インペリアルお座布団 | 桂米紫のブログ

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米朝一門の落語家、四代目桂米紫(かつらべいし)の、独り言であります。

低俗なものが好きです。

いや別に、低俗なものを片っ端から偏愛するという訳ではありませんが。

低俗の何が悪いか、と思うのであります。

いやむしろ、「高尚なフリをして低俗を見下しているモノ」に違和感を覚える…と言った方が良いかも知れません。

そういう意味で、世間的に“高尚”という認識の高いものも、“低俗”というレッテルを貼られがちなものも、先入観を排除した同等の目で見て、それが自分の嗜好や価値観に合うかどうかを、様々な角度から噛み締めてみるべきだと思うのです。

だから僕の中では、歌舞伎もB級ホラーも同じ線上にあります。

『暫』や『助六』や『勧進帳』を純粋に楽しく美しいと感じますし、同等の目線で『死霊のはらわた』や『悪魔のいけにえ』や『ピンク・フラミンゴ』を、とても面白いと感じるのです。

モーツァルトもザ・フーも、川端康成もスティーヴン・キングも、六代目三遊亭圓生も笑福亭由瓶も、みんな同じぐらいに好きなのです(あ、一人極端にマイナーな人が入ってましたね)。

もっと解釈を広げれば、国王だってホームレスだって、同じホモ・サピエンスです。当たり前ですけど。

人間なんて所詮誰しも、気持ち悪い臓物や汚い体液のいっぱい詰まった、“血と肉と骨の袋”だと言えましょう。

それはお偉い政治家の先生だって、笑福亭由瓶だって同じことなのであります。
…あ、また極端にマイナーな人の名前を出しちゃいました。

ついでに、極端にマイナーな人との二人会について宣伝させて戴きます。

『落語中毒SHOW しなやかな銃弾のバラード 第十八弾』
●日時:2012年1月29日(日) 午後6時開演(5時半開場)
●ところ:「天満天神繁昌亭」(地下鉄谷町線・堺筋線「南森町」駅4B出口/JR東西線「大阪天満宮」駅3番出口 各徒歩3分)
●料金:前売2000円/当日2500円
●出演:笑福亭由瓶「手水廻し」「除夜の雪」/桂米紫「秘伝書」「蛸芝居」/桂あおば「開口一番」
●お問い合わせ:090-6678-7279【オフィス中毒笑】

極端にマイナーな二人による、極端にマイナーで低俗な落語会です。

是非お越し下さいまし。

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