君が僕の前に初めて姿を現わしてから、もう6年以上にもなりますか…。
母親がマンション建設予定地から拾ってきた‘こころ’の妊娠が、拾ってきた直後に判明して…そのお腹から最初に出てきたのが、君でした。
四匹中唯一のオスとして、君は幼少の頃から兄妹の間を元気に跳び回ったりカーテンによじ登ったり…とにかくやんちゃで、個性的だったのをよく覚えています。
そして大きくなるに従って、僕は君が何だか、人間に近くなってきたような気がして仕方ありません。
一人で心細い夜、布団の中から君を呼ぶと、君は必ずどこからかやって来てくれます。
仕事でうまくいかずヘコんで家に帰ってきた時、君は必要以上に僕の目を見て「にゃあ」と…まるでそれが僕の一番の癒しであると知ってくれているように鳴いてくれます。
時に君の優しさが、何よりも僕の励みになる事があります。
反対に君に何もしてあげられない自分に、少し不甲斐なさを感じます。
なのでせめて…今日も君の背中を撫でさせて下さい。
君のゴロゴロと鳴る不思議な喉の音を聞きながら、君と出会えた幸せを、精一杯噛み締めるから。
ありがとう。
君のこと、大好きです。