肉体改造(夏登山8回目) | 想像と創造の毎日

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写真は注釈がない限り、
自分で撮影しております。


  冬に蓄えた脂肪が、ここに来てようやく落ち始めている。  


  毎回、どこかしら筋肉痛だ。

  初めは太ももの前側、次に肩周り、それからふくらはぎ、そして腹筋、最後は太ももの後ろ側の筋肉(ハムストリングス)である。


分岐まで15分


  山に慣れていないときは、まだ太ももの筋肉が衰えているため、太ももの前側の筋肉ばかり使う歩き方をしている。

 

  姿勢が悪く、腹筋を使わないし、股関節も硬いからだ。



  しかし長い距離を登るようになると、それだけでは持たないことに気付く。

  腹筋に力を入れて、なるべく足に負担をかけないように意識するしかない。


  腹筋に力を入れられるようになると、骨盤が立つ。

  

  上りはふくらはぎを使わないように前腿から前に進むのだが、稜線などの平地に出ると、後ろに蹴り出す歩き方になっている。

  無意識に、この間になるべく、太ももの筋肉を休ませようとするのだろう。

  すると、今度は腿の後ろ側を使う動きになる。

  筋肉痛が起こる部位を庇う歩き方になるので、順番にべつの部位が痛くなるのである。


屏風岩まで15分


  しかし山は、長くても短くても、結局、結構辛い。

  長ければ先に体力を残そうと、ペースを緩めて歩けるのだが、短かったら短いなりに、その間で体力を使い切るように足を早めてしまうからだ。


頂上まで15分(計 上り40分)


  座った時に腿の後ろ(特に膝裏のすぐ上)が、ボコン!と張り出してきたら、肉体が山仕様になってきた証である。


  この部分の筋肉痛が収まれば、もう少し登山は楽になるはずだ。



  この山は、7合目スタートだから、のっけから急登になる。

  いきなり心拍数が上がって、汗が吹き出す。



  山は通常、緩やかな傾斜を伴う野原からスタートし、笹薮、ダケカンバの森、ハイマツ帯を擁する森林限界、そして高山帯と景色が変化する。


下り 40分


  本当の登山を始めるべき場所は、緩やかな傾斜の草原からなのだろうと思う。

  車などの移動手段がない時代は、そこから登りはじめていたのだがら、遺伝子もそのときの記憶を未だ、引きづっているに違いないのだ。


  緩やかな傾斜がゆっくりと身体を慣らし、キツい傾斜か続く頂上近くでは、肉体はすっかり山の形を記憶し、エネルギーが効率良く循環するようになるのだと思う。



  足の筋肉の形は、すっかり山の形だ。

  動かせば動かすほど、それに応えてくれる。

  身体はなんて、頼もしいのだろう。

  


  アレルギーっぽい目の痒みも鼻水も、山に登ればすっかりおさまる。

  


  本当は海の潮風の方が効果的なのだが、なかなかどうして、山の空気にも治療効果がある。



  敢えて、土埃や砂埃にまみれることで、免疫が強化されるのだろうか。


  それとも、とめどなく流れる汗が、悪いものを一緒に洗い流すのだろうか。