今日、旧宅の取り壊しが終わった。
累々と横たわるへし折れた廃材、割れた硝子や瓦などの破片、ボロボロに崩れた土壁、重機で圧壊・蹂躙された家財道具など、辺り一面に散らばって瓦礫と化した、かつて“旧宅”だった物たち。
昨夜からぱらついていた雨で湿気ったそれらからは材木場や古びた土蔵に入った時のような独特の臭気を放ち、この場所だけはまるで違う世界にいるかのような錯覚を覚えた。
取り壊している最中はそうでもなかったが、跡形もなく取り壊された旧宅の有り様を目の当たりにすると、目から自然と滴が零れ、頬を伝う。
その滴は寒空の下の強い風で直ぐに乾き、消えてしまう。
小学生の頃、生まれ故郷の壱岐で土砂災害に見舞われ、自宅が押し流されて潰れてしまったあの光景とダブり、あの何とも言えない無力感や悔しさをふと思い出してしまう。
我が家が壊れる、壊れた光景を目の当たりにするというのはこれっきりであってほしいね…いや、ホント。
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