早速、彼女にメールを入れた…




『ご飯有り難う…


凄く助かったよ…

本当に有り難う…』





『うん…

たいしたことしてあげられなくて、ごめんね…


深夜が有るから、早く寝るんだよ…

時間になったら、起こしに行くから…』





『うん…


逢えるのを、すっごく楽しみに待ってるからね…

本当に有り難う…』





メールのやり取りが終わり、食事を摂った。



食事を終え、日記を開くと、彼女が日記にメッセージを残してくれていた…





『2010年1月22日(金)


茂へ…




只今10時…


おっと…
茂から電話だ~

今、私はこの部屋にいます…


私が、この部屋に来ている事、内緒にしておくよ…

帰って来てからの、お楽しみって事で…


喜んでくれるかな~?



なんかね…

茂に、随分辛い想いさせてるみたいだね…


昨日、パソコン渡す時、茂は、微笑んでくれたけど、とても、悲しい顔してた……


いつか、きっと良い事が有るから、頑張って行こうね…


では、また来るね~



  瑠美子より』





初めての、彼女からのメッセージに、嬉しさと、申しわけなさが込み上げてきた…



(有り難う…
そして、ごめんね…

きっと、辛いのは、僕だけじゃ無い…)



そう…

辛いのは、僕だけじゃ無かった…



(もっと、強くならなきゃ…


2人で逢える時間…


それは、自分達にとって、大切な、貴重な時間なんだから…)




この、彼女からの日記の内容は、僕に色々な事を教えてくれていた…




翌日…





仕事の10時の休憩時間に、私は、彼女に電話した…




『(私)もしもし…

声が聞きたくて、電話しちゃった…


今日、お店までお願いね…


本当に、いつも有り難うね』





『うん…

大丈夫だよ。』





『今日は、寒いから、本当に風邪ひかないように、気をつけて、仕事行ってね…

くれぐれも無理しないでね。』





『うん…

いつも、有り難う…』





『うん…

当たり前だよ。


じゃあ、仕事に戻るね。

声が聞けて、嬉しかったよ…

有り難う。


また、メールするね…


じゃあ…』





『うん。

じゃあね…』





何気ない、何時もの会話だが、なんだか心が温まっていた…




(今日は、彼女と逢える…)




そんな想いで一杯だった…


なんだか、デート前のドキドキした感じでもあった…





順調に仕事を終え、自宅に戻る…



(ご飯無いんだったな…
冷凍ご飯だけ…)




なにか、惣菜を買おうと、コンビニに寄ったか、なにも無かったのでそのまま帰った…



(冷凍おにぎりがあったから、それを食べよう…)



自宅に着くと、台所には、電子レンジで温める、おかずが置いてあった…



(あれ!?


瑠美子、ここに寄ったのか…


有り難い…)






胸が熱くなってきた…





自宅に戻り、パソコンの設定をするも、どうも調子が悪かった…




(ダメだな…

仕方ない…
再セットアップしてもらうか…)




知人に連絡し、修理を依頼した後、日記を書いた…






『2010年1月21日


瑠美子へ…



今日は、顔が見れて本当に、嬉しかったよ。

冷凍ご飯有り難うね。

いつもなら、毎日、顔が見れて、何気ない会話が出来て、一緒にギュッってしたり、キスしたり出来たけど…

今は、それが困難になってるね…


だからこそ、今までが奇跡みたいな事だったと…
しみじみ想うよ…


もっと、もっと瑠美子の事を大切にしておけばよかった……

と、今は実感しています…

人間って、勝手なもので、今まで出来た事が、出来ないと、凄く辛くて、後悔ばかりしてしまうんだよね…


だから、毎日、毎日を大切にして、瑠美子の事を、もっと、もっと大切にするから、僕の気持ちを、全部受け止めてね。


いつまでも、いつまでも瑠美子の事を愛してるからね。


だから、ずっと、ずっと僕のそばにいて下さい…

今日は、本当に有り難う…


明日も逢えるから……

すっごく楽しみだよ。



いつも、お店の送り迎え有り難う…



感謝しています…



  茂より…』





こうして、1月21日の日記を書き終え、1日を終えた…




(明日は、週末…

彼女と、お店までのドライブだ~


すっごく楽しみ…)





お店まで10分位の道のりだが、


(僅かな時間でも、2人きりになれる…)




と、言う思いだけで、言葉にならない位に、幸せな気持ちになっていた…
翌日…





仕事も、終わり自宅に着く…




私の家には、炊飯器が無いので、彼女が冷凍ご飯を用意してくれていた。



冷蔵庫を見ても、有るのは、お茶と、冷凍ご飯と、冷凍スパゲティーだった…




とりあえず、お腹が空いたので、レンジで温めて、食事を摂る…




(味気ないな…)



