検索されてみて下さい。