-ヒト型ロボット- | 仮面の下は暗闇。

仮面の下は暗闇。

理解はいらない。

眠れない日々の繰り返し
夢の中でさえ癒やされず
駒のように動き回る
錆びてゆく歯車 折れてゆく螺子
ゆっくりと確実に
終わりが近づいてきている

この痛みが生きている証であるなら
僕はまた明日を夢見る
この痛みが生きている意味であるなら
僕はまた歩みを進める
いつか止まるその日まで


何が正しくて何が間違いか
もう誰にも解らなくなった世界
耳を傾ければ聞こえてくるのは
誰かを蔑む声や誰かを引き落とす声
目に見えるのは嘘と偽りばかり
誰もが自分のことで精一杯だった

か細く響く体や心の悲鳴は
世の罵詈雑言にかき消され
静かに息を止めた

この痛みが生きている証であるなら
僕はまた明日を夢見る
この痛みが生きている意味であるなら
僕はまた歩みを進める
いつか止まるその日まで


あの頃はまだ
誰かを助けたり
誰かに助けられたり
少し外れた道でさえ許されていた
いつの頃だろう
完璧と完全が支配して
監視と管理が支配しして
人として生きにくくなったのは


この痛みが生きている証であるなら
僕はまた明日を夢見る
この痛みが生きている意味であるなら
僕はまた歩みを進める
いつか止まるその日まで
その時に初めてゆっくりと眠れるんだ