一人のご飯が、こんなにも切なくて、淋しいものなのか…と、しみじみ思う…





食事も終わり、彼女とメールをしていると、こんな事を言っていた…





『(彼女)パソコン用意してあるってさ…

もし、取りに来るなら、お風呂入るの待つけど、どうする…?』





私が以前、仕事で使ってた、ノートパソコンを、新居に持って来るつもりだったが、瑠里ちゃんが用意してくれたみたいだったのだ。





『(私)逢いたいから、今から行くよ。』



そう返事を返し、彼女の自宅へ歩いて向かった…




暫くすると、パソコンを入れた紙袋を持って来てくれた…



『(彼女)冷凍ご飯も、作ったから、入れておくね…

それと…

鍵…

もらえる…?』





(そっか…


あの家、彼女だけが住んでる訳じゃ無いから…)



以前、鍵の話しをした時に、『持ってたら?』と、言ってくれたのは、彼女だったが、そこには、子供達も住んでいる…





(お守り代わりに、持っていたい…)

そんな想いがあったのだが…





そんな訳にはいかない…






『(私)ごめんね…


今は、持っていないから、今度で良いかな?』







(僕は、家族じゃ無いから……)






なんだか、そう突き付けられた気がした…





(せっかく、逢えたんだから、気持ち切り替えないと…)




少しだけ、話す事が出来た…





『(私)子供達、大丈夫…?

もうそろそろ、帰ったほうが良いんじゃない?』




『うん…
ごめんね…


じゃあね…』





『うん…

有り難う…』





パソコンと、冷凍ご飯を受け取り、自宅に帰った……
ただいま~





と言っても、誰もいない部屋…



(今日から一人暮らし…
久しぶりだな…)




殺風景な部屋で、今日から一人暮らしが始まるのだ…


8畳のワンルーム…


家の中にあるのは、テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、エアコンだけだった…




(とりあえず、やる事も無いので、日記を書くか…)





引っ越しの時に持って来た、1冊のノート…





これが、私達2人を繋ぐ交換日記だ…



(彼女が家に来た時に、少しでも、幸せな気持ちになって欲しい…)





そんな想いから、1冊のノートを用意したのだった…



私は、特にやる事も無かったので、早速日記を書いた… 





『2010年1月20日



瑠美子へ…



今日は、本当に色々有り難う…


朝早くから、色んな所に連れて行ってもらって、昼ご飯も、夜ご飯も一緒に食べる事が出来たね…

いつも、当たり前の事だった事が、これからは、なかなか出来なくなると思う…


でも、どんな事があっても、2人で力を合わせて、一緒に頑張って行こうね。


ずっと、瑠美子の事を想って、そして、心の底から瑠美子だけを愛しています。


これからは、別々の生活が始まるけど、困難が有る事によって、小さな幸せが感じられると思うし、当たり前だった事が、有り難い事に変化して行くと思うから、それは、それで良い事だと思うので、小さな幸せを少しずつ積み重ねて、大きな幸せを2人で感じて行こうね…



僕も、慣れない一人暮らしだけど、頑張るから…

いつも、そばにいて、支えてくれて、本当に有り難う…


瑠美子の存在が、僕にとても、大きな力を与えてくれています…


本当に有り難う…
心から、感謝しています…




そして、いつも、いつまでも愛しています…




  茂より…』





1ページ目が、埋まった…




(これから、なるべく毎日書くようにしよう…


瑠美子に対する想いを、沢山綴って……


そして、また、2人の宝物にして行こう…)





