都立高入試で多数の採点ミスが見つかった問題で、都教育委員会は二十二日の調査・改善委員会で、入試日程を変更して採点時間を確保するなど六項目の「改善に向けた考え方」を提示した。改善には課題もあることから有識者やPTAらと議論し、八月下旬までに再発防止策としてまとめる。
都立高入試では採点日数が実質一日半しかなく、限られた時間での作業による注意力不足や集中力の欠如が指摘されていた。このため、都教委は採点時間を確保
するため入試日程
の変更を検討するほか、大半が授業と並行して採点している実態を踏まえて採点日の在り方を見直
す。
一人の教員
が採点後、別の教員三人が点検する現行の仕組みが形骸化していたことから、「抜本的な見直し」にも言及。採点
ミスによる不合格者の救済方法に関しても検討課題とした。
ミスのあった学校
で採点に携わった教員に対する聞き取り調査では、三回の点検制度が機能しなかった理由として「時間不足」が最も多く、「集中力、注意力不足」「疲労感」が次に挙がった。