トマトソースだけのポモドーロも、トマトソースにベーコン(本当はグアンチャーレという塩漬けの豚肉を使うらしいのだが)を加えたアマトリチャーナも、他の調味料を足さなくても美味しいのだが、ひき肉を使うとどうしてか、物足りなくなるのだ。
そうすると息子が、せっかくのトマトソースの味が消されてもったいない!といつも言うのである。
どうやら本番イタリアでは、トマトとひき肉を使ったパスタソースは、いわゆるミートソースとは違うらしかった。
ボロネーゼといって、ケチャップやソースは使わず、赤ワインを使うのだそうだ。
まず、たまねぎ、にんじん、セロリのみじん切りを飴色になるまでよく炒める。
その際、ひき肉はハンバーグを焼く要領で、押し付けるようにして焼き、敢えて、塊が出来るようにし、肉の食感を残すように気をつける。
途中で、みじん切りのニンニクを加える。
この過程では、あまり煮込まない方がよいらしい。
少し酸味がきついので、ハチミツを加え、風味が物足りないので、適当にキッチンに常備してあるスパイス、オレガノ、ナツメグを入れた。
しかし、トマトとひき肉の素材の味がはっきりと感じられて、とても美味しい。
旨みの土台は、ソフリットなのだろう。
肉の臭みは赤ワインが消している。
これが、イタリアのミートソース。
ボロネーゼか!と、本当のボロネーゼを知らない私と息子は思うのだった。