こうして、一人暮らしと共に、2人の交換日記が始まったのだった…





それは、私が彼女に対して書いている『ラブレター』でもあった……

報告します…




第2作目の小説を書く事にしました……





タイトルは…



『ラブレター  

~僕と君との交換日記~』


です…


前作の『君となら…』の、続編です…



色々と、不手際が有ると思いますが、どうか温かい目で、見てやって下さい…


宜しくお願いいたします…
11月14日から始まった、僕と彼女の足跡である


『君となら…』


述べ、122回の更新をして、現在に至ります…


それは、今もこれからもずっと、ずっと続いて行きます…



僕と彼女が生きている限り、ずっと続いて行く実話です…




更新するたびに、何度も、何度もその時の状況を思い出すことがありました…

特に、誕生日の事を書いている時は、電車内にもかかわらず、涙が出て来ました。。。



本当は、『告白』で終わるつもりでした…


みなさんの『続きが知りたい』や、『今のやまさんの事も知りたい…』と、言う声で、ここまで書こうと…思うことが出来ました。


毎回の様に、コメントを残して下さった方、読者登録をして下さった方、
アメンバーの方々、コメントで『続きは?で?で?』と、うきうきして下さった方…

毎回、ペタして下さった方々…
本当に、本当に有り難うございます…


皆さんのおかげて、最後まで書くことが出来ました…


皆さんのおかげて、僕と彼女は、また一つ、宝物を、手に入れる事が出来ました…



この小説は、僕と彼女の子供みたいなものです…


皆さんが、力を与えて下さったので、ここまで大きく成長出来たのです…



本当に、本当に有り難うございます。




有り難うございます…
『瑠美子…



本当に、色々有り難う…
凄く、毎日が幸せで、楽しくて、夢見てるみたいだったよ…


これから、離れ離れになるけど、いつも、瑠美子の事をずっと、ずっと想ってるから…


辛い時や、悲しい時は、瑠美子にもらった、この本(誕生日にもらった本)を読んで、元気を出すから…

本当に、いつまでも、いつまでも、一緒にいてね…


今まで、出来てた事が、出来無くなるのは、辛いけど、でも頑張るから…

自分の為、瑠美子の為に頑張るから…



これから、時間があるから日記書くよ…

いつでも来て、見れるように、机の上に置いておくから…


これから住む、家の中を瑠美子の事で一杯にするよ…


本当に、今まで有り難う…

本当に有り難う…』





話し終わると、彼女は涙を流していた…


話している、私も泣いていた…





手をギュッとつなぎ、ただ、ただ時間だけが、過ぎて行った……






翌朝…




彼女と、2人で鍵を取りに行き、引っ越しをした…


『(彼女)結構広いね…
築5年のわりには、綺麗じゃん。』





『うん。
だね…』





『布団、もう一枚いるよね?

ばあの所に、取りに行こうか!』





『うん。

有り難う…』



2人で、夜ご飯を食べる…





散々悲しんだせいか…
前向きになっていた…



『(私)また、いつか来ようね…』





『うん。』




こうして、別々の道を歩みはじめた……






『君となら…』
何処にいても、変わらずに愛し続ける事が出来る……



きっと……


いつまでも……





ずっと………
19日夜…





彼女と、必要品や日用品を買いにでかけた…



一通り揃え、車に積んだ…



『(私)色々有り難うね…

明日も大変だけど、宜しくお願いします…』



水曜日は、引っ越しと、言う事もあり、会社を休む事にしていた…



『うん…

大丈夫だよ…』




何気ない、いつもの会話だが、頭の中で『もうすぐ終わるのか…』と、考えていた…




『今日が最後か…

家で寝るの…

瑠里ちゃんと、杏菜ちゃんに、お礼言わないと…』





『そっか…』


そんな会話をしながら、自宅に向かう…



自宅に着き、いつもの様にテレビを見ていると、彼女が、杏菜ちゃんに話し出す。

『杏ちゃん、明日学校だから、お風呂入って来なさい…』



なんとなく、瑠美子と一緒に入りたそうにしている気がした…


彼女は、そんなそぶりをよそに、

『早く入っておいで…』




杏菜ちゃんが、お風呂から出ると、


『(彼女)お風呂入ろっか…』





『う、うん…』


(まさか…

一緒に入ってくれるとは…)


彼女の、そんな優しさが心にしみた…





お風呂から出て、寝る準備を済ませ、座っていると、彼女が

『杏ちゃん…

やまさんが、話しがあるって…』


(有り難う…瑠美子…)

『杏菜ちゃん…

1年半有り難うね…


色々辛い思いさせちゃって、本当にごめんね…

でも、夢のように幸せでした…
やまさんも、頑張るから、一緒に頑張ろうね…』




『有り難う…』





杏菜ちゃんに、挨拶が終わると、瑠里ちゃんにも、挨拶をした…



『瑠里ちゃん…

1年半有り難う…
すっごく楽しかった…

本当に有り難う…

ママと杏菜ちゃんの事、宜しくお願いします…』




『有り難う…
わかった…』





そして、最後に、瑠美子に挨拶をする……
ばあの家に着くと、みんながそれぞれの事をしていた…



杏菜ちゃんが、裁縫をしていたので、
『これ、杏菜ちゃんが作ったの?』





『(杏菜)うん。』



気まずそうながら、返事を返してくれた…



(良かった~

返事くれたよ…)



ちょっと、安心した…



暫く、みんなで、くつろいでいると、彼女が杏菜ちゃんに話しかけた…




『杏ちゃん…

やまさん、水曜日で家を引っ越すけど、どうする?

帰って来る?』



そう彼女が聞くと、杏菜ちゃんは、小さく頷いた…



こうして、ようやく杏菜ちゃんは、自宅へと戻る事が出来た…




(長い間、辛い思いさせて、本当にごめんね…)


何度も、何度も心の中で謝った…







翌日…


私は、ばあに電話した…

『やまさんです…

昨日は有り難う…

色々お世話になりました…』





『やまさん…
何時でも遊びに来て良いからね…

縁が切れた訳じゃ無いから…』





『有り難う…
大丈夫だから…


まあくんは?

代わってもらって良いかな?』


すると、正雄君が電話に出る…




『もしもし…

やまさん、本当にごめんね…


杏菜も、やまさんが嫌いで言ってる訳じゃなくて……』





『うんうん…
解ってるよ。

嫌いな人なら、簡単に言えたんだろうけど、そうじゃないから、彼女は、苦しんだんだと思うから…

瑠美子が離婚したすぐに、家族の時間も無く、僕が一緒に住んじゃったから…

当然だと思う…

だから、まあくんも、マイナスに考えないでね…

本当に、まあくんが色々聞き出してくれたからこそ、方向性が定まったから…
本当に有り難う…

また、これからも、お願いします…』





『そう言ってもらえると、助かります…

では、無理しないように…』




そう言って、電話をきった…



(残りの日にちを、大切に、大切にしよう……


いつもニコニコ……)




そんな思いで一杯だった……