嗄れ声の天使我が家のドラ猫…こじろうの声が、このところ少しかすれ気味である。朝はまだそんなでもないが、夜僕の布団に入ってくる時の声が、哀愁を帯びたハスキーボイスになっている。時には、口は開いているが「にゃあ」という声にならず、ただ「あ…」とか「ま…」とかいう、情けない単音を発するだけの結果に終わる。まるで僕が、余興の仕事で喉を潰してているのを気遣って、「僕も嗄れ声だけど元気にやっているよ」と励ましてくれているようで…、何だかその嗄れ声が、とてもいとおしく思えてくるのである。